FX分析「リラ円は上昇しているが…政治不安が再燃。今はチャンスかリスクか」トルコリラ見通し 2025/11/25 #外為ドキッ

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FX分析「リラ円は上昇しているが…政治不安が再燃。今はチャンスかリスクか」トルコリラ見通し 2025/11/25 #外為ドキッ
 

今のトルコリラは買い?売り? 最新の価格と市場の全体像

トルコリラの現状:政治の緊張が相場の重しに

2025年春以降、イスタンブール市長をめぐる裁判や捜査が続く中、各地で抗議活動が発生しています。これに対しトルコ政府は、多くの逮捕者を出すなど、厳しい姿勢で対応してきました。この政治的な緊張が各国の投資家の不安を招き、トルコリラが売られる一因となりました。

今後の注目点は以下の3つです。

  • ① イマモール市長に対する裁判の行方
  • ② 視聴逮捕への抗議
  • ③ 欧米諸国の反応(トルコへの態度が厳しくなるか)

これらの要因が、今後のトルコリラ相場がどう動くか、分かりにくくさせる可能性があります。

トルコの金融政策の今:利下げは続く?トルコ中央銀行の判断

トルコ中央銀行(TCMB)は、2025年6月に政策金利を46.00%で据え置きましたが、9月には40.50%、10月には39.50%へと段階的に引き下げました。これは、物価上昇の勢いが落ち着いてきたかを確認しつつ、景気が冷え込みすぎるのを避けたいという考えの表れです。

  • 物価上昇率(10月): 前の年に比べて32.87%上昇
  • 失業率(9月): 8.6%
  • 外貨準備高(11月14日時点): 1,874億ドル

トルコが国として保有する外貨(ドルなど)の備えは十分にあるように見え、相場が急変した際にもある程度の対応力があることを示しています。ただし、この外貨準備が「本当に自由に使えるお金」なのか(短期的な借入金に頼っていないかなど)は、引き続き注意が必要です。

今のトルコリラ円はいくら?相場の基本を知ろう

現在の為替レートは、ドル/トルコリラがおよそ42.4台ドル/円が156円台で推移しています。
これを基に計算される、トルコリラ/円は3.7円となります(156円 ÷ 42.4 ≒ 3.69円)。

短期的にはドル/円の動きがリラ円に影響することもありますが、基本的にはドル/トルコリラの動きがリラ円相場の主役です。

トルコリラのリスク要因:政治情勢の悪化と欧米の視線

3月以降、トルコ国内ではイマモール市長逮捕についての抗議活動が続き、報道機関への圧力も続いています。エルドアン大統領は抗議を批判し、トルコ政府は「司法は独立している」と強調していますが、ヨーロッパからはトルコの民主主義が後退しているのではないかと心配する声も上がっています。

もし今後、欧米がトルコへの態度を硬化させ、特定の個人や企業を対象とした制裁(ペナルティ)の議論が始まれば、投資家はより慎重になり、トルコリラが不安定になる可能性があります。

市場の雰囲気:政治ニュースに敏感に反応

政治的な緊張が高まった場面では、トルコリラが一時的に売られ、株や国債も値下がりしました。リラ相場の動きが激しくなった際には、トルコ中央銀行が保有する外貨を売ってリラを買い支え、リラ相場を安定させようとしたとの見方が市場で広がりました。

「政治の緊張 → 相場の不安定化 → 当局が対応 → 外貨準備が増えにくくなる」という流れが意識されています。

【今後のシナリオ】トルコリラの今後の見通し

【基本シナリオ】
注目の裁判は長引き、抗議活動は散発的に続くと予想されます。トルコ中央銀行は物価と相場の安定を両立させるため、ゆっくりと利下げを続ける道を探るでしょう。政治ニュースでリラは短期的に売られやすくなるものの、積み上がった外貨準備が急落を食い止める可能性があります。

【悪い方向のシナリオ】
抗議活動が再び拡大し、欧米からの批判が強まってトルコへの態度が厳しくなった場合です。海外からのお金がトルコに入りにくくなり、リラの不安定さが増すでしょう。その場合、トルコ中央銀行は相場の安定を優先し、利下げを一時停止せざるを得なくなるかもしれません。

【良い方向のシナリオ】
トルコ国内の政治や司法が落ち着きを取り戻し、物価上昇もさらに鈍化する場合です。ドル/トルコリラが安定すれば、日本の円安も手伝ってリラ円が底堅く推移する場面も考えられます。ただし、投資家の信頼を完全に取り戻すには時間がかかるため、楽観しすぎるのは禁物です。

今後の重要イベントカレンダー

  • 12月11日(木): トルコ中央銀行 金融政策決定会合
  • 12月3日(水): 11月の物価上昇率(CPI)発表

テクニカル分析 – TRY/JPY日足チャートの詳細解説(2025年11月25日時点)

トルコリラ/円 日足チャート 2025年11月

11月20日につけた高値3.704円を超えられず、現在は少し価格を下げながら方向性を探っている状態です。日々の値動きは、短期的なトレンドの目安となる「10日移動平均線」の上を維持しており、相場の勢いを示す「RSI」という指標も50半ばで、「どちらかといえば底堅い」状況を示しています。

【重要】今後のカギとなる価格の壁

  • 上値の壁(ここを超えると上昇しやすい):3.70〜3.71円(最近の高値圏)。ここを突破できれば、次の目標は3.73〜3.75円
  • 下値の支え(ここで下げ止まりやすい):3.66〜3.68円(現在の10日移動平均線あたり)。ここを割れると、次の支えは3.62円。最も重要な防衛ラインは3.51円です。

