「ドル/円」をデイトレードする上でFX個人投資家が事前にインプットしておきたいトレードシナリオなどを、ギュッとまとめました。
執筆：外為どっとコム総合研究所 宇栄原 宗平
X(Twitter) : https://twitter.com/gaitamesk_ueha
『最新のドル/円相場を解説』
最新のマーケット情報まとめ
＜ドル/円相場の動向＞
・自民党の高市総裁が女性初の第104代内閣総理大臣に就任
・積極財政・金融緩和指向との見方から円売りが先行
・日銀関係者が「今月の金融政策決定会合で急いで利上げをしなければならない情勢にはない」との見解を示す
・日銀の利上げ期待後退も円売りに繋がる
＜利上げ観測の変化（OIS市場）＞
・10月の利上げ観測：昨日時点で3割弱→今日は1割台まで後退
・12月以降の利上げ観測はあまり変化なし
・10月の利上げはないとの見方が優勢
＜片山財務大臣就任の影響＞
・朝9時頃、財務大臣に片山氏指名の報道で40銭程度の円高
・片山氏は今年3月に「ドル円の実力は120～130円台」との見方を示していた
・為替介入に関する姿勢も警戒される
・今後、政府と日銀の共同声明（アコード）見直しが注目ポイント
＜アメリカ関連＞
・ハセットNEC委員長が「政府機関の一部閉鎖が今週中に終了する公算が大きい」と発言
・閉鎖終了だと安心感からドル買い戻しの可能性
・米中貿易摩擦については現状、警戒感は後退
・今週マレーシアで米中代表団が会談予定
・11月1日からの100%追加関税が撤廃・延期されるか
・11月10日に期限を迎える暫定的貿易休戦が延期されるかが焦点
＜結論＞
・ドル/円相場は上値が重い状態だが、方向性は不透明
・高市総裁の積極財政・金融緩和姿勢と日銀の利上げ期待後退が円売り要因
・短期的には151円を保てるか、それとも割り込むかで方向性が決まる見込み
・152円台へ上昇するようだと直近高値153.20円台を試す可能性
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外為どっとコム総合研究所 情報企画部 為替アナリスト
宇栄原 宗平（うえはら・しゅうへい）
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe)
2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月（株）外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか！』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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