
本日これまでのドル円は昨日の安値147.46円を前に下げ渋ると、日経平均が大引けにかけて上昇した動きも支えに148円台を回復した。
本日のNYタイムでは8月米新築住宅販売件数の発表や、デイリー米サンフランシスコ連銀総裁の発言機会などがあるものの、ドル円の方向感につながる可能性は低く、米株や米長期金利の動向を眺めながら、底堅さを維持しつつも積極的に買い進める材料が乏しいことで伸び悩む相場展開が想定される。
先週、米連邦公開市場委員会(FOMC)を通過しドルに買い戻しが入っていること、自民党総裁選というテーマが円売り圧力になっていることや、クロス円の堅調な動きなどがドル円の下支えとなっている。スイスフラン(CHF)円は先週に史上初の187円台を記録し、本日も186円後半で堅調な動きとなっているほか、ユーロ円は174円後半に切り返し、昨年7月につけた過去最高値175.43円が意識されている。
一方で、日銀の早期利上げ観測が根強いことは引き続きドル円の上値圧迫要因となる。自民党総裁選も絡み、日銀の政策見通しに不確実性が増しているものの、日銀が10月会合で利上げに踏み切るとの見方は少なくない。当面は147円台を中心としたレンジ相場が続きそうだ。
・想定レンジ上限
ドル円、200日移動平均線148.55円や4日高値148.78円が上値めど。
・想定レンジ下限
ドル円、本日これまでの安値147.52円や日足一目均衡表・転換線146.94円が下値めど。
(金)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
見通し NY為替見通しドル円 底堅いも積極的に買い進める材料も乏しい
23日のNY原油先物11月限は大幅反発。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物11月限は、前営業日比+1.13ドル(+1.81%)の63.41ドルで通常取引を終了した。時間外取引を含めた取引レンジは61.85-63.89ドル。アジア市場で61.85ドルまで値を下げたが、主要産油国による増産を意識した買いは一巡し、地政学的リスクの増大を警戒した買いが入った。一時63.89ドルまで上昇し、通常取引終了後の時間外取引では主に63.50ドルを挟んだ水準で推移。
米国の景気後退予測により米連邦準備理事会(FRB)が利下げ回数を4回ないし5回に増やすとの見方が主流になってきた。対して、日銀の利上げはこれまでの予測より遅れそうだが、NY市場主導のドル安を日本側も受け入れるであろう。為替介入がなくとも、自然な流れで日米合意により円高が見込まれるのだ。
23日のNY金先物12月限は続伸。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は、前営業日比+40.60ドル(+1.08%)の3815.70ドルで通常取引終了。時間外取引を含めた取引レンジは3772.40-3824.60ドル。ロンドン市場で3824.60ドルまで一段高となったが、米国市場で利食い売りが増えたことによって上げ幅は縮小。通常取引終了後の時間外取引では主に3790ドルを挟んだ水準で推移か。
今週に入って、にわかにニューヨーク(NY)の市場関係者のドル円予測が円高・ドル安に大きく変わっている。主として、年末までに130円台を見込む見解が急速に増えている。
日本側では、マーケットのプロで知日派のベッセント財務長官に対する期待感が強いが、NYでは、トランプ大統領への忠誠心で財務長官ポストを射止めたとの見方が多く、結局、トランプ氏の指示を忠実に実行する人物とみなされている。
まず日本が国別会議の優先権を得たので、NY為替市場でもドル円が話題にあがる。ドル安志向という点においては、日米とも受け入れられる素地があるので、声明文にも具体的に盛り込まれることが予想されている。


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