今後の値動き予測:上昇パターンと下落パターン

  • 上昇する場合のシナリオ:まず、下値の支えである「10日移動平均線」を割り込まずに、3.70〜3.71円の壁に再挑戦する展開です。相場の勢いを示すRSIが60を超えてくると、上昇の勢いが強まったサイン。3.71円を終値でしっかり超えて、翌日もその価格を保てれば、3.73〜3.75円への上昇が期待できます。
  • 下落する場合のシナリオ:もし3.62円の支えを割り込んでしまうと、10日移動平均線が横ばいから下向きに変わり、流れが弱気に傾きます。そうなると、一時的に価格が戻っても3.66円あたりで再び売られやすくなり、3.59円を割れると下落の勢いが加速。最終防衛ラインの3.51円を試しにいく可能性が出てきます。

具体的な売買戦略のヒント

  • 基本戦略「安くなったところを買う(押し目買い)」:10日移動平均線(3.66〜3.68円)付近まで下がり、反発を確認してから少額で買ってみる戦略。もし3.62円を割れたら損切り。利益確定は3.70円の手前や3.73-3.75円でこまめに行う。
  • サブ戦略「壁を突き抜けたら買う(ブレイク追随)」:3.71円の壁を終値で完全に超えたのを確認し、翌日も大きく崩れなければ、その流れに乗って買う戦略。損切りは直近の安値より少し下に設定します。
  • 下落を想定した戦略「上がったところを売る(戻り売り)」:もし3.62円を明確に割り込んだら、短期的に下落トレンドと判断。一度価格が3.66円あたりまで戻したところを狙って売る戦略です。目標は3.59円、その次は3.51円近辺です。

トルコリラ円の価格は、「ドル/トルコリラ」と「ドル/円」の掛けあわせで決まります。チャート分析は有効ですが、トルコの政治ニュースや、ドル円相場の急変によって、予測が全く効かなくなることもあります。どのような状況になっても対応できるよう、取引を始める前に「損切りする価格」を決めておくことが重要です。

トルコリラと金価格の関係

トルコリラの継続的な下落とトルコ国内での高インフレは、国内の金(ゴールド)需要を大幅に増加させ、これが結果的に世界的な金価格の上昇に間接的に寄与していると言える。

  • インフレヘッジとしての金需要: トルコ国内では、長期にわたるトルコリラの価値下落と深刻なインフレを受け、人々が実物資産である金をインフレヘッジ(物価上昇による資産の目減りを防ぐための投資)として購入している。
  • トルコ中央銀行による金の買い増し: 民間だけでなく、トルコ中央銀行も外貨準備を安定させるために金を積極的に買い増しており、世界でも有数の金の買い手となっている。
  • 国際的な金需要への影響: トルコ国内の旺盛な金需要は、世界の金市場に影響を与えるほどの規模に達している。例えば、2023年第2四半期には、トルコの投資需要が世界の金地金・金貨需要の17%を占め、他国の需要減速を相殺する役割を果たした。

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最新のトルコリラ/円チャート・キャンペーン

トルコリラ/円(TRY/JPY) FX為替レート・チャート

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FX分析 リラ円は上昇しているが政治不安が再燃 今はチャンスかリスクか

こうしたなか、トルコリラは1ドル=2.39リラとまで下落し、最安値を更新。ただその後、トルコ中央銀行が緊急の金融政策決定会合を28日に開催すると発表。リラは相場は持ち直した。

新興国通貨が再び揺れている。今年から米国の量的金融緩和の縮小が始まり、新興国から投資資金が流出するとの懸念が根底にある。発端は23日に12%も急落したアルゼンチンペソ。外貨準備の不足や経常収支の赤字など、通貨を防衛しづらい国の弱みを突く動きが、トルコリラなど他の新興国にも波及している。そのあおりで投資資金の避難先となる円は1ドル=102円台まで上昇した。

アルゼンチンペソの動揺をきっかけに、市場では新興国通貨からドルや円に資金を避難させる動きが加速。トルコリラは24日、1ドル=2.3リラ前後で最安値を更新。年初から約7%下落した。現地報道などによると、トルコ中央銀行は23日、リラ買い・ドル売りの為替介入を実施したが、ほとんど効果はなかった。

市場の売り圧力の強さを示すのが南アフリカやインドなどの通貨の動きだ。22日時点での対ドル相場を100として指数にすると、30日の南アフリカランドは96、インドルピーは98、トルコリラは99にとどまる。これら新興国は物価高の回避や通貨防衛を狙って、28〜29日に相次いで利上げに動いた。だが効果は続かず、30日までに通貨安がぶり返している。

もっとも、新興国通貨への売り圧力は足元で解消されていない。28日の大幅利上げで上昇したトルコのリラは1日足らずで利上げ決定前の水準まで逆戻りした。「南アフリカ中銀は必要ならば年内にあと3回、合計で2%の利上げに踏み切る」(英運用会社インベステック・アセット・マネジメント)と早くも追加措置を予想する声が出ている。新興国懸念が払拭できない悪循環から、29日の米株式市場は下落で始まった。

[ニューヨーク 27日 ロイター] -27日の外国為替市場でトルコリラが対米ドルで最安値を再び更新するなど、新興国からの資金流出が止まらない。新興国からの資金流出は米緩和規模縮小懸念から前年5月にも見られたが、今回は問題の根源が新興国に内在しているとの意味で前回と異なるとの見方も出ている。

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