今日のFX予想:米政府機関閉鎖が解除 ドル円は次の材料探し 2025/11/14 #外為ドキッ

FXブログ
今日のFX予想:米政府機関閉鎖が解除 ドル円は次の材料探し 2025/11/14 #外為ドキッ

「ドル/円」を中心に前日の振り返りと当日の見通しをギュッとまとめて動画配信しました。

執筆:外為どっとコム総合研究所 為替アナリスト 中村 勉
X(Twitter):@gaitamesk_naka

最新のマーケット情報まとめ

<ドル円相場に影響を与えた材料>
米政府機関の閉鎖が解除
米株価指数が大幅に下落

<ドル円は…>
155円台に乗せる場面も見られたが、米政府機関閉鎖が解除されたことで材料出尽くし
米株価指数の下落もあり、154.12円前後まで下落した

<今日の注目材料>

日米株価指数動向

<英文要約>

The dollar–yen pair saw a “buy-the-rumor, sell-the-fact” reaction following the lifting of the U.S. government shutdown, leaving the market temporarily without fresh catalysts. Today, the pair is likely to take its cue from movements in Japanese and U.S. equity indices. If stock indices in both countries continue to decline, the dollar–yen rate may probe lower levels. However, diminished expectations for Fed rate cuts could provide support on the downside.

『最新のドル/円相場を解説』

経済指標・イベントの結果について

主要な経済指標・重要イベントの結果について、最新情報は外為どっとコムサイトの「経済指標カレンダー」で確認できます。

経済指標カレンダー

お知らせ:FX初心者向けに12時からライブ解説を配信

外為どっとコム総合研究所に所属する外国為替市場の研究員が、FX初心者向けに平日毎日12時ごろからライブ配信を行っています。前日の振り返り、今日の相場ポイントなどをわかりやすく解説しています。YouTubeの「外為どっとコム公式FX初心者ch」でご覧いただけます。

12時からのFXライブ解説 配信チャンネルはコチラ

 
nakamura.jpg

外為どっとコム総合研究所 情報企画部 為替アナリスト
中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。

●免責事項
本サイトに掲載する情報には充分に注意を払っていますが、その内容について保証するものではありません。また本サービスは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであって、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終決定はご自身で判断されますようお願いいたします。なお、本サービスの閲覧によって生じたいかなる損害につきましても、株式会社外為どっとコムは一切の責任を負いかねますことをご了承ください。
[紹介元] 外為どっとコム マネ育チャンネル 今日のFX予想:米政府機関閉鎖が解除 ドル円は次の材料探し 2025/11/14 #外為ドキッ

今日のFX予想米政府機関閉鎖が解除 ドル円は次の材料探し 2025

日本人に特徴的な同質性と社会平等性について 第一に、日本人の同質性について考えてみます。日本人は単一民族であり物事に対する考え方が似通っているため、「あうんの呼吸」と表現されるように、言われなくても相手の意を汲んで動くことが求められます。したがって企業の現場では明言された画一的な作業オペレーションはあまり導入されていないケースが多いようです。これは外国人労働力などを採用するときにしばしば問題となります。 給与制度面では横並び意識の強さが弊害となり、実力主義の導入がなかなか進んでいません。いわゆる「ジョブ型雇用」を通じて変わりつつあるとはいえ、未だに多くの会社が終身雇用・年功序列賃金制を前提としています。一口に「賃上げ」と言っても、日本特有の「ベースアップ」は一律全員に適用しなくてはならず、会社全体の大幅な人件費増となってしまいます。ゆえに賃上げには一大決心が求められてしまうのです。当ファンドではこれら制度の良い面を認めつつも、今後の日本経済にとっては同慣習を見直す余地が大きいとの立場です。資本主義経済の歴史をみる限り、実力主義の給与文化が根付いた国のほうがより繁栄したのは明らかです。 一方で良いニュースとしては、日本でも欧米的な経営を実践する企業が現れ始めていることです。当ファンドの組入銘柄であるルネサスエレクトロニクスは最近、従業員の定期昇給(*)を延期したというニュースが話題となりました。同社社長の柴田英利氏は日本経済新聞の取材に対して「(そもそも)ベースアップなど日本以外ではほぼ聞かない。海外では事業環境が軟調な中で賃上げを実施することは考えられない」と述べています。当ファンドでは同社の半導体ビジネスが持つ魅力や株価の割安さに加え、柴田氏の経営者としての手腕を高く評価しています。同様に組入銘柄であるソニーグループは、2024年2月に傘下ゲーム事業会社のグローバル社員数8%相当を削減すると発表しています。また前月には組入銘柄リクルートホールディングスの傘下にあるIndeed社(米国)が約1,000人のレイオフ(再雇用を前提にした一時的解雇)を発表(2023年にも2,200人の削減を実施)しています。直近は3社とも過去最高益を記録しているにも関わらずコストコントロール強化しているのは注目に値します。ひと昔前であれば終身雇用・年功序列制度の呪縛から柔軟な給与制度を運用できず、収益悪化が深刻になって初めて人員削減を行う企業が大半でした。一方、欧米では業績悪化の兆しが見えた時点で先回りして余剰人員の整理を行うのが通例です。また全社業績動向に関係なく、資本コストに見合わないと判断されれば部門単位の人員削減もします。今回3社が行ったような先手を打った人件費コントロールは日本企業では過去にあまり見たことがありません。これは日本企業の変化を感じられる良い兆しだと考えます。さらには実力主義賃金制度の導入も広がっていくことを期待したいところです。

