
今晩は米8月生産者物価指数(PPI)に注目。昨日は労働省が2025年3月まで1年間の雇用者数の大幅に下方修正したことを受けた利下げ期待の高まりや、ダウ平均採用のユナイテッドヘルス株の大幅高などで主要3指数がそろって2日続伸。ダウ平均が7営業日ぶりに終値の最高値を更新し、S&P500も3営業日ぶりに終値の最高値を更新。ナスダック総合は2日連続で取引時間中と終値の史上最高値を更新した。引け後の動きではクラウド・データベース売上高が急増したことが好感されたソフトウェア大手のオラクルが時間外で28%高と急伸した。
今晩の取引ではオラクルの大幅高が見込まれることでハイテク株を中心に堅調な展開が期待できるが、利下げ見通しを巡り、寄り前に発表される米8月生産者物価指数(PPI)が焦点となりそうだ。先週末の米8月雇用統計で非農業部門雇用者数が予想を大きく下回ったことや、昨日の雇用統計の年次改定を受けて9月米連邦公開市場委員会(FOMC)では利下げが確実視されているものの、8月PPIが予想を上回る大幅な上昇となれば利下げ期待の後退が相場の重しとなることが警戒される。
今晩の米経済指標・イベントは8月PPIのほか、MBA住宅ローン申請指数、7月卸売在庫、EIA週間原油在庫、米10年債入札など。主要な企業の決算発表はなし。(執筆:9月10日、14:00)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
見通し NY株見通し利下げ見通しを巡り8月生産者物価指数 PPI
米国では週明け16日(月)発表の9月のニューヨーク連邦準備銀行製造業景気指数が予想を大幅に上回り1年ぶりにプラス圏に浮上。製造業の組み入れ比率が高いNYダウの史上最高値更新に貢献しました。
今週末には米国でFRBが重要視する個人消費支出(PCE)物価指数の7月分が発表される。FRBのパウエル議長は「ジャクソンホール会議」で利下げ再開を示唆したものの、あくまで「可能性」を示唆したに過ぎない。市場は再び9月の連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げをほぼ決定的と捉えているが、14日に発表された7月の卸売物価指数(PPI)は予想を大きく上回り、PCE物価指数が予想を上回る可能性もある。その場合、9月の利下げ確度は再び低下する。また、関税影響が徐々に浸透してきている中、同時に発表される個人消費支出が弱い結果となれば、景気懸念が高まりそうだ。来週末には8月の雇用統計も発表予定で、重要指標を前に、株価は神経質な展開が予想される。
12日(木)の8月PPI(卸売物価指数)も前月比0.2%上昇と予想をやや上回りました。


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