
平素より川合美智子氏のデイリーコメント(日経平均)をご利用いただき、誠にありがとうございます。 誠に勝手ながら、2025年10月31日をもちまして本レポートの配信を終了させていただくこととなりました。これまで長らくご愛読・ご利用いただき、心より御礼申し上げます。
【日経平均】小反落の可能性。
直近の日足は、高値圏で引ける陽線引けとなり、下値を急角度で切り上げています。トレンドは非常に強い状態ですが、新高値更新で高値警戒感があることや、日銀金融政策決定会合を控えて利食い先行の動きが強まると見られ、小反落の可能性があります。一方で日足の形状は安定しており、反落した場合でも深い押しにもまだ繋がり難いと見られます。但し、49,300円を割り込んで終えた場合は日足の形状が悪化して、調整局面入りの可能性が生じます。上値抵抗は51,200~51,300円、51,500~51,600円に、下値抵抗は51,000~51,050円、50,800~50,850円、50,500~50,600円、50,100~50,200円にあります。

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日経平均 プロの予想 利食い先行か
9月27日(月)の時点の分析では、この日の終値は前週末のNYダウの△197ドルの10,860ドルと4ヶ月ぶりの高値を受けて、△131円の9,603円となりました。為替が9月15日の円安介入以来の84円台に接近する円高となったことで上値は重い展開でした。そのため、円安が進んで9月21日の9,704円を終値で超えると7月14日の9,807円を試す動きとなりますが、逆に円高が進んで9,415円を切ると売法則が出てもみあいが続くことになるとしました。今週はNYダウも高値圏のもみあいとなっているところに、政府の円安介入は難しいとの見方が増え、ドルに対して徐々に円高が進行し、9月30日(木)は1ドル=83円20銭台までの円高進行となったことで、日経平均は▲190円の9,369円となって、9月24日の9,415円を切ってろあ売出現となりました。9,300円を切ると25日移動平均線(現時点9,307円)でサポートされる確率が高く、週足ではすでに買いの形ができており、本日は9,508円まで上昇して終値は▲23円の9,381円となりましたが、日足の形では悪い形ではありません。NYダウの動きにもよりますが、今週から来週にかけてどこかで上昇の基点をつける可能性があるとみています。
そういう想定にたてば、日経平均は週足ではすでに買いの形が出来てきており、あと日足の形で買いの形が出来ると再び戻り相場に入ることになります。本日(10月4日)前場、後場連続の陰線であれば買いの形となるところでしたが、前場は陽線、後場は陰線となって1日を通しては陰線の形でした。やや不完全ですが、買いの形になりつつあります。1つのパターンとして、今週から来週にかけてのどこかで再上昇の基点をつけることを想定しています。どこでそうなるかは、オプションやNYダウ、日銀の追加の金融緩和などもあり、わかりにくいですが、ここからは弱気になる必要はないと思います。そういう意味では空売りされている方がいれば基本的に手仕舞いということになります。ただし、再上昇といってもどれほどの戻りかは円安次第ですので、積極的に買っていく状況ではありません。好業績の材料株の安いところを損切りポイントを決めて買って早めに利食いをするか、戻りを待って保有株を手仕舞うというスタンスです。
本日10月4日(月)に日経平均は、前場は円安に振れる場面があったことで一時△100円近い上昇となって9,508円をつけましたが、後場になると日銀の金融政策決定会合での様子見と、大手銀行が自己資本規制強化懸念で一段安となったことで、マイナスに転じ▲23円の9,381円となりました。NYダウの方は、25日移動平均線と75日移動平均線の乖離も大きくなっており、目先は高値圏での大きな上下動となって10,660ドルを守れば、そのまま11,00ドルを試すことになりますが、そうでなければ10,660ドルを切るともう一段安くなるという状況を想定しています。NYダウは、いったん5月5日の10,946ドルを試しましたので目先調整に入ってもおかしくありませんが、その場合、それほど大きな調整でなければ日経平均は出遅れ修正の動きとなってもいいところです。
10日の東京株式市場で日経平均株価は反落し、前日比174円(0.4%)安の3万9646円で取引を終えた。米半導体大手エヌビディアが世界で初めて時価総額を4兆ドル(約590兆円)に乗せたが、日本株の指数上昇にはつながらなかった。エヌビディア株の上昇とは対照的に下落した東京エレクトロン株の値動きが、日経平均4万円の節目を前に利益を確定させておきたい投資家心理を映す。
結局、先週のNYダウの動きをみると、9月29日(水)までは10,800ドル台でのもみあいとなり、9月30日(木)は個人消費が予想の△2.0%→△2.2%、4-6月期GDPが予想の△1.6%→1.7%、9月のシカゴ購買部協会景気指数が予想の55.5→60.4の改善、さらに新規失業保険申請件数も改善となったことで、NYダウは一時△113ドルの10,948ドルと5月5日のザラ場高値10,946ドルを2ドル上回る更新となりました。しかし、ここが目先のピークとなって利益確定売りが先行し▲89ドルまで下落して、終値は▲47ドルの10,788ドルでした。NYダウの上昇の背景にはFOMCの追加の金融緩和期待があり、NYダウの上昇はドル安(円高)にサポートされているため、日経平均はNYダウの上昇にほとんど追随できず、9月27日(月)の9,613円、9月29日(水)の9,600円までの上昇がやっとという状況でした。1ドル=84円台は何とか維持されるものと想定していましたが、政府の介入の動きがなく、日本市場では9月27日(月)、9月28日(火)は何とか84円台を維持していましたが、9月29日(水)は84円を割る円安となり、9月30日(木)は日本政府の為替介入は日米関係から難しいとの見方が増加し、一時83.21円(15時)までの円高進行しました。9月15日の円安介入の効果もほとんどなくなってきたことで、日経平均は▲190円の9,367円と9,400円を割る動きとなりました。ただし、ここからは10月4日~10月5日の日銀の追加の金融緩和の可能性が高いということで売り込む動きはなく、週末は△34円の9,404円と小反発でした。ドル安(円高)の流れはアメリカ政府の政策となっており、「米主要企業の7-9月期決算はドル安傾向のおかげで良好なものになるのではないか」という見方が高まっています。そうであるならば、日本政府の円安介入は当然批難されることになり、難しい状況になっているといえます。


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