FRB議長 利下げ 慎重に進める
【ジャクソンホール共同】米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は22日、米西部ワイオミング州での経済シンポジウム(ジャクソンホール会合)で講演し、金利の引き下げを「慎重に進められる状況にある」との見方を示した。失業率は安定していると指摘した上で、今後の見通しと、物価と雇用の推移次第だとし、注視する考えを明らかにした。
【ジャクソンホール(米ワイオミング州)=高見浩輔】米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長は22日、経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」で講演した。雇用情勢の下振れリスクを指摘し、利下げを「慎重に進める」と説明した。一方で「金融政策は既定のコースにはない」として今後もデータ次第で判断する姿勢を強調した。
市場では、パウエル氏がこれまでより利下げに前向きな姿勢を示したと受け止められていて、9月の会合で利下げが行われるとの見方が一段と強まっています。
利下げ「慎重に進める」 FRB議長、失業率は「安定」
アメリカの中央銀行にあたるFRB=連邦準備制度理事会のパウエル議長は「雇用に下振れリスクがある」と指摘し、利下げを慎重に進めていく考えを表明しました。アメリカ パウエル議長「今の状況は雇用の下振れリスクが高まっていることを示している。リスクが現実になれば、解雇や失業率の急激な増加が起こる可能性がある。基調的な見通しやリスクのバランスの変化に応じて、我々の政策スタンスの調整(=利下げ)が必要になる可能性がある」パウエル議長は22日、世界の中央銀行関係者が集まるシンポジウム「ジャクソンホール会議」で演説し、「雇用に下振れリスクが高まっている」と指摘して、慎重に利下げを進めていく考えを表明しました。一方で、関税の影響で物価には上振れリスクがあるとの認識も示し、今後も会合ごとに経済指標を見極めて利下げを行うか判断するとも強調しました。市場では、パウエル氏がこれまでより利下げに前向きな姿勢を示したと受け止められていて、9月の会合で利下げが行われるとの見方が一段と強まっています。トランプ大統領はパウエル議長に早期の利下げを繰り返し強く求めていて、このシンポジウムでの発言が注目されていました。この発言を受け、ニューヨーク株式市場のダウ平均株価は一時、前の日に比べて900ドル以上値上がりし、取引時間中の史上最高値を更新しました。
【ジャクソンホール共同】米連邦準備制度理事会(FRB)が22日に事前公表した草稿によると、パウエル議長はジャクソンホール会合で、政策金利の引き下げの判断に関し「慎重に進めることができる」とした。
トランプ大統領はパウエル議長に早期の利下げを繰り返し強く求めていて、このシンポジウムでの発言が注目されていました。
22日のニューヨーク株式市場は、パウエル氏が利下げに前向きな姿勢を示したとの見方から、ダウ工業株30種平均が大幅に反発した。前日と比べた上げ幅は一時、800ドルを超えた。外国為替市場では円高ドル安が進み、一時1ドル=146円台を付けた。
一方で、関税の影響で物価には上振れリスクがあるとの認識も示し、今後も会合ごとに経済指標を見極めて利下げを行うか判断するとも強調しました。
昨年の会議でパウエル氏は「時は来た」と話し、9月の利下げ開始を市場に織り込ませた。今年の...


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