2025年9月、日本株式市場の代表的な指数であるTOPIX(配当込み)は前月末比2.98%上昇、日経平均株価は同5.18%上昇いたしました。 月前半は、Alibaba Group Holding社(中国)による新AI(人工知能)チップ発表をきっかけに米中の技術競争激化が意識され、米国のAI関連株が軟調となり、日本株式市場でもハイテク株中心に下落いたしました。その後、トランプ米大統領が日米間の自動車関税引き下げを盛り込んだ大統領令に署名したことが安心感につながり、相場は持ち直しました。 月半ばにかけては、米国雇用統計が市場予想を下回り、FRB(米連邦準備制度理事会)の利下げ観測が高まったことや、石破茂首相の辞任表明を受けて次期政権への政策期待から日本株式市場は上昇しました。米国株式市場では半導体やAI関連銘柄が市場を牽引し、日本株式市場でも関連株の物色が広がったほか、その他幅広い銘柄に買いが波及しました。日経平均株価やTOPIXは高値更新を続け、相場上昇のモメンタムが継続しました。 月後半は、FOMC(米連邦公開市場委員会)で利下げ再開の決定と年内の継続的な利下げ見通しが示されました。翌日の日銀金融政策決定会合では、政策金利は据え置かれたものの2名の審議委員が利上げを提案し10月の利上げ確率が上昇した他、保有するETF(上場投資信託)の売却を決定したことで指数が一時急落しましたが、売りが一服すると下げ幅を縮め、相場は底堅さを維持しました。 月末にかけては、米国経済指標が堅調だったことから米国の積極的な利下げ期待が後退し、米国株が反落した流れが波及した他、自民党総裁選を控えていることなども重なって日本株式市場は軟調に推移しましたが、月全体としては前月末対比大幅高の水準で当月の取引を終えました。

二つ目は中国需要の反動減リスクです。2022年の米国による中国をターゲットとした最先端半導体技術の輸出規制強化以降、中国は国産化を急ぐべく、規制対象外の製造装置を大量購入しています。実際、2024年3月期は東京エレクトロンにとって中国需要の盛り上がりは大きな業績押し上げ要因となっています。今のところ株式市場はこれをポジティブに受け止め株価は堅調に推移していますが、中国による過剰投資の懸念についてはやや注意を払う必要があると考えます。

