総裁選 結果で株式市場はどう動く

９月の政策金利据え置きの決定は政策委員の満場一致の決定ではなく、７対２での決定でした。２人が追加利上げを主張しており、市場では10月の決定会合での利上げの行方に注目が集まっています。日銀の利上げについては、４日投開票の自民党総裁選の影響も受けそうです。

小泉氏の優位で円高方向、高市氏の優位で円安方向に反応しやすいとの予想は多いが、市場では総裁選を巡る討論会を通じて「高市氏は財政拡張的なスタンスが以前と比べてトーンダウンしている印象だ。仮に高市氏が優位になった場合の円売り圧力は以前に比べて弱まっている」（国内運用会社のストラテジスト）との声が聞かれる。

「小泉氏は石破茂首相の財政健全化路線を引き継ぐと目されている。総裁選で勝てば（高市氏の当選観測で株高が進んだ分）株価に若干の調整があり...

前回の総裁選（2024年9月）では、14時台に決選投票の実施が伝わり、結果は15時30分頃に判明した。前々回の総裁選（2021年9月）では、14時台に決選投票の実施が伝わり、結果は15時過ぎに判明した。

しかし、少なくても誰が勝利しても総裁選を終えることは、政治面で大きな不透明要因がなくなるため株価にとって好材料です。実際に総裁選後の株式相場は上昇しやすいという株価のジンクスがあります。1956年以降、候補者が1人しかいなかったなど実際に投票が行われなかったケースを除いた総裁選は28回ありました。

石破首相の辞任表明後、東京株式市場で日経平均株価は上昇傾向が続き、初の4万5000円台をつけるなど連日史上最高値を更新しました。4日に控えている自民党総裁選の結果によって、週明け以降の株価や為替はどのように左右されるのでしょうか。マーケットの専門家に聞きました。

ピクテ・ジャパンの市川眞一氏は、今回の総裁選の特徴を3つ挙げています。

総裁選スケジュールが進むにつれて、各候補者の政策スタンスが以前と比べてトーンダウンしているとの指摘もある。

以上、参院選後の政権運営に焦点をあて、それが直接の要因となった場合に予想される市場の動きをまとめました。このほかにも、仮に石破首相が辞任した場合、自民党の総裁選挙が行われるため、新総裁の政策の思惑で市場が動くことも想定されます。また、首相指名選挙が行われる臨時国会において、野党が候補者を一本化すれば、政権交代の流れになることから、これらの動きにも注意が必要です。