洋上風力撤退 振り回されたと知事

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洋上風力撤退 振り回されたと知事
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洋上風力撤退 振り回されたと知事

大手商社の三菱商事は共同事業体として計画してきた秋田沖などの洋上風力発電事業から撤退すると発表しました。資材価格の高騰や金利上昇など、想定を上回る事業環境の変化で実行可能な事業計画を立てることが困難だと結論付けたと説明しています。三菱商事 中西勝也社長「誠に遺憾ながら、開発を取りやめざるを得ないという結論に至りました。」三菱商事を中心とする共同事業体は、国が公募した洋上風力発電事業の「能代市、三種町および男鹿市沖」と、「由利本荘市沖」などの発電事業者に、2021年に選ばれています。秋田県沖の2つの海域では、2028年以降の稼働を目指して合わせて100基余りの洋上風車を設置する計画でした。これらの洋上風力発電事業について、事業性の再評価を行っていると今年2月に発表していた三菱商事は、27日午後、撤退すると発表しました。三菱商事 中西勝也社長「地元の皆さまからはご期待、激励も含めていろんな形でいただいておりましたが、このご期待に沿えぬ結果になったことを心より申し訳なく思います」撤退の理由について資材価格の高騰や金利上昇など、想定を上回る事業環境の変化で実行可能な事業計画を立てることが困難だと結論付けたと説明しています。三菱商事を中心とした共同事業体は、最も安い売電価格で落札していました。撤退の表明について鈴木知事は。鈴木知事「きわめて残念、かつきわめて遺憾であると思っております。あれだけの国家肝いりのプロジェクトで、また国を代表する企業が落札をして」「よもや撤退ということはないだろうと思っておりましたので、大変な衝撃をもって受け止めております。それとともに今後のことについて再公募という方向性は国の方であるようですけど、速やかに。地元としては大きな期待を抱いているプロジェクトですから、影響の限りなく少ない、小さくなるように今後の取り組みについて求めたいと思ってます」元経済産業省の官僚でエネルギー事情に詳しい専門家は、安値で総取りした落札価格の設定と国外に頼らざるを得ない部材の調達が撤退の要因だと指摘します。社会保障経済研究所 石川和男さん「ものすごい冷静に見てみると一番の原因は円安なんですよ」「日本の再生可能エネルギーっていうのは何が問題かというとほとんどの材料・機材器具がいまは海外産だってことなんですね これがやっぱり日本の再生可能エネルギーの非常に痛いところですね」「(秋田沖に)風力資源があるということは認められているので早く再入札するべきだと私は思いますよ。それが結局地元のためでもあるし日本の洋上風力業界のためでもある」計画取りやめとなった海域では、それぞれ改めて事業者の公募が行われる可能性があります。秋田県沖では、このほか2つの海域でも洋上風力発電事業が進められていますが、計画通りに進むかどうかが焦点の一つになっています。♢♢♢♢♢三菱商事は28日、29日にも秋田を訪れて撤退について関係機関などに説明することにしています。2022年に開設した秋田支店のあり方についても方針が示される見通しで、中西勝也社長は記者会見で「すぐにやめるつもりはない」と述べました。

三菱商事は秋田県と千葉県の3つの海域で計画していた洋上風力発電から撤退すると発表しました。

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