当ファンドのパフォーマンスは 、前月末比4.19%の上昇となり、参考指数の同4.42%の上昇を0.23%下回りました。 当月のプラス貢献銘柄は、ソニーグループ、キーエンスなどでした。一方、マイナス影響銘柄は、東京海上ホールディングス、ユニ・チャームなどでした。 当月は、昨年新規投資を行ったセブン&アイ・ホールディングスが2023年2月期第3四半期決算を発表しました。営業収益は8.82兆円(前年同期比43.5%増)、営業利益3,948億円(同30.4%増)と買収したSpeedway社(米国)が加わった米国事業を中心に大幅増益となりました。 同社は日本人なら誰もが知るコンビニエンスストアであるセブンイレブンを筆頭に、百貨店やGMS(General Merchandise Store、総合スーパー等を指す)を展開する日本最大の小売企業グループです。しかし、利益構成比でみると米国のセブンイレブン事業が半分以上を占めており、実はグローバルな企業でもあります。興味深いことに、日本発の小売業態であるコンビニは、もともとは米国において誕生したSouthland Ice Company社に起源があり、1970年代に㈱イトーヨーカ堂(現在は同社の傘下)と国内ライセンス契約を結んだことから、主に日本においてビジネスモデルが発展しました。同社の米国事業は2006年以降になって、主にM&Aによって業容を少しずつ拡大してきました。そして今般、買収によって連結化されたSpeedway社が加わったことで、店舗数が現地で圧倒的最大手となったのです。本案件は実質的な取得価額が133億ドルであり、EV/EBITDA倍率(買収にかかるコストを何年で回収できるかを示す値)13.7倍で買収したことに相当しますが、同社が統合効果として6億ドル程度のシナジーによる増益効果を見込んでいるため、実際には6~7倍のEV/EBITDA倍率となります。日本で長年培われてきたセブンイレブン事業の様々なノウハウ(商品ラインアップ、店舗運営ノウハウおよび物流効率化など)を移植していくことで実現可能と思われることから、妥当な買収案件であると当ファンドは考えます。 同社は日本の会計基準を採用しているため、本件買収に伴いのれんの償却費が年間10億ドル程度計上されます。このため、損益計算書上では、通常のEPS(一株当たり利益)(同社今期予想317.03円)とのれん償却前EPS(同444.07円)とでは4割程度の開きがあります。後者のEPSを前提とすれば現在の株価は13倍台とTOPIXの平均PER(株価収益率)とほぼ同水準であり、割高感はないと判断されます(また当ファンドの平均PER水準も下回っています)。のれん償却費とは現金の流出を伴わない費用項目であることから、当ファンドでは減損リスクがない限りにおいて、のれん償却前EPSを使用すべきと考えます。 株価のバリュエーションについてもうひとつ言えることは、同社株は2010年前後と比べてPERが切り下がっており、割安感が強まっていると考えられます。2006年2月期~2015年2月期の同社の平均PERは約25倍でした。バリュエーション切り下がりの要因として考えられるのは、国内で小売業界自体が成熟化しているため今後の成長性が乏しいと思われていること、同社はGMS事業などの低採算事業を抱えており、グループ全体の価値を毀損していること、また株式市場が同社の米国コンビニエンスストア事業の成長性にいまだ確信を持てないことなどが考えられます。当ファンドでは、後述するようにこれらの点については、過度な懸念は必要ないとの見解を持っています。 資本収益性についてはどうでしょう。同社は長年、連結ベースのROE(株主資本利益率)が10%に届かない状況が続いており、経営陣も問題意識として持っていることが決算説明会などにおいて確認されています。しかし2023年2月期以降はSpeedway社の連結が利益押し上げ要因となるため、のれん償却前ベースで10%を超えてくることが予想されます。加えて、1)国内コンビニ事業が低位ながらも成長が続くこと、2)米国での上述シナジー効果の発現と更なる業容拡大、そして3)同社が抱えるいくつかの低採算事業の撤退の可能性などを考慮すれば、更なるROEの改善も十分にありえると考えられます。 一点目の国内コンビニ事業では、絶え間ない既存店のレイアウト改善や、ネットコンビニ分野でのデリバリーサービスの拡充などに取り組んでいます。2023年2月期は既存店売上伸び率が第3四半期時点で4.9%増と好調であり、コロナ禍前の2019年比でみてもプラスに転じています。成熟化が言われて久しい日本のコンビニ業界ですが、工夫次第でまだ伸びる余地は残されていると考えます。例えば、同社のプライベートブランド(自社企画商品)である「セブンプレミアム」には現在追い風が吹いていると考えます。国内における物価高によってナショナルブランド(製造メーカーブランドの商品)が値上げを余儀なくされていますが、この結果として品質が同等で価格が相対的に割安な同社プライベートブランドの優位性が増しているためです。同社決算資料によると、2021年11月月間のカップラーメンカテゴリーにおける単品売上ベスト10には、セブンプレミアム製品が3品のみのランクインでしたが、2022年の同時期比較では上位8品を独占しています。 二点目の米国コンビニ事業で注目すべき点は、まだまだ伸びしろが大きいと考えられることです。