社員が横領 年金納付巡り倒産危機
厚生年金の受取額が少ないのは、勤務先だった準大手ゼネコン「前田建設工業」(東京都千代田区)が、海外赴任時の保険料の支払いを不正に免れていたためとして、元社員ら10人が同社を相手取り、慰謝料や損失分計約1,600万円の支払いを求める訴えを2014.7.28、東京地裁に起こしています。
福岡市交通局は2014.7.18、構内や車両の広告業務などを委託している一般財団法人「福岡市交通事業振興会」(中央区)が貸与した腕章を使い、広告代理店「門宣(もんせん)」の40代男性社員が市地下鉄に不正乗車していたと発表しています。
自動車部品をめぐるカルテル事件で米司法省は2014.9.18、価格調整に関与したとして連邦大陪審が三菱電機と日立オートモティブシステムズの幹部社員ら7人を反トラスト法(独占禁止法)違反の罪で起訴した、と発表しています。なお、一連の事件で、刑事責任を問われたのは43人になっています。
警視庁捜査2課は2014.6.26、勤務先の福利厚生を担う共済会の銀行口座から現金を着服したとして、業務上横領容疑で、ホテル経営会社「パノラマ・ホテルズ・ワン」(東京都千代田区)の元社員の男を逮捕したと発表しています。逮捕容疑は、2009.1〜12、インターネットバンキングで共済会の銀行口座から自分の口座に送金させる手口で、現金計約1,000万円を詐取したとしています。
静岡県警は2014.9.17、工事費名目でパソコン代金を不正請求し約40万円の損害を与えたとして、背任の疑いで同県三島市、元東レ社員を逮捕しています。東レによると、ほかにも同様の手口による不正請求があり、被害総額は約1億3,000万円に上るとのことです。
京阪電気鉄道は2014.8.29、車と鉄道を乗り継ぐ「パークアンドライド」施策のための割安の駐車券を、社員34人が不正に購入、利用していたと発表しています。不正は2010年12月からの4年近くで約2,000回にのぼり、差額は約470万円であり、同社は差額分の弁償と社員の処分を検討しています。
人工心肺装置の入札で便宜を図った見返りに、パソコンなどの提供を受けたとして、大阪府警捜査2課は2014.7.14、大阪市立総合医療センター中央臨床工学部主査を収賄容疑で、医療機器メーカー「泉工医科工業」社員を贈賄容疑で逮捕しています。
NECのグループ会社のネッツエスアイ東洋(川崎市)から約2億7,000万円を着服したとして、神奈川県警は2014.10.22、業務上横領の疑いで元社員を逮捕しています。同社が3月、2008年3月〜2013年11月末に約18億円を横領されたとして告訴していました。
年金の資産運用に関するコンサルタント契約で便宜を図った業者から現金20万円を受取ったとして、収賄罪に問われた福井県建設業厚生年金基金の元常務理事に、福井地裁は2014.8.18、懲役1年2月、執行猶予3年、追徴金20万円(求刑懲役1年2月、追徴金20万円)の判決を言い渡しています。
協和コンサルタンツは2014.9.5、同社の経理部門の出納業務担当社員が不正行為を働いていたことを発表しています。不正行為は、2014.7下旬に当該社員が無断欠勤した理由を調査する過程で見つかったもので、その後、本格的な調査を行うことにより、被害金額は同社と子会社1社を合わせた合計で約4,500万円に達したことが判ったとしています。
自社の株価を不正につり上げたとして、証券取引等監視委員会は2014.7.29、金融商品取引法違反(相場操縦)の疑いで宝飾大手「TASAKI」の部長級幹部社員に課徴金172万円の納付を命じるよう金融庁に勧告しています。
ベネッセコーポレーションは2014.9.10、個人情報漏えいの問題で、業務委託先の元社員が持ち出した個人情報の実態件数は約2,895万件だったと発表しています。
年金の資産運用に関する契約をめぐりコンサルタント業者から現金20万円を受取ったとして、収賄罪に問われた福井県建設業厚生年金基金の元常務理事2014.7.28、福井地裁(入子光臣裁判官)の初公判で「間違いありません」と起訴内容を認めています。
富士通ビー・エス・シーは2014.8.14、2010年3月期から2014年3月期まで5年間の過年度決算を訂正しています。社員2人の不正でシステム開発費用が過小に計上されるなどの不適切な会計処理が発覚、2014.8.14に出た第三者委員会の調査結果を反映しています。連結純利益が5年間の累計で7億3,800万円減少し、前期末の純資産も同額分、減少しています。
JAグループ関連会社のJA農機広島サービス(三次市四拾貫町)は2014.10.8、50代の元社員の業務上横領、30代社員の背任行為があったと発表しています。


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