
本日のロンドン為替市場では、ユーロドルは11月消費者物価指数(HICP)速報値に注目が集まりそうだ。市場予想は前年比2.1%と前月並みの伸びが見込まれている。
先月27日に公表された欧州中銀(ECB)理事会議事要旨(10/29-30分)では、上振れと下振れの双方向のリスクがあることを考慮し、「現行の政策金利水準は、ショックに対応する上で十分に強固と見なされるべきだ」と指摘したほか、一部当局者が「リスクが顕在化しない限り、現在の良好な見通しは維持される可能性が高いため、利下げサイクルは終了した」と主張したことなどが明らかとなった。これらを受け、市場では利下げサイクルが休止したとの見方が浮上している。
もし本日のHICPが予想を上回る伸びとなれば、利下げ休止の見方を後押ししてユーロが買われることも考えられる。とはいえ、9月の2.2%を上回れないとインフレの伸び加速とはいいがたく、ユーロ買いの動きが出ても緩やかになるかもしれない。
他方、南アフリカでは7-9月期国内総生産(GDP)の発表が予定されており、市場予想は前期比が+0.5%、前年比は+1.8%となっている。貴金属市場が上昇するなどランドは対円、対ドルで堅調に推移する中、予想を上回る伸びとなればランドにとって追い風となるかもしれない。
想定レンジ上限
・ユーロドル:日足・一目均衡表の雲の下限1.1667ドル
想定レンジ下限
・ユーロドル:11月26日安値1.1547ドル
(川畑)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
見通し ロンドン為替見通しユーロドルは11月HICPに注目 南アではGDPも
本日警戒しなくてはならないのは月末・5・10日(ゴトー日)ということもあり、東京仲値の値決めを中心に神経質な動きになりやすいこと。ここ最近は仲値の値決めに近づくとじりじりとドル買い・円売りが進むが、本日も仲値前後の動きには注意したい。また、ロンドン開始後やロンドンフィキシングでも、相当なフローが入ってくることも予想され、本日はロンドンフィキシングが終わるまでは経済指標やニュースに逆行する動きが起きるリスクもあるだろう。
「ケーブル」という愛称で呼ばれる、歴史の長い通貨ペアです。ポンド/円ほどではありませんが、こちらもメジャー通貨ペアの中ではボラティリティが高い部類に入ります。特にロンドン市場が開く時間帯(日本時間夕方)からニューヨーク市場が開く時間帯(日本時間夜)にかけて、値動きが活発になる傾向があります。英国と米国の金融政策や経済指標が主な変動要因となります。
高いスワップポイントが魅力で、スワップ狙いの投資家に人気があります。しかし、南アフリカは政治・経済的に不安定な要素を抱えており、格付け会社の評価や要人発言一つで急落するリスクがあります。金やプラチナの価格にも影響される資源国通貨です。


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