トルコリラの焦点「23日に中銀会合…予想外の9月インフレ加速でも利下げ実施の可能性」FX予想 2025/10/16 #外為ドキッ

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トルコリラの焦点「23日に中銀会合…予想外の9月インフレ加速でも利下げ実施の可能性」FX予想 2025/10/16 #外為ドキッ

トルコリラの焦点

中東に位置するトルコの通貨リラを取り巻く環境を分析し、トルコリラの今後の値動きを予想した。

執筆:株式会社外為どっとコム総合研究所 シニア為替アナリスト 神田卓也 X(Twitter)

連続利下げの可能性 リラの反応は事前の織り込みがカギ

 トルコ中銀は来週23日に金融政策決定会合を開き政策金利を発表する。前回の9月会合では市場予想の200bp(2.00%ポイント)を上回る250bp利下げの利下げを決めた。さらには、9月消費者物価指数(CPI)が予想外に加速(前年比+33.29%)したことなどもあって、今回は政策金利を40.50%に据え置くとの観測が一部に出ている。ただ、9月CPIはエネルギーや一部の食品などを除いたコア指数の伸びが鈍化しており、トルコ中銀が9月会合で示した「需要主導による物価圧力は依然としてディスインフレ傾向に一致している」との見解に沿う結果であった。また、政策金利(40.50%)から物価上昇率(33.29%)を引いた「実質政策金利」がプラス圏を維持していることから、来週の会合でも追加利下げに動く可能性は十分にある。利下げがリラ売りを誘発するかどうかについては、市場が事前にどこまで利下げを織り込んでいたかがカギとなる。来週前半には出揃うであろう現地エコノミストの予想や、トルコ債券市場の動向に注目だ。

トルコリラ/円(TRY/JPY) 日足チャート

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株式会社外為どっとコム総合研究所 シニア為替アナリスト
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。

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トルコリラの焦点 23日に中銀会合予想外の9月インフレ加速でも利下げ実施の可能性 FX予想

外貨準備高が減れば、為替介入できる余地が減りトルコリラ売りに対する防衛ができなくなります。

来年のトルコリラ円の想定レンジを6.50から8.00、最大で6.00から8.50としました。レンジの下限に関しては、若干自信はありませんが、最低でも6.17の安値が守られればと思います。

加えてドル・トルコリラとドル円の想定レンジから、マトリックス・チャート(価格帯によるクロス円の位置)を作成しています。 ドル・トルコリラを15.0000~20.0000、ドル円を126.00~140.00としましたので、これから算出されるトルコリラ円の最大想定レンジは、6.30から9.33、少し広いので適正レンジとして6.83から8.49とします。

その後もトルコ中銀が3回会合連続で1%の利下げを実施、ドル相場が、1998年来の高値151.95まで上昇したこともあって8.19まで反発も、急速な円安を懸念する財務省・日銀が、1998年の円買い市場介入に踏み切り、暗号資産取引所のFTXのチャプター11申請を受けて仮想通貨相場が暴落、トルコ中銀が2会合連続の1.5%の利下げを発表後、9%まで引き下げた政策金利の当面の引き下げを停止すると発表するも、本年最後の日銀金融政策決定会合で、YCC政策よる10年物国債変動幅の拡大を発表したことで、これが事実上の利上げと市場に捉えられたことで、トルコリラ円は、今年の最安値6.98まで値を下げて、2022年の取引を終了しようとしています。

ともかく、今後どういった展開となるかは不透明で、その推移を見ながら、トルコリラ投資を考える必要がありますが、現状はエルドアン大統領の優勢が伝えられているようです。

トルコは、アジアとヨーロッパの2つの大州にまたがり、北は黒海、南は地中海に面し、西でブルガリアとギリシャ、東でジョージア、アルメニア、アゼルバイジャン、イラン、イラク、シリアと接しています。

2022年のトルコリラ円相場は、前年年末に新たに就任したネバーティ財務相が、「個人の為替変動による預金の損失を補填する」政策を発表したことで乱高下を演じた後、年初から突然ともいえるロシアのウクライナ侵攻が、大きなショックを巻き起こし、西側先進諸国がロシアに対する経済制裁を次々と実施。大口の資源供給国であるロシアからの供給が滞るとの見方で原油や天然ガス価格が高騰、他の天然資源や穀物価格の上昇にもつなり、各国のインフレが上昇、世界的に中央銀行が金融引き締め政策を開始する一方で、トルコ中銀が、年央から政策金利の引き下げを開始したことで、トルコリラ円は戻り売りに晒される形となりました。

その政変や軍事クーデターが続いていたトルコで、安定政権の樹立に成功したのが、現トルコ大統領の「レジェップ・エルドアン氏」です。

トルコは、中東の国ということで情報が少なく、ファンダメンタルズ的な判断をすることがなかなか難しいですが、ただ、国力を見る上で、一番端的な判断基準となるGDPの規模をみるとトルコのGDPは、2018年度の推計で、世界18位の位置にあります。これは、新興国・高金利通貨として人気の高いメキシコの15位、南アフリカの33位と比べても、それほど悪い位置ではありません。

テクニカル面からまず、トルコリラ円を構成するドル・トルコリラ相場の月足をチェックしておきましょう。

それでは、最後にトルコリラ円の月足を見てみましょう。 トルコリラ円は、リーマン・ショック前の2007年の高値99.65から、リーマン・ショックで52.30まで下げた後、反発を66.90で限定して、下落傾向を続けています。細かくカウントすると11波連続で下げているような状況で、遂に2021年12月には、6.17と歴史的な安値まで下落しました。

トルコ共和国建国100周年を迎える2023年に、トルコの大統領選挙と議会選挙が実施されます。

トルコリラ円は、ロシアのウクライナ侵攻を受けて、7.67まで下落後、米FOMCが利上げスタンスに突入したことで、ドル円が2015年6月以来の高値となる125.85を越えて上昇、トリコ政府が、民間部門に対して外貨からリラへの資金移動を促す「リラ化政策」を発表したことで、8.85まで反発後は、フィンランドとスウェーデンがNATO加入を申請、これに対してNATO加盟国であるトルコが、クルド人問題でこれに反対、7.68まで下落後、バイデン大統領の仲介で、一転加盟を支持したこと、ウクライナ穀物の輸出再開もあって8.35まで反発も、3大格付機関であるフィッチ、ムーディーズやS&Pが、7月から9月にかけて相次いでトルコのソブリン債格付けを引き下げ、インフレの高騰にもトルコ中銀が、8月にサプライズ的に2021年来12月以来の1%利下げを発表しました。

2022年の相場環境を踏まえて、2023年のトルコリラ円相場の注目点をまとめてみました。

これが更に不安をあおって、トルコリラ売りにつながる悪循環を生み出しています。

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