
金(ゴールド)CFD(外為どっとコムの取引口座「CFDネクスト」の銘柄名:金スポット)について、直近の振り返りと現在のポイントについてまとめました。
最近の金価格上昇、その背景にあるもの
再び金価格の上昇が注目されています。この動きには、以下のような要因が重なっています。
最も大きな要因として、アメリカの経済指標が市場の予想よりも弱い結果となったことです。例えば、米企業の景況感を示すISM製造業景況指数が景気判断の分かれ目となる50を下回ったことなど、景気の減速を示唆するデータが相次ぎました。これを受けて、市場では「景気が減速しているため、米連邦準備制度理事会(FRB)は利下げに動くのではないか」という観測が広がっています。金利を生まない金は、金利が低下する局面で相対的に魅力が増すため、投資が集まりやすくなったと考えられます。
また、アメリカの政府機関の一部閉鎖が解消に向かったことも、間接的に金価格を支える材料となりました。閉鎖が終わることで、これまで発表が遅れていた米経済指標が公表されて行き、その内容が景気の弱さを示すものであれば、FRBの利下げ観測をさらに強める可能性があると見られています。これも金にとっては追い風となるシナリオです。
まとめると、今回の金価格の上昇は、米国の弱い経済指標からくる「利下げ観測の強まり」という短期的な要因と、世界情勢の不透明感を背景とした「安全資産としての根強い需要」が組み合わさった結果と言えるでしょう。今後の金価格の動向は、引き続きアメリカの経済指標やFRBの金融政策スタンスが鍵を握りそうです。
金スポット スプレッド大幅縮小のおしらせ
11月4日(火曜)より『CFDネクスト』にて「金スポット」の現在の提示スプレッド※を大幅に縮小いたします。非常に注目度の高い「金スポット」のお取引をぜひこの機会にお試しください。
■縮小開始日時
2025年11月4日(火曜)~2025年11月28日(金曜)
提示時間帯:18時~翌3時
■対象銘柄およびスプレッド
金スポット:0.20→0.15(25%縮小)
※2025年10月配信実績
『CFDネクスト』の提示スプレッドは固定化されたものではありません。市場の流動性が低い時間帯、主要経済指標の発表前後、ならびに天災地変または金融・経済関連の重大事件など予期せぬ突発的事象の発生時には、スプレッドが変動する可能性がございます。またスプレッド縮小の時期は告知なく終了する場合があります。
金スポット 最新チャート分析
現在の金価格(XAU/USD)の動向をテクニカル分析の観点から解説します。日足チャートの後、4時間足チャートの分析に進みます。
金スポット 日足チャート分析(2025年11月13日時点)

概要: 足元はSMA10上で推移し上昇が継続。ただしRSIが70近辺で過熱気味のため、高値追いには注意が必要か。
テクニカル指標が示すもの
SMA10との関係: 価格はSMA10(10日 単純移動平均線)を明確に上回って推移しており、SMA10も下げ止まりから上向きに転じています。現状では強いサポートとして機能し、上昇を示唆します。目安の位置は4,110〜4,130ドル近辺に。
RSI(9): 11月13日時点で約70近辺。50ラインを大きく上抜けており勢いは強めですが、70は「買われすぎ」ゾーン接近のため短期的な押しが入りやすい水準。70超えのままトレンド継続か、70手前での反落・ダイバージェンス形成が焦点に。
値動き: 10月半ばの高値後に調整し、10月末〜11月初旬にかけて3,950〜4,000ドルを試す動き。その後反発し、直近は4,200ドル台前半まで回復。SMA10上抜け後に陽線が連続し、モメンタムの強さが確認できます。
今後のシナリオ
【上昇】 押し目を入れつつ上昇継続のメインシナリオ。SMA10や心理的節目の4,110〜4,130ドルで反発すれば再び上値トライが想定されます。終値で4,250ドルを明確に上抜け・定着できれば、次の目標は4,300〜4,350ドルへ。
【横ばい継続】 過熱感からいったん勢いが落ち着き、4,120〜4,240ドルのレンジ形成。SMA10に沿った推移で上値が重い展開が続く可能性も。
【下落】 トレンド転換の初期サインは「SMA10を終値で明確に下抜け」。その場合、SMA10が抵抗線化し、下値は4,050ドル→4,000ドル→直近安値圏の3,950ドルが視野に。RSIが70近辺から急反落し50割れ方向へ向かうと下げ圧力が強まります。
注意すべき点