同社の開示資料によると、米国でのコンビニ総店舗数は2020年12月末時点で150,274店ですが、このうち買収前の同社が9,519店(市場シェア6.3%で1位)、今回買収したSpeedway社が同シェア2.6%で3位に位置しており、店舗数は3,854店です。即ち、今回の買収によって同社は合計約13,000店を抱える圧倒的なプレーヤーになったのです。また、日本のコンビニ業界はセブンイレブン、㈱ファミリーマート、㈱ローソンの3社で既に寡占化状態にありますが、米国では上位10社でも占有率はまだ2割程度しかありません。追加的な買収による業容拡大余地が多く残されているのが魅力です。 なお、米国コンビニ事業はガソリン併設店が多いことから、今期の売上と利益は年初からのガソリン市況高騰の恩恵を受けていますが、株式市場では来期以降の持続性が懸念されているようです。当ファンドは、ガソリン価格が下落すれば、むしろ人々が車で外出する機会が増え、コンビニでの物販消費にまわるおカネも増えるため、一概にマイナス要因とは言えないとの立場です。一方、ガソリン価格が高止まりすることも考えられます。かつてはエネルギー価格が高騰すれば、油田などの新規開発が進み、供給増・価格下落が誘発されました。しかし世界的な脱炭素化によって、従来のように価格上昇が供給増になかなか結び付かず、高価格が常態化する可能性があります(同社はガソリン価格高騰によってEV(電気自動車)普及が加速することを見据えてEV充電設備の設置拡大も進めています)。 米国におけるコンビニエンスストアのガソリンスタンドビジネスは、ガソリン販売量にCPG(セントパーガロン:1ガロンあたりの荒利額)を掛けあわせたものが売上となります。このCPGはガソリンスタンド業界によって決定され、その水準は常時変動しますが、近年は継続的な上昇傾向にあります。これはガソリンスタンド店舗内のコンビニ部分の物品販売が、インフレによるコスト高や売上の伸び悩みによって厳しい環境となるなか、零細店舗オーナーがガソリンスタンド業において収益を確保しようとしているため、業界全体としてマージンを高く維持するインセンティブが働いていると考えられます。このため仮にガソリン販売数量の減少やガソリン単価の下落があったとしても、CPGの引き上げによって収益を補うことがある程度可能となっており、同社など大手資本はこの流れに追随しているとみることができます。過去に石油会社がガソリンスタンドを経営していた頃は、CPGの引き下げによるシェア争いが散見されましたが、近年では事業の取捨選択によって石油会社はコンビニ・ガソリンスタンド事業から撤退しているケースが多く、競争環境が非常に緩やかであるのが特徴です。またガソリンスタンド事業に新規参入しようと考えるプレーヤーもまず考えられませんので、同社を含む既存事業者にとって魅力的なビジネスとして位置づけられるのではないでしょうか。以上の理由から、同社のガソリンスタンド事業は来期以降も底堅く推移するものと思われます。 そして三点目の低採算事業については、百貨店事業とGMS事業の存在が挙げられます。既に報道されているとおり、同社が運営するそごう・西武百貨店については、海外投資ファンドへ売却することが決定しています。今後も同社の資本収益性や株主還元策の改善に向けた取り組みが注目されます。同社は2022年4月7日に経営メッセージを公表後、新たな取締役会の下、事業ごとの効率性・成長性を踏まえ新しい成長戦略を現在策定中です。「キャピタル・リアロケーションプラン」と呼ばれる同プランは、その名の通り今後の資本配分方針の枠組み決定する重要なものとなりそうです。最適な資本配分は株主価値の増加には欠かせない点で、企業経営者は毎年創出する利益をどのように活用するかを考えるのが唯一の仕事といっても過言ではないと当ファンドは考えています。例えば、いくらを設備投資にまわすのか、あるいは買収戦略に充てるのか、はたまた借入金の返済に充当するのかなどが考えられます。また株主還元の視点も重要です。いくらを配当として払うのか、そして自社株買いをするのか、などといった点です。基本的には資本コストを上回る再投資機会が本業に存在するのなら、経営陣は積極的に内部留保を行うべきです。一方、再投資機会が乏しいなら株主に配当や自社株を通じて還元するのが正しいアプローチといえるでしょう。なお自社株買いを行う場合、自社が考える適正な株価よりも市場で取引されている株価が割安な時のみ行うべきであるのは言うまでもありません。なお、定量面を含む具体的なプランの概要は改めて情報公開予定となっており、引き続き注目です。 最後に、当月は米国の著名な友好的アクティビストファンドとして知られるValue Act社(米国)が、同社経営陣に対し書簡を送り、改めて同社のコンビニエンスストア事業の株主価値を最大化するためのスピンオフなどを求めたとロイターが報じました。Value Act社は2021年より同社の株主となっており、これまで幾度となく、同社の株主価値を最大化するための抜本的なグループ再編を求めてきました。具体的には、成長性の高いコンビニエンスストア事業を他の不採算事業であるGMS事業から切り離すことなどを提案しているようです。これまでのところ同社経営陣は、本提案に対し難色を示していると推測されますが、これまで多くの投資成功事例を持つValue Act社の友好的かつ粘り強いアプローチが実を結べば、当ファンドも株主として大きな恩恵を受ける可能性があります。また当ファンドとしても、同社とのIRミーティングの際に同様の提案を働きかけていくことも視野にいれて今後の調査を継続していく方針です。

