
22日の香港市場は反落か。米中首脳会談に不透明感が強まり、投資家がリスクを取りにくくなるだろう。トランプ米大統領は21日、月内に韓国での開催を調整している中国の習近平国家主席との会談が「とても成功する」見通しを示したものの、「もしかすると実現しないかもしれない」と述べた。
もっとも、売り一巡後は下げ渋る展開がありそうだ。中国本土では第15次5カ年計画(2026-30年)草案を議論する中国共産党第20期中央委員会第4回全体会議(4中全会)が23日まで開催されるとあって、政策期待が強い。
21日のNY株式相場は高安まちまち。ダウ平均が3日続伸して最高値を更新した半面、ハイテク株主体のナスダック総合は3営業日ぶりに反落した。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は、大型ネット株のアリババ集団(09988)と美団(03690)、金融株の中国建設銀行(00939)、AIAグループ(01299)、中国平安保険(02318)、香港公益株のホンコン・チャイナガス(00003)が香港終値を下回った半面、中国デザイナーズトイ大手のポップマート(09992)が上回って終えた。
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
見通し 22日香港株反落か 米中首脳会談に不透明感
アジア株 上海株は反発も上値重い、米中報復合戦で投資家心理悪化 中国はトランプの弱み見つける東京時間14:02現在香港ハンセン指数25774.55(+333.20 +1.31%)中国上海総合指数3869.25(+4.02 +0.10%)台湾加権指数27080.39(+287.24 +1.07%)韓国総合株価指数3642.96(+81.15 +2.28%)豪ASX200指数8979.50(+80.08 +0.90%)インドSENSEX30種82349.00(+319.02 +0.39%)アジア株は反発、米中対立が懸念されるものの米利下げ期待が株式市場の支えに。きのうのダウ上昇を受けアジア株もひとまず上昇。香港株は8営業日ぶり反発。ハイテクや消費者サービス、金融、自動車関連が買い戻されている。香港は米国に金融政策を連動させているため米利下げ期待は香港の基準金利引き下げ期待につながる。ただ、買いの勢いは続かない可能性。14日にトランプ氏が中国との食用油貿易を停止する可能性があるとコメント、次は中国が反撃に出る番だ。韓国株は大幅反発。ハンファオーシャンが2.1%高と買い戻されている。中国がきのう韓国の造船・海洋土木会社ハンファオーシャンの米国5部門に制裁を科すと発表、ハンファオーシャンはきのう一時8%近く急落した。上海株は4営業日ぶり反発も上値は重い、米中貿易戦争再開で投資家心理が悪化している。パウエルFRB議長が米労働市場は引き続き悪化しているとの認識を示したことで米利下げ期待が高まっている。また、先日のベッセント米財務長官に続いてグリア米通商代表部(USTR)代表も米中首脳会談は予定どおり実施されるとコメント、政府高官が火消しに動いたことで米金融市場はやや安堵している。中国政府は米国との貿易戦争「最後まで戦う」と誓った。習近平国家主席は米国のアキレス腱を見つけた、それはトランプ氏は米株式市場を非常に気にしていることだ。トランプ氏が対中強硬発言をすると米株は大幅下落する。その後トランプ氏はすぐに火消しに動く、いわゆるタコ取引だ。そのため米国が対中強硬を維持できないと中国は見ているという。習氏は米との貿易戦争に勝つ自信があるため対トランプ強硬姿勢を貫くという。中国はレアアースという切り札を出し今月末の米中首脳会談で有利な結果を引き出したい。世界のレアアースシェアは中国が約70%を占めている。


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