金価格は米実質金利やドル指数に敏感です。特に米CPI、PPI、雇用統計、FOMC関連の発表前後は、テクニカルが一時的に機能しにくい場合があります。一部政府閉鎖が終わり、経済指標が順次発表されていくと思われるため、イベント前後はポジションサイズの調整、逆指値の徹底でリスク管理を強化してください。
今後のトレード戦略 まとめ(日足分析)
基調は上昇トレンドへの回帰。ただしRSIが70近辺で過熱気味のため、高値追いは慎重に。基本戦略は押し目買い。
- サポート: SMA10(約4,110〜4,130)、4,100、4,050、3,950
- レジスタンス: 4,250、4,300〜4,350
- 基本戦略: SMA10や4,120〜4,130への下落への下落は押し目買い検討。エントリー4,120〜4,130/損切りSMA10明確割れ(4,100前後)/利確4,240〜4,250、上抜け時は4,300台へトレール、など。売りはRSI弱気のダイバージェンス+4,250での上抜け失敗、または終値でSMA10割れ確認後の戻り売りか。
金スポット 4時間足チャート分析(2025年11月13日時点)
つづいて4時間足で分析します。

概要: 添付の4時間足チャート(金スポット/XAUUSD)では、価格がSMA10上で推移し、11/12夕方の強い陽線で4,200ドル台へ上昇。その後は小幅なもみ合い。RSI(9)は再び75近辺へ急反発しており、短期モメンタムは強めですが過熱感には注意が必要です。
テクニカル指標が示すもの
SMA10との関係: 価格はSMA10(10期間 単純移動平均)を上回って推移。SMA10自体も明確な上向きで、短期の押し目の受け皿として機能。目安位置は約4,140〜4,160ドル。
RSI(9): 直近で75近辺まで急反発。11/12前後には50〜60台まで低下しましたが、再度買い優勢に。75は「買われすぎ」ゾーン接近のため、短期の利確売りが入りやすい水準。75超え定着なら続伸余地があるが、反落なら一時的な押しを想定。
値動き: 11/10〜11/12にかけて段階的に上昇後、11/12 19:00頃に大陽線で4,200台へブレイク。その後は高値圏で小陽線・小陰線の保ち合い。上昇トレンド継続を示しつつも、短期過熱によるスピード調整が入りやすい局面。
今後のシナリオ
【上昇】 押し目を入れつつ続伸。SMA10(4,140〜4,160)での反発が維持されれば、4,210〜4,225のレジスタンス帯の再トライへ。終値ベースで4,225を明確に上抜けなら、次の上値目標は4,240〜4,260か。
【横ばい継続】 ここまでの上昇の過熱感の整理により、4,160〜4,225のレンジで持ち合い。次のトレンドを生むイベント待ち・材料待ちの保ち合いが続く可能性。
【下落】 4時間足の終値でSMA10を明確に下抜けると、短期トレンド転換の初期サイン。次の下値は4,130→4,120→4,080が順に視野。RSIが75近辺から急反落し50割れ方向へ進むと、下押し圧力が強まりやすい。
今後のトレード戦略 まとめ(4時間足)
4時間足で見ても、短期は上昇トレンド継続。基本戦略は押し目買いだが、RSIの過熱感を踏まえた分割エントリーとタイトなリスク管理が有効。
- サポート: SMA10(約4,140〜4,160)、4,130、4,120、4,080
- レジスタンス: 4,210〜4,225、4,240〜4,260
- 基本戦略: SMA10近辺への押しは押し目買い検討(例:4,150±10で拾い、損切りはSMA10終値割れか)。ブレイク狙いは終値で4,225上抜け確認後に買い、直近高値更新なら4,240〜4,260で部分利確・トレーリングが有効では。売りはSMA10終値割れとRSI反落(70→60→50)確認後の戻り売りを。
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金(ゴールド)の上昇・下落変動要因
上昇要因
インフレの期待:物価上昇の予測が強まると、金を価値保存手段として買う動きが強まる。
経済的不安定性:経済危機や金融市場の不安定時には、安全資産としての金への需要が高まる。
実質金利の低下:金利がインフレ率を下回ると、金への投資が魅力的になる。
通貨価値の低下:特に米ドルが弱まると、金価格は上昇する傾向がある。
地政学的緊張:紛争や政治的不安が高まると、リスク回避のため金への投資が増える。
中央銀行による購入:中央銀行が金を買い増すと、供給が減り価格が上昇する。
下落要因
インフレ率の安定または減少:物価上昇の懸念が和らぐと、金への投資需要が減少する。
経済的安定:経済が安定し、リスク資産への投資が増えると、金への需要が減る。
