
「ドル/円」を中心に前日の振り返りと当日の見通しをギュッとまとめて動画配信しました。
執筆:外為どっとコム総合研究所 為替アナリスト 中村 勉
X(Twitter):@gaitamesk_naka
最新のマーケット情報まとめ
<ドル円相場に影響を与えた材料>
自民・維新が連立政権樹立に合意
日銀 GDP見通し上方修正の可能性
<ドル円は…>
151.20円前後まで上昇後に、150.28円前後まで下落するも、その後は切り返す
<今日の注目材料>
首相指名選挙
<英文要約>
With the Liberal Democratic Party and Nippon Ishin no Kai reaching an agreement to form a coalition government, Sanae Takaichi is widely expected to become the next Prime Minister. Once officially appointed, attention will turn to whether the market reacts with a “relief rally” or views it as a “buy the rumor, sell the fact” event, leading to a potential pullback.
『最新のドル/円相場を解説』
経済指標・イベントの結果について
主要な経済指標・重要イベントの結果について、最新情報は外為どっとコムサイトの「経済指標カレンダー」で確認できます。
お知らせ:FX初心者向けに12時からライブ解説を配信
外為どっとコム総合研究所に所属する外国為替市場の研究員が、FX初心者向けに平日毎日12時ごろからライブ配信を行っています。前日の振り返り、今日の相場ポイントなどをわかりやすく解説しています。YouTubeの「外為どっとコム公式FX初心者ch」でご覧いただけます。
外為どっとコム総合研究所 情報企画部 為替アナリスト
中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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今日のFX予想高市首相誕生の見通し ドル円は 2025
これらの状況を鑑みての円相場だが、高市氏が首相に選任された場合はご祝儀的に「高市トレード」の復活で株高・ドル円高を促しやすいだろう。ただ、昨日も日本の為替証拠金取引(FX)業者の取引が開始される7時を過ぎると、挙ってドル円を買い始めたように、市場があまりも過大に「高市トレード」を期待していることで、期待外れに終わった場合の反動も大きくなる。政策を見極めるまでは慎重に判断する必要がありそうだ。
政府機関閉鎖は4週目へと突入したが、昨日にハセット米国家経済会議(NEC)委員長は「米政府機関の一部閉鎖は今週中に終わる可能性がある」との見解を示した。閉鎖が継続されれば、今週24日には連邦職員の給与が支払われることで200万人が影響を及ぼす。先週16日には、ロリンズ農務長官はフードスタンプ・プログラムの資金は2週間以内に枯渇すると述べ、11月には約4200万人が重要な食料支援を受けられなくなるともされている。ハセット氏が述べたように今週中に閉鎖が終了した場合は一旦ドル買いになるだろうが、長期にわたって閉鎖が続いているため経済的な打撃も大きくなっているのは明白で、米連邦準備理事会(FRB)の利下げペースと利下げ幅拡大を主張する声は高まったままなことはドルの重しになりそうだ。
ある意味、住友金属鉱山など金関連株は2025年後半の隠れた主役株といえるかもしれません。
21日発表のNZ・9月貿易収支は-13.55億NZドルだった。
1年前(2024年11月)のドル円レートは、1ドル151~156円で推移していた。現状(150円前後)よりも円安が進みさえしなければ、前年との比較で輸入物価には押し下げ圧力が働くだろう。それだけに10月末の日銀会合を高市新政権がどう通過するかは、為替マーケットの参加者への大きなメッセージになる。
アジア時間では、本邦、オセアニア、アジア諸国からは市場を動意づける経済指標の発表は予定されていない。よって、日本の政局以外では米国の政府機関閉鎖や米中貿易摩擦についての報道や発言がドル相場を左右することになるだろう。
日本維新の会が、10月20日夕刻に自民党との政策協議を行って、連立に合意するようだ。21日の臨時国会で、自民党高市総裁が首相に指名されて、日本維新の会との連立政権が誕生する見通しである。多数派工作により国会で過半数が取れたとしても、ぎりぎりの船出となり、政権運営の不安定さはどうしても続くだろう。特に、就任当初から、多くの国民が期待する物価高対策についても迷走しそうだ。本稿では、予想される具体的な問題点を洗い出して行きたい。
ユーロドルは8時時点では1.1643ドルとニューヨーク市場の終値(1.1642ドル)と比べて0.0001ドル程度のユーロ高水準だった。
昨日の海外市場でドル円は、一時150.28円まで下落したものの、首班指名選挙で高市新首相が誕生することが確実視される中、円売り・ドル買いがじわりと強まり150.86円付近まで持ち直した。ユーロドルは米経済指標の発表などがなく手掛かり材料に欠けたため、大きな方向感は出なかった。
1987年に野村総合研究所に入社後、経済研究部・日本経済調査室(東京)に配属され、それ以降、エコノミストとして職歴を重ねた。1990年に野村総合研究所ドイツ(フランクフルト)、1996年には野村総合研究所アメリカ(ニューヨーク)で欧米の経済分析を担当。2004年に野村證券に転籍し、2007年に経済調査部長兼チーフエコノミストとして、グローバルリサーチ体制下で日本経済予測を担当。2012年に内閣の任命により、日本銀行の最高意思決定機関である政策委員会の審議委員に就任し、金融政策及びその他の業務を5年間担った。2017年7月より現職。
非常にタイミングが悪いのは、10月29・30日に日銀会合が予定されていることだ。高市氏は、日銀の利上げに反対しているとみられやすい。仮に、「日銀が利上げすべきでない」とでも発言しようものならば、ドル円レートは円安に進むだろう。10月29日は、米国でFOMCが開催されて、0.25%ポイントの利下げをする公算が高い。高市氏が無言を貫けば、円高になる流れだ。




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