
「ドル/円」をデイトレードする上でFX個人投資家が事前にインプットしておきたいトレードシナリオなどを、ギュッとまとめました。
執筆:外為どっとコム総合研究所 宇栄原 宗平
X(Twitter) : https://twitter.com/gaitamesk_ueha
『最新のドル/円相場を解説』
最新のマーケット情報まとめ
<ドル売りの要因>
・利下げ観測の強まり
10月・12月のいずれかで0.5%の大幅利下げの可能性が浮上
パウエル議長の発言:「雇用の伸びが急激に鈍化」
バランスシート縮小終了の可能性(数カ月以内)→緩和方向へ
・その他のドル売り要因
米政府機関閉鎖:1週間で150億ドルの損失(ベッセント財務長官発言)
米中貿易摩擦の激化懸念
・来週の注目指標
24日:米9月消費者物価指数(当初15日予定から延期)
トランプ関税の影響でインフレ高止まりの可能性
高止まりなら0.5%利下げの可能性は後退?
・米地銀の信用リスク懸念
米銀行株が大幅下落
9月に2つの自動車関連企業が経営破綻
融資していた銀行の損失リスク→業界全体への波及懸念
米国経済の実態への不安
<円の注目ポイント>
・21日(火):臨時国会・首班指名選挙
高市氏が首相になるかが最大の焦点
自民党と日本維新の会の連立政権の可能性
高市氏が首相なら「高市トレード」再開の可能性
<日銀の利上げ観測>
・10月:16%、12月:60%弱の確率
・来週の日銀関連イベント
20日:高田日銀審議委員発言
21日:氷見野日銀副総裁講演
24日:日本9月消費者物価指数
<結論>
・来週のドル円は21日の首班指名選挙が最大の焦点
・ドル側:利下げ観測・政府機関閉鎖・米中摩擦で上値重い
・円側:高市首相誕生なら円売り再開、それ以外なら円買い
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外為どっとコム総合研究所 情報企画部 為替アナリスト
宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe)
2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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来週のドル 円見通し 高市首相誕生だと円安再開で155円を試すただ
自民党の総裁選挙は4日午後に投開票が行われ、決選投票の結果、高市早苗前経済安保担当相が小泉進次郎農林水産相を破り、第29代総裁に選出された。市場関係者に見方を聞いた。
本当に今年の為替相場は、落ち着きません。この2カ月で20円もの円高に振れたと思えば、今度はまた円安方向かもしれません。あすの自民党総裁選と、その後のアメリカ市場でのマーケットの反応、そして来週のマーケットにも要注目です。
高市さんの「高圧経済」路線に、今回の総裁選でクローズアップされた規制改革の色彩が加われば、まさにアベノミクス2.0、経済文句なしの経済政策が誕生すると期待しています。
自民党総裁選で高市早苗氏が新総裁に選出されると、米ドル/円は150円を大きく超えて米ドル高・円安が広がった。このため、この動きは利上げ慎重派の高市新総裁の経済政策に反応した「高市トレード」を受けた「高市円安」との説明が多かったのではないか。しかし、高市新総裁誕生後も日米金利差(米ドル優位・円劣位)は縮小傾向だ(図表1参照)。




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