来週の為替予想(豪ドル/円 NZドル/円 )「豪失業率が予想外の大幅悪化 RBAの利下げ織り込みは?」ハロンズ FX 2025/10/18 #外為ドキッ

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来週の為替予想(豪ドル/円 NZドル/円 )「豪失業率が予想外の大幅悪化 RBAの利下げ織り込みは?」ハロンズ FX 2025/10/18 #外為ドキッ
 

執筆:外為どっとコム総合研究所 為替アナリスト 中村 勉
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今週の振り返り

今週の豪ドル/円は98.62円前後で、ニュージーランド(NZ)ドル/円は86.99円前後で週初を迎えました。前週末にかけて米中貿易摩擦への懸念から豪ドル、NZドルは下落しましたが、週末の間にトランプ米大統領が中国への態度を軟化させる姿勢を示したことで、豪ドル/円、NZドル/円はともに、前週末から上方向に窓を開けて取引が開始されました。ただ、その後、トランプ大統領が「米中は貿易戦争状態」にあるとの認識を示すなど、米中関係が悪化の一途を辿ったことで、中国と交易関係の強い豪ドルやNZドルに売り圧力がかかりました。その結果、両通貨ペアはともに14日には週初に開けた窓を閉じ、17日には豪ドル円は96.89円前後、NZドル/円は85.82円前後まで下落しました(執筆時)。

豪失業率が急速に悪化

16日に発表された豪9月雇用統計では、失業率が前月の4.3%から4.5%へと悪化し、2021年11月以来となる高水準となりました。豪準備銀行(RBA)は年末時点での失業率を4.3%と予想しており、それを上回る結果となったことで、労働市場の急速な悪化が意識され始めています。このため、市場では11月のRBA理事会での追加利下げ観測が一段と高まりました。豪9月雇用統計発表前はオーバーナイト・インデックス・スワップでは11月理事会での利下げ織り込みが約36%だったのに対し、発表後は約79%まで急上昇しています。今週は豪州にて主要な経済指標の発表がないため、追加利下げの織り込みが大きく動く可能性は限定的と見られますが、追加利下げ観測の高まりが引き続き豪ドルの上値を抑える要因となりそうです。

米中貿易摩擦に引き続き注視

来週も今週に引き続き、市場の注目は米中貿易摩擦と日本の政局動向になりそうです。特に、米中貿易摩擦の悪化は、中国と交易関係の強い豪ドルにとってネガティブな材料となります。さらに、米中貿易摩擦の深刻化は米経済そのものの減速リスクも高める可能性があり、それに伴う世界的な景気後退懸念は、資源国通貨である豪ドルの重石となります。このため、米中貿易摩擦の行方は、豪ドルの方向性に大きく影響を与える要因となりそうです。

豪ドル/円のテクニカル分析

豪ドル/円の上値は日足一目均衡表の基準線と転換線が目先のレジスタンスとして意識されそうです。その上の水準では、今週の戻り高値(14日)である99.49円前後が次の目途となりそうです。一方、下値は日足一目均衡表の雲、その下の水準では200日移動平均線が意識されそうです。

【豪ドル/円 日足・一目均衡表と200日移動平均線】

出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」

予想レンジ:AUD/JPY:95.50-99.50、NZD/JPY:84.50-87.50

10/20週のイベント:

10/20 (月) 06:45 NZ 7-9月期四半期消費者物価(CPI)
10/20 (月) 11:00 中国 7-9月期四半期国内総生産(GDP)
10/20 (月) 11:00 中国 9月小売売上高
10/20 (月) 11:00 中国 9月鉱工業生産
10/21 (火) 06:45 NZ 9月貿易収支

一言コメント:

先週末は息子の運動会がありました。数年前からビデオカメラを買うか迷っていたのですが、今回も買わずにスマホで撮影しました。撮影時間に関しては、息子の出番だけ撮っているのでスマホでも問題はないのですが、ズームがあまりできないことに気付きました。

