
今晩は神経質な展開か。昨日は好決算を発表したパランティア・テクノロジーズが約8%安となったことをきっかけにAI関連株のバリュエーションの高さが意識され、ハイテク株を中心に利益確定売りが強まった。ゴールドマン・サックスとモルガン・スタンレーが株価調整の可能性があるとしたことも売りを後押しした。S&P500は1.17%安、ナスダック総合も2.04%安と、ともに3日ぶりに大幅反落し、ダウ平均は251.44ドル安(-0.53%)と2日続落した。
今晩の取引ではパランティア・テクノロジーズやエヌビディアなどAI関連株の下落トレンドが継続するか否かが注目されるほか、政府閉鎖により主要な経済指標の発表延期が続く中、10月ADP民間部門雇用者数などの経済指標や決算発表をにらんだ神経質な展開が予想される。ADP民間部門雇用者数は9月分がマイナス3.2万人と、プラス予想に反し減少したが、10月分は2.8万件の増加が見込まれている。弱い結果となれば景気悪化懸念が強まる一方、利下げ期待が高まることが期待され、指標結果を受けた市場の反応が注目される。
今晩の米経済指標は10月ADP民間部門雇用者数のほか、10月ISM非製造業総合指数(PMI)、MBA住宅ローン申請指数、10月S&Pグローバル総合・サービス業PMI確定値など。企業決算は寄り前にヒューマナ、マクドナルド、引け後にクアルコム、コストコなどが発表予定。(執筆:11月5日、14:00)
(越後)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
見通し NY株見通しー神経質な展開か 経済指標は10月ADP民間部門雇用者数
・2023年は労働者のストライキに加え、EVトラックの不振、自動運転によるロボタクシーに対する当局の調査など、苦しい年になりましたが、2024年は明るい見通しをもっています。CEOは「(同社が独自開発した)『アルティウム』バッテリーによるEVのブレイクスルーの年にする」とコメントしています。また、米政府がEV普及策の規制を緩和したことも安心感を生んでいます。
・2023年11月に仮想化ソフトウェアのVMウェア買収を完了して、2024年10月期の売上高構成比は半導体が約60%、インフラ・ソフトウェアが約40%になる見込みです。半導体はスマホ向けが低迷している一方、AI関連需要によりデータセンターでの通信向けが伸びる見込みで、半導体売上に占めるAI関連構成比は35%に高まる見通しです。
一方、インテル(INTC)は新しく立ち上げたファウンドリ事業の赤字が2024年に拡大し、黒字化には数年かかるとの見通しを明らかにして嫌気されました。ただし、主力事業の回復で、会社全体のEPSは2023年の0.35ドルから2024年の1.33ドルへ拡大すると見込まれています。
・10-12月期決算は、売上・EPSとも市場予想を上回りました。2024年見通しは調整後EBITを120~140億ドルとして、中央値は2023年実績の124億ドル、市場予想の109億ドルを上回りました。


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