
「ドル/円」を中心に前日の振り返りと当日の見通しをギュッとまとめて動画配信しました。
執筆:外為どっとコム総合研究所 為替アナリスト 中村 勉
X(Twitter):@gaitamesk_naka
最新のマーケット情報まとめ
<ドル円相場に影響を与えた材料>
日本の3者会談 「為替について具体的な話はなかった」
FOMC議事録公表
<ドル円は…>
日本の3者会談後に円安が加速。FOMC後のドル買いも相まって、10カ月ぶりに158円台まで上昇
<今日の注目材料>
東京市場は介入(円安けん制)への警戒感
米9月雇用統計
<英文要約>
The trilateral meeting in Japan has become a factor contributing to further yen depreciation. In addition, the diminished expectations for an additional rate cut in December, as indicated in the FOMC minutes, are also supporting the rise in USD/JPY. In today’s Tokyo session, the rapid weakening of the yen may prompt Japanese authorities to issue warnings, which is likely to cap the upside of USD/JPY. On the other hand, once overseas markets open, yen selling could resume. Attention will also be on the U.S. September employment report, the release of which had been delayed due to the U.S. government shutdown. However, since the data will not be fully complete, its impact on the market is expected to be limited.
『最新のドル/円相場を解説』
経済指標・イベントの結果について
主要な経済指標・重要イベントの結果について、最新情報は外為どっとコムサイトの「経済指標カレンダー」で確認できます。
お知らせ:FX初心者向けに12時からライブ解説を配信
外為どっとコム総合研究所に所属する外国為替市場の研究員が、FX初心者向けに平日毎日12時ごろからライブ配信を行っています。前日の振り返り、今日の相場ポイントなどをわかりやすく解説しています。YouTubeの「外為どっとコム公式FX初心者ch」でご覧いただけます。
外為どっとコム総合研究所 情報企画部 為替アナリスト
中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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今日のFX予想ドル円急騰 今日は米9月雇用統計 2025
11/10の8円84銭を安値に、米政府機関の再開に向けた期待が高まったほか、米財務省が11/12に発表した財政・経済見通しの中で、今年度の財政赤字対GDP比率が5月時点の4.8%から4.7%へ改善、ランド上昇を支援する結果となりました。さらに、南ア中銀がインフレ目標の中央値を従来の4.5%から3.0%へ、25年ぶりに引き下げたことも市場のサプライズとなり、政策の信認改善として好感。そのため、南ア全株指数は11/13まで4日続伸し、連日で史上最高値を更新。加えて、南アの主要輸出品である金・プラチナ相場が堅調に推移したことを背景に、ランドは対ドルで2023年2月以来の高値へ上昇したほか、対円でも2018年2月以来となる9円12銭へ一段高となりました。ただし、11/14には南ア株式市場とランドドルがともに利益確定売りに押され反落したことから、ランド円も一時8円93銭へ反落し、9円04銭で取引を終えました。
ポンドドルは週を通じて上昇と下が交錯する不安定な展開となりました。11/10の1.3191ドルを高値に、11/11発表の英7?9月期失業率・賃金上昇率が予想を下回ったこと、さらに11/26公表予定の秋季予算案を巡る財政懸念を背景に11/12にかけて1.3085ドルへ下落しました。ただ、高市政権の積極財政・金融緩和観測を背景に円安進行に伴い、ポンド円が11/10の201円83銭を安値に11/13に204円07銭へ上昇。さらに、米政府機関閉鎖解除に向け、先々の米経済指標や信頼性や米経済の先行き不透明感を背景にポンドドルも11/13にかけて1.3215ドルへ上昇。もっとも、予算案で所得増税見送りが伝わると財政懸念が再燃し、ポンドドルは1.31ドル台前半へ反落。その後は、財源確保の見通しが示されたことで買い戻しが入り、1.3200ドルへ反発し1.3173 ドルで取引を終えました。また、ポンド円は、11/14にドル円が153 円台後半へ反落した局面で202円35銭へ下落しましたが、その後の円売り再開とともに203円60銭へ反発し203円55銭で取引を終えました。
今週は11/18に公表される11/4開催分の中銀政策理事会議事要旨、そして11/19の7?9月期労働賃金物価指数が注目材料となります。市場では「豪中銀は既に利下げサイクルを終了した」との見方が強まりつつあり、今回の指標や議事要旨がその認識を後押しするかが焦点となります。さらに、11/20発表の米9月雇用統計を受けて、FRBによる12月利下げ継続観測が一段と強まるか、合わせて注目が集まります。豪ドルの対ドル、さらにはドル円の反応も見極める必要があります。こうした中、日足・転換線(100円32銭)を下値支持線として、11/13の101円82銭を明確に上抜けられるかポイントです。この水準を突破すれば、昨年11/7の高値である102円40銭を目指し、一段高へ進む展開が意識されます。
『為替ってこんなに面白い!』尾河眞樹・著2024年は34年ぶりに1ドル=160円台まで円安が急進。「このまま円安が続くのか?」と不安になっている人も多いだろう。また新NISAを機に海外の投資信託を買い始めた人にとっては、為替は大きな関心事となっているはず。そこで本書では経済アナリストの著者が、為替に興味をもった人のさまざまな疑問に、会話形式でわかりやすく解説。為替に影響を与える金利や経済の仕組みが理解できるだけでなく、なぜ為替が予想と逆の動きをするのか、短期・中期・長期的にはどう動くかなどの"相場感"まで身につく!
