
本日のNY為替市場では、米国で発表予定の経済指標のほか、複数の米連邦準備制度理事会(FRB)高官の発言をながめながら、12月米連邦公開市場委員会(FOMC)に向けてドルの方向を確認することとなるか。
経済イベントは、10月米製造業PMI速報値(予想:52.0)やサービス部門PMI速報値(予想:54.6)が予定されており、いずれも前回からの小幅低下が見込まれている。前週に米政府機関の一部閉鎖は解除されたものの政府管轄の経済指標の発表は遅れ気味となっており、米経済の状況を知る上で注目されるだろう。その他、確報値だが11月米ミシガン大学消費者態度指数も控えている。
要人発言では、ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁やバーFRB理事、ジェファーソンFRB副議長、ローガン米ダラス連銀総裁の発言機会が予定されている。ローガン総裁は今年のFOMC投票権を有していないが、他3名は常に投票権を有している。先月末のFOMC後、FRB高官から12月の利下げについて慎重な発言が相次いでいる。雇用や金利見通しについて言及があれば材料視されやすいだろう。
CMEのFedWatchを見ると、次回12月FOMCでの利下げ確率は40%前後に留まり、1カ月前の90%台から大きく低下。米年内利下げ観測が後退していることもドル円の上昇を後押しする一因となっている。要人発言や経済指標を受けた米長期金利の反応に注目したい。
その他引き続き、円相場の動向にも注意を払いたい。本日は片山財務相が「為替介入も当然考えられる」と発言しており、東京市場では介入への警戒感からドル円の上値が重くなると、欧州時間に入り156円台半ばに下押している。前日高値157.89円に向けて上値を伸ばす場面では、同時に介入警戒感も高まることとなるので注意したい。
想定レンジ上限
・ドル円は、本日高値157.54円。上抜けると昨日高値157.89円
想定レンジ下限
・ドル円は、ピボット・サポート2の156.40円。割り込むと日足・一目均衡表の転換線155.76円
(川畑)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ


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