(最近の見方) 同社の株価は大きく上昇しました。株価バリュエーションに関しては、当ファンドの投資開始当初の予想PER(株価収益率)が10.5倍であったことを考えると、過去3年で市場の評価は大幅に上昇しました。当時は、同社の成長が当ファンド予想どおりに実現しなかったとしても、株価は製造業中心のコングロマリットとして十分割安なPERであり、ROEも10%超、健全な財務体質(自己資本比率29.7%、DEレシオ(負債資本倍率)0.54倍)であったため、安全余裕率(企業経営の安定度合いを示す財務指標。数値が高いほど経営に余裕があるとされる)の高い投資対象でした。 翻って今日では株式市場で優良企業として幅広く認知されるようになりました。同社にとって成長に必要な「駒」は全て揃っていますので、今後は事業環境の追い風をうけて受注をどこまで積み上げていけるか、そして受注残をうまく売上・利益につなげられるかが現経営陣の執行力にかかっています。しかしながら、ここ数年の大幅なバリュエーションの切り上がりを勘案すると、今後の株価推移についてはやや注意する必要が出てきていると思われます。

今日現在Indeedは世界最大のオンライン求人プラットフォームであり、圧倒的な規模を誇っています。

2022年9月の月次報告書において、当ファンドでは、企業が実際にビジネスを運営する際に使用している資本に対してどれくらいの利益を生み出しているかをみる指標としてROE(株主資本利益率)よりもROCE(使用資本利益率)が有効であるとお伝えしました。なぜなら高いROEは、株主資本を意図的に過小にすることで比較的容易に達成できてしまうからです(過小資本の企業は財務リスクが高くなるので必ずしも望ましいと言えません)。しかし、なかには株主資本が非常に分厚くても高いROEを実現している企業も存在します。その一社が、当ファンドが最近新規投資したHOYAです。 光学ガラス部品メーカーである同社は、日本のなかでも極めて収益性の高い製造業です。手掛けている製品は半導体製造に欠かせないマスクブランクスやハードディスク用ガラス基板といったハイテク部材、メガネレンズ、コンタクトレンズといった生活必需品、および眼内レンズや内視鏡といった医療用製品など多岐にわたります。 同社が素晴らしいのは過去5年平均ROE19.9%、同10年平均17.9%、同15年平均16.4%、同20年平均17.6%と、どの時間軸でみても日本企業の平均を大幅に上回る高い資本収益性を誇るところです。同社は自己資本比率が平均7~8割という分厚い資本構造にも拘わらずこれを達成しています。また営業利益は2008年金融危機以前のピークから2022年3月期にかけて約2倍に成長、過去10年の一株当たり利益成長率は年率16%です。 ではどのように経営陣はこれを達成しているのでしょうか?一つ目は、手掛けている製品の利益率が非常に高いということです。最先端の半導体製造に使われるEUVマスクブランクスは世界シェア7割程度、ハードディスク用ガラス基板に至ってはシェア100%と言われています。このため同社は価格決定権が強く、これら製品の営業利益率は5割を超え、大きな超過利潤を得ることができていると考えます。同社の基本的な事業戦略に「小さな池の大きな魚」という考え方があります。これはニッチ市場において圧倒的なシェアを獲得すれば、高い利益率を確保できるという意味です。実際、マスクブランクス、ハードディスク用ガラス基板などは世界市場規模が1000億円~1500億円程度の「小粒」な分野です。しかし、これらの市場は成熟産業ではありません。今後市場拡大が続くことで同社の売上成長が期待されます。 二つ目は、生産設備などの資産効率が高いということです。同社のキャッシュフロー計算書を時系列で見ていくと、多くの年度において設備投資額が減価償却を下回っています。このため2008年3月期時点で1,522億円あった有形固定資産(純額ベース)は、2022年3月期においても1,697億円と微増に留まっています。それにも拘わらず、同社の連結売上は4,816億円から6,614億円へと約4割増えているのです。これは同期間にかなり効率的あるいは価格競争力のある経営が行われていたことを意味します。実際、同社は設備投資の経営判断を行う際、確度の高い顧客企業の短中期的な需要見通しのみを前提に生産能力増強を行うように心掛けています。このため、生産設備の稼働率は常に8割程度とフル稼働に近い状況が維持されています。 三つ目は、時代を通じて事業ポートフォリオの取捨選択を行っている点です。同社は1941年の創業です。当初はクリスタル食器製造を行い、その後1960年代にメガネレンズ、1970年代にコンタクトレンズ、半導体マスクブランクス、1980年代に眼内レンズ、1990年代にハードディスク用ガラス基板、2007年には内視鏡(ペンタックス㈱を買収)など、それぞれ有望市場と思われる分野に参入しています。一方で、2009年には祖業ともいえるクリスタル事業から撤退、2010年にはHDDガラスディスクのメディア事業から撤退(現在は基板事業に特化)、2011年にはペンタックス㈱買収時に取得したデジタルカメラ事業を売却するなどをしています。これによって常に収益性が高く、将来の展望が明るい製品群を維持し続けていると考えられます。 四つ目は、余剰資金を活用した自社株買い・消却によって株主資本の過度な膨張を防いでいるという点です。高い競争力からこれまで継続的に高水準の利益を生み出し、例えば同社の自己資本比率は2008年3月期の57%から2015年3月期に81%へと上昇しましたが、それ以降は自社株買いを定期的に行うようになっており、同比率は80%前後で安定推移しています。自己資本比率8割というのは同社の潜在的な事業リスクに対して過剰だとも言えますが、少なくとも高いROE維持の妨げともなりうる、必要以上の自己資本の積みあがりは抑えられていることがわかります。また自社株買いを行うようになって以降、一株当たり利益の成長率は当期利益全体の成長率を約1%強上回る状況が続いています。これは定期的に買い入れた自社株の消却を行なっているためです。 最後に同社はガバナンス面でも先進的な会社であることが広く知られています。社外取締役を置くようになったのは1995年と早く、また2000年代初頭には半数以上が社外取締役となるよう定款に定められています。経営の執行と監督の分離がしっかりと行われている模範のような会社と考えます。

