新浪氏捜査 資質欠くとサントリー
サントリーHD 鳥井信宏 社長「昨夜、弊社代表取締役会長、新浪剛史が辞任いたしました。本件において皆様にご心配・ご迷惑をおかけすることを心よりお詫び申し上げます」
サントリーホールディングス(HD)が2日、都内で緊急会見を行い、新浪剛史会長(66)が1日付で辞任したことを発表した。新浪氏は経済同友会代表幹事も務めている。
新浪氏は、経済同友会代表幹事も務め、日本を代表するビジネスパーソンのひとりとして、メディア出演も多数あった。経済誌記者が語る。
新浪氏は1981年に三菱商事に入社し、海外事業や経営企画を担当したのち、2002年にローソン社長に就任。経営再建を託され、プライベートブランドの強化やヘルスケア路線への転換などで流通業界に新風を吹き込み、ローソンを成長軌道に乗せた。
サントリーホールディングスは、先ほど緊急会見を開き、新浪剛史会長がきのう付で辞表を提出したと明らかにしました。
2日、サントリーHDの鳥井信宏社長と山田賢治副社長が緊急記者会見に出席し、説明した。同社の会長職はこれまで新浪氏と佐治信忠氏の2人体制だったが、辞任により当面は佐治氏のみになる。
新浪氏は海外志向が強く、サントリーにおいてもグローバル戦略に注力していたという。
関係者によりますと、新浪氏は日本では違法の疑いがある薬物を海外から入手したとして、福岡県警から取り調べや関係先の家宅捜索を受けていたということです。
「新浪氏は、創業家以外で初めてサントリーのトップに立った、いわば“外様”ですが、同社の創業精神である“やってみなはれ”を体現する人物として注目されました。『クラフトボス』でペットボトルコーヒーというジャンルを切り開くなど、大胆なアイデアでヒット商品を次々と生み出しました」
実際に、家宅捜索で製品そのものは発見されず、簡易の尿検査も陰性で、警察もまだ捜査を続けている最中ではありますが、疑惑がかけられた時点で、サントリー側は『求められる資質を欠く』と判断したようです」
会見冒頭、鳥井信宏社長は「昨夜、弊社代表取締役会長 新浪剛史が辞任した。本件において皆様にご心配、ご迷惑をおかけすることを心よりお詫び申し上げます」と頭を下げた。
捜査関係者によると、東京都内にある新浪氏の自宅に8月22日、福岡県警が麻薬取締法違反(輸入)の疑いで家宅捜索をした。新浪氏の自宅に大麻成分が含まれるサプリメントが送られるという情報があったが、違法薬物は見つからず、新浪氏も関与を否定したという。
26日の臨時取締役会で新浪氏から説明を受け、28日には新浪氏を除く全取締役・全監査役で議論を行った。鳥井社長は「全員一致で辞職をお願いしようとなった」と話した。
新浪氏は総合商社を経て、2002年に43歳の若さでローソンの社長に就任。2014年には、サントリーに創業家以外で初めての社長として迎えられました。
サントリーホールディングスは2日、新浪剛史会長が1日付で辞任したと発表した。新浪氏が購入したサプリメントについて警察による捜査を受けたことを受け、辞任を申し出た。


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