トマトが記録的高値 平年比2倍

静岡市内のスーパーでは、ふだんは１つの棚いっぱいにトマトが並べられているが、2023年は仕入れられる種類も少ないことから、棚の半分ほどしかない。また、例年は３個以上の大玉トマトを袋詰めにして販売しているが、それだと価格が高くなってしまうので、数を減らして買い求めやすくしている。 早く平年の値段に戻ることを、店も消費者も願っている。

また、10月に入ると夏トマト産地は気温低下・乾燥により実割れがトマトにヒビが入りミニトマトは裂けるため、出荷量がさらに減る。《秋冬トマトの生育遅れ》10月11月以降に収穫する冬トマトの苗が、猛暑や豪雨で植えられなかった。植えても枯れた。植え直しにより生育スケジュールが１カ月以上後ろにずれた。

キュウリやトマト、ピーマン、ブロッコリー、ダイコン、ニンジン、ホウレンソウが平年よりやや高くなる。高温や干ばつで、生育不良がみられ、出荷数量が平年を下回るためだ。キャベツやレタスは、産地の適度な降雨などで生育は順調といい、出荷数量は平年を上回り、８月前半の価格は平年を下回るとみられる。

なぜトマトの価格が高騰したのか。静岡市のトマト農家を訪ねると、皮が割れてしまっているトマトを見かけた。カルシウム不足だそうだ。 トマトのハウス栽培をしているこの農園では本来だと11月から収穫のピークを迎えるそうだが、ハウスの中には、あまりトマトはない。平年の半分程度だそうだ。

このトマトで考えると、トマトは温暖な気候を好む野菜ですので、平年は春から夏、秋にかけて北海道産の品が店頭に並ぶとのこと。

9月末頃に「北のトマト」が終わると、茨城から熊本まで「南、西のトマト」の出荷が始まり、一年を通して流通が途切れないよう調整されるのが、きちんと回っている状態での「日本トマト事情」です。

農林水産省はトマト、キャベツ、タマネギなど8品目の野菜の価格を、各都道府県10店舗ずつ全国470店舗で毎週 調査している。この食品価格動向調査（野菜）によると、トマトの価格は10月23日の週にキロ当たり1441円・平年比159％まで上がった。農水省によると、統計データが確認できる2011年以降で最も高値だという。調査対象の8品目の中でもトマトの価格が最も高い。 トマトは例年8月に急騰した後 秋に下落する傾向があるが、2023年は11月まで上昇傾向が続いた。11月6日の週は1221円・平年138％だ。

トマトの栽培に適した気温は23～28℃といわれているが、2023年の夏は猛暑が続き、暑さに耐えられず花が落ちて実にならないケースが多くあったそうだ。実がなっても、割れがあったり大きくならなかったりするトマトが増えているという。

◆一般的な大玉トマト L20玉 (握りこぶし大≒割と大きめの玉)青果市場価格：平常時：L20玉1ケース 2200円前後平年の9月10月：同1ケース4500円前後(平時の２倍)2023年9月10月：同1ケース7500円前後(平時の３倍以上)↓市場で仕入れた場合、1玉300円で売っても赤字の状況です。

《夏トマトの収穫前進・成りづかれ》7月-9月の夏トマトの収穫が猛暑や少雨で早まった。(10月まで収穫予定の)トマトの樹勢が弱まり、9月初旬から収穫/出荷/流通量が一気に落ちる傾向にあります。

ミニトマトの日農平均価格（各地区大手7卸のデータを集計）は20日、前市から4％上げ1キロ1424円を付けた。1400円台は初めて。記録的高値となっていた大玉トマトから、量が比較的安定していたミニトマトに引き合いが移り、価格上昇につながった。

農林水産省は１日、８月の野菜価格の見通し（１５品目、卸値ベース）を発表した。猛暑の影響でトマトやピーマンなどが平年より２割ほど高くなる見通しとなっている。

戦争/肥料/物価高といろいろ理由をつけたがる人がいますが、現在のトマト高騰については単純な理由。

農水省の食品価格動向調査では、足元の７月２１日の週では、キュウリやトマト、ニンジンが平年より１５～２０％高かった。東京都中央卸売市場の７月の日別の卸売価格をみると、キュウリが平年比で一時、約１・４倍となったほか、トマトやピーマンも約１・３倍の高値になっていた。

農水省が、卸売会社や主な野菜の生産地から価格や生育状況などを聞き取り、過去５年の平均を基準として平年比９０～１１０％を平年並みとしている。