一般的に、差別化されたポートフォリオ(アクティブ型ファンド)に求められるのは組入銘柄がユニークであることです。例えばインデックスに含まれていないような、世間にあまり知られていない小型株を組み入れたりすることが考えられます。別の方法としては、インデックスを代表するような大型株でもマーケットウエイトを大幅に上回る組入比率であれば差別化できます。当ファンドはこちらのタイプです。 よって、ポートフォリオの差別化に組入銘柄数の多寡は直接的には関係ありません。つまり銘柄数が多い=差別化されていないポートフォリオであるとは必ずしも言えないということです。重要なのはインデックスと比較した組入銘柄と組入比率の差異です。仮に100~200銘柄保有しているファンドでも上位10銘柄だけで運用資産額の9割を占めていればインデックスと全く異なるポートフォリオになるでしょう。 当ファンドの場合は、日本人であれば誰でも知っているような銘柄のうち、ほんの一握りを対象に大きなウエイトで投資するというアプローチを行っています。銘柄を厳選し、ひとつひとつの組入比率をインデックスよりも大きくしているため、おのずと合計銘柄数は限られてきます。結果、これまでの当ファンドの組入銘柄数は20銘柄程度で推移してきました。 当ファンドが限られた数の確信度の高い銘柄に集中投資する最大の理由は、それがリスクを抑えつつリターンを最大化する最も有効なアプローチだと考えているためです。一般の株式投資講座で習うような多くの銘柄に分散投資することの有効性はあまり重視していません。 なぜなら、株式ポートフォリオは均等な組入比率で幅広い銘柄に投資をすればするほど、下げ相場時に株式市場全体につられて下がってしまう可能性が高まるからです。多くの銘柄を保有すれば、銘柄によって異なる株価下落率を市場平均並みに平準化させることはできますが、下落リスクそのものは払拭できません。一方、ほんの一握りの銘柄への集中投資で成功すれば、市場全体の下げに反して自分のポートフォリオだけ上昇するということが起こりうるのです。 また証券ポートフォリオ理論上、投資している銘柄群が高度に分散されていれば、たった10銘柄程度でも分散効果は十分発揮されることが学術的に証明されています。そこから更に銘柄を増やしても、追加的に得られる分散効果は限られるだけでなく、ファンドリターンは市場平均に収斂していってしまうのです。とりわけ時価総額の大きい大型株中心のポートフォリオでは、組入銘柄数が多すぎると運用成績が市場平均リターンに収斂し、運用手数料控除後のリターンでみるとパッシブ型ファンドに対して劣後してしまいます。これが昨今言われているアクティブ型ファンドの構造的な問題です。 当ファンドは、たくさんの銘柄を持たなくても、それぞれ性格が異なるビジネスの株式を保有することで(*)、結果的に銘柄間の相関係数も低く抑えられる(すなわち一般的な株式投資のリスク概念であるリターン標準偏差を低くする)と考えています。設定来でみれば当ファンドの標準偏差は市場平均よりも低位となっています。(*)特定の市場環境で、意図的に特定業種の組入比率を増やすことはあります。