来週11/26公表の秋季予算案を巡り、政府収入の増加と賃金上昇により、財政赤字見通しは従来の 350億ポンドから200億ポンド程度へ縮小すると見込まれるものの、リーブス財務相による所得税の課税基準の調整などによって、財政赤字を賄うとする思惑が英債券市場の懸念を後退させるか焦点となります。また、11/19発表の英10月CPIで12/18の英中銀政策委員会の利下げ観測が強まるか、さらに、11/20の米9月雇用統計がFRBの12月追加利下げ観測を左右するか合わせて注目されます。こうした中、ポンドドルは日足・転換線(1.3111ドル)を下値支持として基準線(1.3229ドル)を回復し、再び上値を試す展開となる、或いは転換線を下抜け11/4?5の安値(1.3010ドル)を目指す展開となるか、一方、ポンド円は、日足・転換線/基準線(201円57銭/201円65銭)を維持できれば、10/27 の戻り高値 204円24銭を目指す流れが続くと見られるだけにドル円の動向と合わせて注目されます。
2025年10月3日(金)、日本時間21時30分に米国で9月雇用統計が発表されます。今後の為替動向を占う意味で注目度の高い米国雇用統計。今月の注目ポイントをお届けします。
今週は11/18の10月CPI、そして11/20の南ア中銀政策委員会に対する反応が最大の焦点となります。中銀は11/12にインフレ目標中央値を3.0%へ引き下げたことで、市場金利が全体的に低下しており、金融政策の方向性にも注目が集まります。9月会合に続き3会合連続で7.00%の据え置きか、あるいは、インフレ目標の引き下げを踏まえ利下げに踏み切るか焦点となります。仮に利下げを決めた場合でも、主要先進国に比べ南アの金利水準は依然として高く、通貨のキャリー魅力は維持される公算が大きいとみられます。また、11/20に発表される米9月雇用統計の結果次第では、FRBの12月追加利下げ観測が強まり、ドル安基調につながる可能性もあるため、南アの利下げがランド売りに直結するリスクは限定的と考えられます。むしろ、インフレ目標の引き下げが中長期的な金融政策の整合性を高め、財政赤字縮小への期待や株高を支えるとの見方もあり、ランドの堅調地合いが続く展開が予想されます。
9月17日の米連邦公開市場委員会(FOMC)では、政策金利を0.25%ポイント引下げ4.00-4.25%とすることが決定されました。ただ、8月のジャクソンホール・シンポジウムでのパウエル議長の「地ならし」や、8月の雇用統計の弱さなどから、0.25%ポイントの利下げ自体は100%市場に織り込まれていたため、特にサプライズはありませんでした。注目されたFOMCメンバーによる政策金利見通し、いわゆる「ドットチャート」では、2025年の利下げ回数は、今回も含めて6月時点の2回から3回に増加しましたが、これについても、事前に年内3回の利下げは市場に織り込まれていました。また、2026年、2027年の追加利下げもそれぞれ1回ずつで、6月時点と変わらず。また、パウエル議長は会見で、労働市場の下振れリスクを強調したものの、インフレの上振れリスクにも触れるなど、特段、大きくハト派に傾いた印象はありませんでした。このため、ドル円は利下げ発表直後に145円台半ばまで下落する場面もみられましたが、その後素早く持ち直した格好です。 物価の安定と雇用の最大化という、2つの責務(Dual Mandate)を持つFRBにとって、このどちらを優先するか難しい環境となるなかで、9月の雇用統計にも注目が集まります。このところの雇用統計の弱さについては、政府効率化省(DOGE)による政府部門の人員削減や、移民取り締まり強化による移民の雇用減など、トランプ政権の政策による影響が、統計のかく乱要因となっている可能性はあるでしょう。とはいえ、JOLTS求人件数も減少傾向にあるなど、米労働市場は全体として弱含んでいる様子が見て取れます。 9月分の雇用統計については、非農業部門雇用者数が前月比で引続き10万人を下回る弱い伸びとなるか、失業率が4.3%からさらに悪化するか、などが焦点となるでしょう。前回を下回るほどの弱い結果となれば、大幅な利下げに対する期待が高まって、ドルが急落する可能性もあるため注意したいところです。
ファースト・シカゴ銀行、JPモルガン・チェース銀行などの為替ディーラーを経て、ソニー財務部にて為替リスクヘッジと市場調査に従事。その後シティバンク銀行(現SMBC信託銀行)で個人金融部門の投資調査企画部長として、金融市場の調査・分析を担当。2016年8月より当社執行役員。テレビ東京「Newsモーニングサテライト」、日経CNBCなどにレギュラー出演し、金融市場の解説を行っている。主な著書に『為替ってこんなに面白い!(2024年幻冬舎新書)』、『〈最新版〉本当にわかる為替相場(2023年日本実業出版社)』などがある。ソニー銀行株式会社取締役、ウェルスナビ株式会社顧問。
外為どっとコム総合研究所の調査部に所属する外国為替市場の研究員が、FX初心者向けに平日毎日12時ごろからライブ配信を行っています。前日の振り返り、今日の相場ポイントなどをわかりやすく解説しています。YouTubeの「外為どっとコム公式FX初心者ch」でご覧いただけます。



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