実質金利の上昇:金利がインフレ率を上回ると、金に対する魅力が減少する。
通貨価値の強化:特に米ドルが強まると、金価格は下落する傾向がある。
地政学的緊張の緩和:地政学的リスクが減少すると、金へのリスク回避需要が落ちる。
中央銀行による売却:中央銀行が金を市場に売り出すと、供給が増え価格が下がる。
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金は世界各地で取引されますが 基本的な通貨単位は米ドル建てです
金は世界各地で取引されますが、基本的な通貨単位は米ドル建てです。これは金に限らず、コモディティ全般に言えることです。したがって、金価格を見る際には、まずはドル建ての価格を見ることが重要です。そのうえで、金価格が変動する要因を理解することが肝要です。
そこで見向きもされなかったのが金(ゴールド)でした。金利や配当が付かない金融商品は保有するメリットがない。社会は好景気だから有事など気にすることもない。インフレは懸念されるがそれは好景気がきっかけだから悲観的になる必要もない。これらがが市場の総意でした。ここが「株と金は逆相関」の出発点だったと言えます。
金(ゴールド)市場の新常識:交錯する「天動説」と「地動説」
1、2、3のように目立った有事がなくても金(ゴールド)相場は上昇しました。逆に、アラブの春とウクライナ戦争勃発直後のような分かりやすい有事が目立つ場面でも、下落しました。これは、金(ゴールド)相場における天動説の一つ、「有事の金」で説明しにくい事態が起きていることを示しています。
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このように考えると、金価格で収益を上げるには、安く買って高く手仕舞いを行うか、高く売って安く買い戻すしかありません。 この手法で収益を上げるのは、比較的短期間でも可能です。その場合、やはり金利や為替相場の動向をしっかり見ておくことが肝要です。為替相場が動くと、金相場もそれにつれて変動するからです。つまり、金をトレードする際には、まず金利動向や為替相場の動きを確認しておきたいところです。
直近では、過去の金利と金価格の水準に違いが見られていることも重要なポイントだといえます。つまり、金利水準から金価格の水準を理論的に導き出すことはできません(これは、ドル指数と金価格の関係にも言えることです)。 したがって、あくまで方向性を重視すべきだといえます。この点もよく理解したうえで、金利やドル指数の方向性と金価格の関係から、相場の方向性を判断したいところです。
また、ドル高はアメリカの経済力や金融政策の強さを示す指標でもあり、米国債などのドル資産に対する魅力を高めます。
結論から言えば、金は基本的に米ドルと逆の値動きをします。米ドルが強くなると、他の通貨は安くなります。この場合、金価格が変わらなければ、米ドル以外の通貨で金を購入する者にとって、金価格は割高になってしまいます。結果、米ドルが上昇した分は、ドル建て金価格は下落します。そうやって、米ドル以外で金を購入する者にとって、ドル建て金価格が割高にならないように調整されるわけです。
近年、多くの金融機関や投資家の間で信じられている、金(ゴールド)市場における天動説の一つ「株と金は逆相関」では説明しにくい事態がしばしば起きています。
金価格の上昇には以下の要因が関係しています。
下のチャートで金価格(青)と米10年債利回り(オレンジ)の関係を見てみましょう。 例えば、2012年から2013年末にかけては逆相関の動き(金利が上がれば金価格が下がり、金利が下がれば金価格が上がる)に、2019年から2020年末にかけては相関の動きになっています。
また、米金利が下落すれば、米ドルは下落しやすいといえます。つまり、米金利が上昇すれば、米ドル建て金価格は下落しやすく、米金利が低下すれば、米ドル建て金価格は上昇しやすくなります。この関係も理解しておくことが、金を取引するうえで重要だといえます。
それが昨年からガラッと変わっている。但し、陰謀論的(トンデモ本のような)議論も依然残っており、ここは読む方が気を付けねばならない。「金を持っていればあなたは救われます」みたいな語り口に洗脳される投資家も少なくない。
しかし、実際にはそのような理論的な動きをしないのが相場の世界です。基本的に、米ドル建て金価格の動きそのものは、通貨の動き以上に大きくなりやすく、この点には要注意といえます。




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