コーポレートガバナンスの観点からみた同社は優等生です。同社は2015年より「指名委員会等設置会社」の形態を採用しています(実質的には2000年代より導入)。有価証券報告書をみると指名委員会、監査委員会、報酬委員会とも全て社外取締役のみで構成されており、監督と執行の分離が徹底されています。当ファンドが把握している限り、現在日本に存在する指名委員会等設置会社のうち、委員会全てが社外取締役のみになっているのは同社とHOYAなど僅かです。 同社の統合報告書も読みごたえがあります。特にCEOメッセージでは、井上氏によって経営者としての考え方や気持ちを自分の言葉で率直に書かれています。他社では形骸化している統合報告書も散見されるなか、同氏の内容は経営者として自己採点などが印象的です。 「就任5年目の2019年の統合報告書で率直な評価を50点位と申し上げましたが、さらに4年が経った現時点では60点位と考えています。2019年にも課題の一つに挙げたミドル・バックオフィスのコーポレート機能強化は、例えばダッシュボード化などリスク管理体制の高度化が進んでいるものの、まだ満足できるレベルではありません。DX(デジタルトランスフォーメーション)推進では、ビジネス現場のノウハウとテクノロジー専門家の知識が適切に融合するよう、経営情報化委員会の委員長として自ら時間を費やしていますが、さらにスピードアップすべきであるため、現状の評価は辛めの点数となります。事業については、変化を先読みした機動性の点では、弥生売却や社船売却などをタイムリーに実行できましたが、課題なしという訳ではありません。例えば米国で進めるアセットマネジメント事業強化などのビジネスモデルの転換と、金融政策変更による米ドル金利上昇については、マーケットのタイミングに即応してさらに迅速に対応すべきと考えます。こうしたことから現在の評価を60点位とした訳です。」 統合報告書2024のCEOメッセージにはどのようなことが書かれているのか楽しみです。

ADRが上ぶれの可能性があると考えるのは、円安の影響によって日本国内の宿泊料金が国際的にみて未だ割安なためです。現在の日本の物価は他の先進国水準よりもまだ大きく下回っています。当ファンドでは、ドル円為替レート上の過度な円安が購買力平価メカニズムを通じて是正(円高へ修正)されるよりも、現在の為替レートに見合う水準まで国内価格が上昇していくことで不均衡が是正していく可能性のほうが高いとみています。このため、国内の宿泊料金も同社が想定する以上に上昇すると考えています。

2022年12月、日本株式市場の代表指数であるTOPIX(配当込み)は前月末比4.57%の下落となりました。 当月の日本株式市場は、11月30日にFRB(米国連邦準備制度理事会)のパウエル議長が12月のFOMC(連邦公開市場委員会)における利上げ減速を示唆したことを受け、上昇して始まりましたが、その後は米国景気悪化懸念の高まりなどから下落基調をたどりました。月半ばには、欧米中銀の金融引き締め継続による景気悪化懸念や、日銀が長期金利の許容変動幅を修正したことなどを受け、金融政策の転換懸念から株式市場は大幅に下落しました。月後半にかけては、中国が事実上「ゼロコロナ政策」を終了したことでインバウンドや中国経済再開期待が生じる一方、米国の半導体株安や円高の進行を受けて、一進一退で推移しました。

花王 2022年12月期の第2四半期累計(1~6月)の売上高は前年同期比8.7%増となりましたが、営業利益は同23.9%減と苦戦しています。2018年10月に株価がピークをつけて以降、同社は業績の低迷が続いています。2018年ごろより日用品ブランドのアジア(特に中国)における強みに陰りがでてきただけでなく、その後も国内で新型コロナウイルス感染拡大による訪日客の減少、いくつかの製品分野での競争激化や原材料価格の上昇など逆風が続いています。現在は、既存製品の高付加価値化やマーケティング手法の改善、原材料コスト高騰に対応した製品値上げ、コスト構造改革などで成長軌道への回帰を模索している段階にあります。同社が短期的に業績回復を遂げるかは不透明ですが、当上期の決算内容を見る限り、国内において衣料用洗剤や生理用品などにおいてわずかながら市場シェア拡大の兆しが見えています。またアジアではインドネシアが比較的好調を維持しています。同社は2018年度のピークまで過去20年の一株当たり増益率が年率10.8%、平均ROE13.2%、そして今期を含めて33期連続の増配記録を更新する見通しの優良かつ実績のある企業です。同社の2030年までの長期ビジョンでは売上高2.5兆円、営業利益率17%、ROE20%を超える水準を目標としています。

ん?具体的に今日はおいくらになりそうとかお分かりになる方はいますか?

