
このレポートでは、メキシコペソとアメリカ経済や日本円との為替レートの動き、メキシコペソの見通し、そしてその影響を受ける可能性がある要因について詳しく解説します。
執筆:株式会社外為どっとコム総合研究所 シニア為替アナリスト 神田卓也
X(Twitter): https://twitter.com/KandaTakuya
メキシコ麻薬問題を巡る内憂外患
メキシコ各地で15日、反政府デモが発生。首都メキシコシティではデモ隊がシェインバウム大統領の公邸と執務室がある国立宮殿の防護柵の一部を破壊する騒ぎに発展した。警官隊との衝突で双方に計120人の負傷者が出たと報じられている。抗議デモには、麻薬カルテルの暴力犯罪に対する政府の取り締まりが不十分として不満を抱く多数の人々も参加。メキシコでは今月1日に、麻薬カルテルへの厳しい対応を主張してきた中部都市ウルアパンのマンゾー市長が暗殺される事件が発生しており、デモ参加者からはマンゾー氏に対する弔意が示されたという。英BBC放送によると、シェインバウム大統領は「反麻薬カルテル」を掲げる一方、カルテルとの「全面対決」を求める声には抵抗してきたとされる。
そうした中、米国のトランプ大統領は17日、メキシコやコロンビアなどの麻薬カルテルと麻薬製造に対する積極的な行動を支持すると述べた一方で「満足していない」とも発言。麻薬問題に対処するためのメキシコへの攻撃や派兵の可能性について「私としては構わない」と容認する姿勢さえ示した。なお、トランプ米大統領の発言を受けて同日のNY市場ではメキシコペソが急落する場面があった。これまで、米国とメキシコの良好な関係はメキシコペソ相場を支える要因のひとつであっただけに、麻薬問題が両国関係の新たな火種となるか、今後の動向が注視される。
メキシコペソ/円 週足チャート

【キャンペーン】のご紹介
【高金利通貨特集】「メキシコペソ/円」 ページはこちら
【最新チャート】「為替チャート|メキシコペソ/円(MXNJPY)|60分足」はこちら
お知らせ:FX初心者向けに12時からライブ解説を配信
外為どっとコム総合研究所に所属する外国為替市場の為替アナリストが、FX初心者向けに平日毎日12時ごろからライブ配信を行っています。前日の振り返り、今日の相場ポイントなどをわかりやすく解説しています。YouTubeの「外為どっとコム公式FX初心者ch」でご覧いただけます。
株式会社外為どっとコム総合研究所 シニア為替アナリスト
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
本サイトに掲載する情報には充分に注意を払っていますが、その内容について保証するものではありません。また本サービスは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであって、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終決定はご自身で判断されますようお願いいたします。なお、本サービスの閲覧によって生じたいかなる損害につきましても、株式会社外為どっとコムは一切の責任を負いかねますことをご了承ください。



コメント