干し芋人気 アスリート向けも登場
農水省の生産農業所得統計によると、直近2023年のかんしょ切り干し(干し芋)の加工によって新たに付加された価値(産出額)は100億円。10年前の13年比1・7倍で、直近3年は100億円規模で推移している。 全国有数の干し芋産地である茨城県ひたちなか市の干し芋メーカー・幸田商店は「24年の干し芋の売上高は28億円で、10年で2倍となった」と話す。同社は、国内で流通する干し芋の2割のシェアを誇るとし、自社店舗や電子商取引(EC)での販売に加え、全国のスーパーやコンビニ、ドラッグストアに販路を持つ。 同社の鬼澤宏幸社長は、「べにはるかの登場により10年ほど前に干し芋ブームが始まった」と振り返る。「以前は保存食のイメージが強かった干し芋が甘いスイーツとして認知が広がった」という。
産地の直売所でも人気を集める。茨城県ひたちなか市にあるJA常陸の農産物直売所・ここすなは、通年で干し芋の売り場を設置。直売所の山井祐樹店長は、「干し芋の売り上げはかなり大きい。最も需要が高まる12月は、直売所全体の売上高の約8割を占め、24年度は32万点売り上げた」と話す。県外からの観光客が土産として購入していくことが多く、「干し芋目当てで来店する人もいる」(山井店長)。 干し芋の製造・販売は、サツマイモ農家の所得向上にもつながっている。同市でサツマイモを生産する櫻井剛さんは、冷風乾燥で香りよく、やわらかに仕上げた干し芋を11月半ば~5月上旬にかけて同直売所や問屋に出荷する。サツマイモを15ヘクタールで栽培し、10ヘクタール分の「べにはるか」を、干し芋に加工して販売。約10年前から同品種に切り替えた。 「青果としての出荷が20キロコンテナ1箱で2500~3000円なのに対し、干し芋の直売所での販売は1キロ2900円でできている」と話し、付加価値を高めた販売で所得向上につなげている。
なので、今回は美味しい干し芋知ってるかい、ベタつくんだぜ!それを『いつでもほしいも』はおいしさも食べやすさも両立しているんだ、と言うところも併せてお伝えしていきたいですね。
干し芋を作る過程としては、生芋を収穫し、2ヶ月熟成させて原料としてのさつまいも自体を糖度20度ぐらいまで上げる必要があるのですが、農薬を使っているものと比べると農薬不使用品は原料としても腐りやすいんです。
昔は干し芋といえば、おばあちゃんの家にあるもの、という印象がありましたが、『いつでもほしいも』のデザインは、干し芋の価値観をアップデートする、どなたでも手に取っていただきやすいものになっていると思います。
なので栽培期間中農薬不使用で育てている照沼の干し芋は長年の技術と経験から腐らせずギリギリまで糖度をあげる為、コストが多くかかってしまいます。世界を知る岩渕さんとのコラボを通じて、そんな照沼のこだわりと想いのある干し芋をより多くのお客様に、様々な国の方々に届けたい想いが強いです。
ただ、現地は日本のものに比べて、オレンジ色のさつまいもなので、干し芋をみてスイートポテトだと思う人はどこまでいるのだろうかとも興味のある部分でもあります。日本でも今よりも食品添加物、農薬不使用のものが自然と選ばれる時代になっていくかなと思っています。
その中でさつまいもは着目されていて、海外で活躍するトップアスリートの方々にもだんだんと干し芋を選んでいただいており、次なる補食として世界的にも受け入れられる可能性もあると感じています。岩渕さんもここの部分で感じられるところはありますか?
――今回『いつでもほしいも』を開発するきっかけとなったのは、岩渕さんの干し芋好きな部分だと思いますが、いつ頃から召し上がられていたのでしょうか?
ヤマブキファームの干し芋は、口コミでも高評価を得ています。特に、味の濃さと食感の良さが人気の理由になっています。
インタビュー中自然体で、お話ししてくださった岩渕さんですが、健康や運動のために最近ヨガを始められたらしく、終わった後食べるものには気をつけなきゃいけない中で、干し芋は栄養もあって美味しいので気にせず食べれる部分が嬉しいところだと感じているそうです。
ヤマブキファームでは、定番の平干し芋のほか、数量限定で丸干し芋も販売しています。
商品開発では作り込んでしまう事も多いのですが、まずはより多くのお客様に干し芋をお求めやすくお届けできるようにした部分が、今回意識したところです。
そういう「何を摂取するのが自分にとって良いものなのか」といった部分を今回の『いつでもほしいも』を通して、アスリートやスポーツを頑張っている若い子たちに伝えていきたいです。
元サッカー日本女子代表として国内外で活躍し、現在はサッカーの解説から、スポーツの楽しさを伝える社団法人Smile Compass設立まで、幅広く活躍する岩渕真奈(いわぶち まな)さん。そんな岩渕さんが挑戦したのは、食品添加物・栽培期間中農薬不使用で育てられた照沼(てるぬま)の干し芋をフィルム巻き包装にして、手がベタつくことなく手軽に食べられる『いつでもほしいも』の共同開発です。


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