2023年3月に東証より「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応等に関するお願いについて」が発表され、株価が純資産価値1倍を下回っている企業の是正に関する取り組みが話題になってから1年以上が経ちました。この発表には、上場企業に企業価値を高める努力をしてもらうことで株価を持続的に上昇させ、日本株式市場の魅力を向上させていくという狙いがあります。特に東証は企業が株主資本コストをしっかりと意識した経営をすればこれらを達成できると訴えています。 もともと本取り組みは、株価が純資産価値を割れている(PBR(株価純資産倍率)1倍を下回っている)上場企業の割合がおよそ5割にものぼっていたことを問題視し、改善策を開示・実行するよう要請したのが始まりでした。そのため、あたかも株価が長期低迷している企業だけが対象のようにみえますが、実際は東証の意図は違うところにあります。当ファンドでは、昨年11月に当ファンド組入銘柄でもある東証運営企業の日本取引所グループにお話しを伺いました。そこで議論となったのは「PBR1倍割れの企業だけでなく、1倍超えの企業にも株式資本コストを意識した経営を根付かせるためにどうするかが今後の課題である」というものでした。これはまさに当ファンドも問題視している点です。PBR1倍を超える企業の多くは資本収益性(=ROE(株主資本利益率))が資本コストを上回る優良企業です。しかし日本企業のなかにはいわゆる優良企業でありながら、最適な資本配分ができていない企業が散見されます。現状のままでも「資本コストを上回っているのだから、それでいいじゃないか」という反論がありそうですが、実はこのような日本企業には悩ましい問題が潜んでいるのです。 当ファンド組入銘柄のキーエンスを例に見てみましょう。同社は営業利益率、過去成長率、資本収益性、財務内容のどれをとっても超がつくほどの優良企業です。2024年3月期時点で総資産2.96兆円に対し、純資産は2.80兆円も積み上がっているのは株主還元に積極的ではないためです。しかし肥大した純資産にも関わらずROEが約14%と平均的な日本企業を大きく上回っていることや、過去15年間の時価総額増分も同社が同期間に内部留保した合計額を大幅に上回っていることなどから、なかなか株主として文句をつけがたい状況にあります。 企業の資本収益性を表す指標としてROCE(Return on Capital Employed:使用資本利益率)がありますが、同社の余剰資金を除いた実質的なROCE(*1)の値は110%以上と驚異的なレベルです。これはすなわち、財務の安定性を損なわない範囲で自社株買いを行って自己資本を縮小(適正化)させれば、同社のROEは飛躍的に上昇することを意味します。例えば、2024年3月期時点で2.8兆円ある純資産を1兆円まで縮小させればROEは約36%まで上昇、同5,000億円なら約73%、同2,500億円なら約145%という計算になります。自社株買い後の財務健全性についても、仮に使用資本(有形固定資産、無形固定資産、運転資金)に月商3か月分の現預金を加えたものを事業継続上必要な総資産(約7,000億円弱)とすれば、純資産5,000億円あれば自己資本比率は73%、同2,500億円だとしても36%と好財務を維持できることがわかります(*2)。つまり大量の自社株買いを行ってROEを高めても同社の健全な財務は犠牲にならないということです。(*1)営業利益/(有形固定資産+無形固定資産+運転資金)(*2)当ファンドが同社資本収益性の改善余地としてもうひとつ注目しているのは運転資金です。同社は売上原価と棚卸資産から計算される在庫回転期間が6か月と総資産規模に比べて金額は僅少ながらも回転期間は一般的な製造業としてかなり長めです。売掛債権回転期間もやや長い一方、買掛金回転期間は1か月と短めであるため、運転資本の改善余地は小さくありません。

これら投資の多くはキャピタルリサイクリングで得られた売却資金が充当されているとみることができます。例えば、オリックスは2014年に会計ソフト大手の弥生を約800億円で買収し、2021年に米PE投資会社KKR社に約2,400億円で売却を行っています。その後、同売却資金でDHCを買収しています。事業規模の拡大に伴ってオリックスの投資案件が大型化していけば、将来の売却益も今より大きくなる可能性があるでしょう。

コメント

` this.fetchProxy(url, options, 0).then( res => res.json() ).then( data => { if (data.body) this.srcdoc = data.body.replace(/]*)>/i, `
タイトルとURLをコピーしました