
本日のロンドン為替市場では、英秋季予算案に向けた思惑でポンド相場が神経質に上下しそうだ。26日にリーブス英財務相による予算案発表を控える中、英FT紙が「政府は所得税を引き上げない方針」を報じた。英財政改善の遅れが懸念され、東京朝にポンドは対主要通貨で下落。この後は、英債券市場の反応を見極める必要がある。
今月4日に予算案について演説したリーブス英財務相は、「鉄の規律とする財政ルールを改めて堅持する」と表明し、国債市場の信認を確保することが不可欠だと強調した。一方で「皆が国の未来のために貢献しなければならない」と述べ、増税の可能性をこれまで以上に強く示唆している。
このところの英債券市場の落ち着きは、インフレリスクの低下もあるが、リーブス氏が示した「財政規律の維持」を好感した部分も大きい。財政改善に向けては、財務相やスターマー首相は明言してはいなかったものの、(与党・労働党の公約に反する)増税に踏み切るとの見方も広まっていた。しかしながらFTの報道が正しければ、財源問題が再び浮上する。
リーブス英財務相やスターマー首相など当局者からも、所得税に関するFT報道について何らかのコメントが出てくるだろう。いずれにせよ関連報道に注意しながら、英長期債が売られれば(利回りは上昇)ポンドも下値を試し、逆に長期債が底堅い動きを見せるようだとポンド相場は持ち直すことになりそうだ。
ユーロ相場はしばらく、ユーロポンドを中心に上下が見込まれる。ユーロ圏のイベントとしては、改定値ではあるが10月仏消費者物価指数(CPI)や7-9月期ユーロ圏GDPが発表予定。欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーの講演は、スペインやクロアチア中銀総裁、またエルダーソンECB専務理事が予定されている。
想定レンジ上限
・ポンドドル、21日移動平均線1.3222ドル
・ユーロポンド、2023年3月10日週高値0.8925ポンド
・ユーロドル、日足一目均衡表・雲の上限1.1696ドル
想定レンジ下限
・ポンドドル、12日安値1.3085ドル
・ユーロポンド、12日安値0.8804ポンド
・ユーロドル、日足一目均衡表・転換線1.1563ドル
(小針)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
流石に歴史的な安値を前に こういった位置は支えられる見通しです
また、スロー・ストキャスティクスが変われ過ぎから反転下落を示現していて、今後下値トライのリスクが高まっています。下値は、1.2300や1.2037が維持出来ると良いですが、割れると1.1804、1.1141の戻り安値を再度目指す可能性となります。流石に歴史的な安値を前に、こういった位置は支えられる見通しです。ただ維持出来ない場合、下ヒゲの節目となる1.0924や1.0350の最安値までターゲットとなりますが、もしこういった位置まで割れると、パリティが視野となります。
以上を踏まえてポンド円相場の2025年の見通しと戦略についてお話します。
FRBは景気減速に配慮した金融政策を今後も続ける見通しですが、インフレ懸念が足かせとなれば、利下げペースは減速する可能性が高まります。実際、先のQUICK月次調査<外為>11月調査では、米政権交代によるFRB政策の影響に関する質問で、「利下げペースの減速」につながると予想する市場関係者は4割強に上っていることが分かりました。
リポートの作成時点では、情報量が少ないのは残念ですが、やはり年初から大注目となるのは、1月20日からスタートするトランプ次期政権です。トランプ氏は既に追加関税など多くの発言をしていますが、就任当日から多くの「大統領令」に署名する見通しです。その内容次第では、市場を大きく混乱させることは間違いなさそうです。トランプ氏の政策に関しては後述しますが、2025年の相場を考える上で、特に注意を払っておく必要があるでしょう。



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