FX分析「植田総裁発言で円高に…12月利上げに含みを持たせる」ドル円見通し 2025/12/01 #外為ドキッ

ドル円の現状:“日米金利差の綱引き”相場へ
12月1日、日銀の植田総裁が「12月の金融政策決定会合での利上げの是非を慎重に判断する」と発言したことを受け、円を買い戻す動きが活発化し、日本の国債利回りも上昇しました。
現在のドル円相場は、
- 日本:「利上げが近いかもしれない」という期待(タカ派姿勢)
- 米国:「将来的に利下げに転じるかもしれない」という観測
この2つの思惑が綱引き状態となっており、ドル円の上値が重い展開となっています。
政府・要人発言(速報を含む)
- 日銀・植田総裁 (12/1): 12月の会合での利上げの是非を「適切に判断する」と表明しました。賃金上昇や物価の見通しを丁寧に見極める姿勢を示し、円買い・国債利回りの上昇を招きました。
- 財務省・片山財務相: 急激な円相場の変動に対して警戒感を示し、過度な動きには「あらゆる選択肢を排除しない」と対応をにじませています。これは過度な円安進行へのけん制として機能します。
- 米FRB(FOMC): 「過度な金融引き締めは回避する」という姿勢を強めており、市場では将来の利下げが意識されやすい地合いが続いています。
【米経済指標】市場予想との「ズレ」が相場を動かす鍵
- 物価指標: 10/24に発表された米9月CPI(消費者物価指数)は前年比約3%、PCE(個人消費支出)は2%台後半でした。モノの価格上昇は鈍化傾向にある一方、サービス価格がインフレを押し上げています。
- 景況感指数: 米10月ISM景況感指数では、サービス業は「拡大」を示す一方、製造業は「足踏み〜やや弱い」状況と、分野によって温度差が見られます。
【市場心理の読み解き】円売りポジションの巻き戻しに要警戒
- 米金利の方向性: 将来の利下げ観測が根強く、米長期金利は上がりにくい状況です。
- 日本の方向性: 利上げ期待から円が買われやすい地合いになっています。
【チャート分析】155円台の攻防が焦点!トレンドのサインを見極める重要価格帯
現在のドル円(USD/JPY)は155円台半ばでの攻防が続いています。本日の上下に振れる動きは、要人発言に反応した短期筋の売買が主因と見られます。今後の方向性を見極める上では、以下の価格帯が重要です。
- 上抜けのサイン: 終値で156円台前半を明確に超えられるか。
- 下抜けのサイン: 終値で154円台後半を明確に割り込むか。
どちらかの節目を終値ベースでブレイクするのを待ってから、トレンドの方向性を判断するのが無難と言えるでしょう。
【重要イベントカレンダー】米雇用統計・FOMC・日銀会合に注目!
- 12/2(火)00:00:米・ISM製造業景況指数(11月)
- 12/3(水)00:00:米・ISM非製造業景況指数(11月)
- 12/5(金)22:30:米・雇用統計(11月)
- 12/9(火)~10(水):FOMC(米連邦公開市場委員会)
- 12/18(木)~19(金):日銀・金融政策決定会合
テクニカル分析 – USD/JPY日足チャートの詳細解説(2025年12月1日時点)
(移動平均線:10日, RSI:9期間で分析)
11月末に付けた直近高値157.891円から下落し、足元は155.647円付近で推移しています。価格は10日移動平均線をわずかに下回り、上昇の勢いが低下していることを示唆しています。
RSI(相対力指数)は50付近で推移。短期的な調整局面にある可能性を示しています。
【重要】価格の壁となる抵抗線と支持線
注目すべき価格帯は、上値では直近最高値の157.90円前後が最大の抵抗線となります。ここを終値で力強く超えれば、上昇再開のサインです。一方、下値ではまず155.20円~155.40円のゾーンが最初の支持線となり、ここを割り込むと下落が加速する可能性があります。さらに重要な防衛ラインとして154.70円~154.90円が意識されます。
今後の値動き予測:上昇・下落パターン
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上昇パターン(反発シナリオ):
10日移動平均線を終値で明確に上回り、156.30円を回復することが反発の第一歩。その後、抵抗帯を突破できれば、157.90円の最高値を再び試す展開が視野に入ります。 -
下落パターン(調整シナリオ):
155.20-40円の支持帯を終値で割り込むと、154.70-90円のサポートを試す展開が予想されます。この水準も割り込むと、短期的な上昇トレンドの失速が鮮明になります。
具体的な売買戦略のヒント
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押し目買い戦略:
終値で156.30円を回復し、RSIが50を上回って勢いの改善が確認できたタイミングで検討。損切りは155.80円割れで撤退することが重要です。 -
戻り売り戦略:
156.70円~156.90円の抵抗帯で上値の重さが確認できた場合に検討を。損切りは157.10円超えに置き、損失を小さく抑える運用が適しています。 -
ブレイクアウト戦略(売り):
終値で155.20円を明確に割り込んだ場合に実施を。利益確定は154.70円~154.90円、154.00円近辺で段階的に行うのが手堅いです。
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