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外為どっとコム総合研究所 情報企画部 為替アナリスト
中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。

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来週の為替予想 豪ドル 円

2024年の豪ドル/米ドルは、0.63~0.69米ドル程度の小幅のレンジで、2023年に続き方向感のない動きに終始しました(図表1参照)。米ドル/円がここ数年記録的に大きな変動が続いていることと対照的に、豪ドル/米ドルの小動きが長期化している最大の理由は小幅な金利差でしょう。

米国・豪州の中銀が今後の利下げに慎重な姿勢を維持する中では、トランプ政権下での基軸通貨米ドルの方向性が豪ドル相場を左右する要因になりやすいと考えられます。

もっとも、米国と並んで豪州の高金利環境が続いていることは、海外投資家の豪州への債券投資流入の活性化に繋がっています(図6)。10年国債利回りで比較した豪州と日本の金利差は依然として3%程度の開きがあり、豪州の金利の投資妙味の高さは今後も豪ドルの対円相場を下支えすることが期待されます(図7)。

2029年1月の豪ドル円予想。当月始値 106.07、最低 106.07、当月最高 110.09。平均 107.67。月末 108.46。変更 2.3%。

2029年11月の豪ドル円予想。当月始値 113.87、最低 113.87、当月最高 119.05。平均 116.02。月末 117.29。変更 3.0%。

豪米2年債利回り差は、足下で0.2%程度の豪ドル劣位です(図表2参照)。その一方で、日米2年債利回り差米ドル優位は3%を大きく上回っています。2022年の歴史的インフレ以降、先進国は軒並みインフレ対策で大幅な利上げに動いたのに対し、当初日本だけは金利上昇を抑制する政策を続けました。その結果、日本と米国など先進国の金利差は円劣位が大幅に拡大した一方で、日本以外の先進国間の金利差拡大は限られました。

このような値動きは、過去の経験を参考にすると、豪ドル/円がすでに7月109円で天井を打って、複数年続く下落トレンドに転換した可能性が高いことを示すものです。

2029年4月の豪ドル円見通し。当月始値 110.92、最低 108.40、当月最高 111.70。平均 110.27。月末 110.05。変更 -0.8%。

こうした中で豪ドル/円は52週MAを大きく割り込みました。その後の反発で一時52週MAを回復したものの、最近にかけて再び52週MAを大きく割れるところとなりました(図表6参照)。

2028年10月の豪ドル円見通し。当月始値 107.71、最低 104.52、当月最高 107.71。平均 106.51。月末 106.11。変更 -1.5%。

最新の市場予想では、豪ドルの対米ドル相場は2025年末から2026年にかけて緩やかに持ち直す展開(豪ドル高・米ドル安)が見込まれています。こうした中、豪ドルの対円相場は2026年に向けても安定した推移が続くと予想されており、米ドルからの通貨分散先として豪州への証券投資が再評価される可能性がありそうです。

豪ドル/円の5年MAかい離率は、2024年7月に110円まで上昇した局面で25%程度まで拡大しました。これは、2007年に記録した過去最高にほぼ肩を並べるものでした(図表7参照)。その意味では、5年MAとの関係で見た場合、2024年の豪ドル/円はほとんど過去最高の「上がり過ぎ」という動きだったのでしょう。

2029年5月の豪ドル円予想。当月始値 110.05、最低 109.10、当月最高 112.42。平均 110.58。月末 110.76。変更 0.6%。

こうした中で、豪ドルは10月下旬以降すでに1ヶ月以上52週MA(移動平均線、11月末現在0.66米ドル)を下回ってきました。さらに52週MAを下回る動きが続くようなら、豪ドル/米ドルは小動きが続く中でも、基本的には下落トレンドが展開している可能性が高いとの見方になります(図表4参照)。

2028年2月の豪ドル円見通し。当月始値 106.73、最低 104.52、当月最高 107.70。平均 106.27。月末 106.11。変更 -0.6%。

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