上昇続いた金の価格が急落 背景

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上昇続いた金の価格が急落 背景
[紹介元] Yahoo!ニュース・トピックス – 経済 上昇続いた金の価格が急落 背景

上昇続いた金の価格が急落 背景

2008年11月には国内市場で金価格が1グラムあたり2,352円まで値下がりしています。その背景には投資家による「現金化」の動きがありました。

背景には、アメリカ経済の回復がありました。FRBが量的緩和の縮小(テーパリング)に踏み切るとの観測が広がり、将来的な金利上昇への期待から金の安全資産としての魅力が大幅に低下。投資マネーは金から株式などリスク資産へ移動しました。

いっぽうで、金は有限な資源であり、新規鉱脈の発見減少や採掘コストの上昇によって供給が制約されつつあります。需要が急減する可能性は小さいとみられるため、供給制約と需要増加が重なれば、長期的に金価格の上昇につながると予想されます。

その意味で、金(ゴールド)相場はバブルではないと言えます。「プラスの思惑である期待の膨張・爆発」や「実態・根拠なき熱狂」がきっかけではない、説明できる環境の中で上昇していると、考えられます。

最大の理由は、全世界規模での金争奪戦が続いている為です。世界的に金地金を保有する動きが強まり、世界中の投資マネーが金を求めて市場に流入しているのです。1990年台は下降トレンドが続き、マイナス資産となっていただけに、この10年で、金に一体何が起きたのでしょうか。過去を振り返ると、様々な要因が絡み合っていたことがわかります。実は金の史上最高値は、近年の暴騰中ではなく1980年でした。しかし、6945円という史上最高値を叩きだした金は、その後下落。1983年から始まった下降トレンドは転換することなく、1990年台は市場最安値の865円を記録するほどに価格が下がり続けました。そのため、鉱山の経営が悪化し、金は長らく減産が続いていました。経営悪化はその後も影響が続き、金価格が上昇に転じた2001年から、東京金相場で3300円台を記録した2008年まで、減産傾向にありました。つまり、金需要に対し、年間生産量が追い付かない状態にあったのです。しかし、鉱山開発や産出も順調になった今も金の高値推移が続くのは何故でしょうか。それは世界的な金融不安から、機関投資家を中心に資産の一部を金にする動きが強まっているためです。また、各国の金融緩和によって金利が実質マイナスになっていることで、各国の中央銀行でさえ2010年以降は買いに回っているのです。通貨価値の目減りの回避やインフレ対策のため、国の資金までもが金地金を保有するように動き、金市場はまさに戦場の様相を呈しています。こうして世界中の通貨が市場を流れる金を奪い合い、相場が上がり続けるという状況が続き、結果として10年以上に渡って金相場は暴騰を続けています。この状況は現在も続いており、今年も市場価格は高値で推移すると見られています。

過去、ドル/円の変動がドル建て金(ゴールド)と円建て金(ゴールド)の価格推移の関係に大きな影響を与えた具体例を挙げます。ウクライナ戦争が勃発した2022年の後半です。この期間、ドル建て金(ゴールド)価格は下落しました。一方で、円建て金(ゴールド)価格は大きく上昇しました。

上昇圧力が大きくなれば、今後も金(ゴールド)相場は上昇し得ます。短期的な上下を繰り返しながら、数年後、ドル建て金(ゴールド)は4,000ドルにも5,000ドルにもなり得るでしょう。その過程で、国内店頭小売価格は2万2,000円、2万4,000円、それ以上になり得ると筆者はみています。

金(ゴールド)相場がバブルかどうかを議論する際は、金(ゴールド)相場が期待や熱狂で上昇し得る株式市場と異なる次元で動いていることを認識する必要があります。

金価格は、世界経済や政治の動向、技術革新など多様な要因によって変動しますが、長期的に見れば価値の上昇が見込まれる資産です。今後10年、20年というスパンで見た場合、金は依然として「保険」としての価値を持ち続けると考えられます。インフレ対策、資産の分散、将来のリスクへの備えとして、金をうまく活用することが、これからの時代の資産形成において重要なポイントになるでしょう。

株価が上がると投資家は株式投資(リスク資産)に資金を集中させるため、相対的に金の需要が低下しやすくなります。世界経済や市場環境が安定して株価が上昇しているときは、「有事の金」としての魅力が薄れるためです。

2001年頃から2012年まで、金価格は9.11テロや世界的な金融危機、各国による大規模な金融緩和を背景に上昇をたどってきました。

統計学的な見方をすれば、ランダムな動きだからこそ、長期で見れば資産分散効果は期待できます。ですが足元のこれほど強い価格上昇は、金を40年以上見ている私も初めてのこと。ちょっと「スピード違反」なのではと感じます。

一方、そのドル高を受け、ドル/円が大きく円安方向に推移したため、円建て金(ゴールド)相場は上昇しました。世界の中心であるドル建てが下落する中、円安によって円建ての金(ゴールド)が上昇したのです(この期間の上昇を戦争による上昇と説明することはできなかった)。

2011年の高値後には一時的な下落がありましたが、2010年代後半には再び上昇に転じ、2020年には過去の高値を更新しました。このように、一時的な下落局面でも慌てて売却せずに保有を続けることで、その後の上昇局面の恩恵を受けられます。

金は大きく上昇した後に利益確定売りが出やすい傾向があり、利上げ局面など将来の下落要因が見込まれるときには、現金化を進める投資家も少なくありません。

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