トルコリラの焦点「市場より甘い中銀のインフレ見通し…利下げ断行ならリラ安リスク」FX予想 2025/11/27 #外為ドキッ

FXブログ
トルコリラの焦点「市場より甘い中銀のインフレ見通し…利下げ断行ならリラ安リスク」FX予想 2025/11/27 #外為ドキッ

トルコリラの焦点

中東に位置するトルコの通貨リラを取り巻く環境を分析し、トルコリラの今後の値動きを予想した。

執筆:株式会社外為どっとコム総合研究所 シニア為替アナリスト 神田卓也 X(Twitter)

来年末の政策金利は28%、インフレは22.1%-ブルームバーグ調査

 米大手金融情報サービス・ブルームバーグは先週21日、11月に実施したトルコ経済に関するエコノミスト調査を公表した。それによると、トルコ中銀は12月会合で政策金利を38.50%へ100bp(1.00%ポイント)引き下げる見通しとなった。また、政策金利はその後、来年26年末に28.00%、再来年27年末には22.00%へと引き下げられるとの予測が示された。

 現在(10月時点)32.87%のインフレ率については、今年の10-12月期平均で32.00%となり、その後26年4-6月期に26.70%、同年10-12月期には22.10%へと減速する見通しだ。一方で、トルコ中銀が示した26年末時点のインフレ見通しは13-19%(中央値16%)であり、市場は中銀の見通しが楽観的過ぎると見ていることがあらためて分かった。

 

 中銀が自身のインフレ見通しに固執し、市場が想定する以上のペースで利下げを断行すればリラの下落ピッチが強まることも考えられるため注意が必要だろう。

 

トルコリラ/円(TRY/JPY) 日足チャート

ドル/トルコリラ(USD/TRY) 日足チャート

ユーロ/トルコリラ(EUR/TRY) 日足チャート

【トルコリラに関する外為どっとコムのキャンペーン】

【トルコリラの最新チャート】
「為替チャート|トルコリラ/円(TRYJPY)|60分足」はこちら
「為替チャート|米ドル/トルコリラ(USDTRY)|60分足」はこちら
「為替チャート|ユーロ/トルコリラ(EURTRY)|60分足」はこちら

お知らせ:FX初心者向けに12時からライブ解説を配信

外為どっとコム総合研究所の外国為替市場の為替アナリストが、FX初心者向けに平日毎日12時ごろからライブ配信を行っています。前日の振り返り、今日の相場ポイントなどをわかりやすく解説しています。YouTubeの「外為どっとコム公式FX初心者ch」でご覧いただけます。

12時からのFXライブ解説 配信チャンネルはコチラ

 

 
kanda.jpg

株式会社外為どっとコム総合研究所 シニア為替アナリスト
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。

●免責事項
本サイトに掲載する情報には充分に注意を払っていますが、その内容について保証するものではありません。また本サービスは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであって、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終決定はご自身で判断されますようお願いいたします。なお、本サービスの閲覧によって生じたいかなる損害につきましても、株式会社外為どっとコムは一切の責任を負いかねますことをご了承ください。
[紹介元] 外為どっとコム マネ育チャンネル トルコリラの焦点「市場より甘い中銀のインフレ見通し…利下げ断行ならリラ安リスク」FX予想 2025/11/27 #外為ドキッ

トルコリラの焦点 市場より甘い中銀のインフレ見通し利下げ断行ならリラ安リスク FX予想

トルコリラにとって、同国内の慢性的なインフレや不安定な政治情勢は引き続きリスクだ。24年半ば以降のインフレ率の鈍化を受け、トルコ中央銀行は10月に3会合連続で利下げしたものの、足元ではインフレが再加速する兆しも見えるなど先行きを見通しづらい状況にある。

「スノーキー」のハンドルネームで知られるインフルエンサーの小手川征也さん(52)は、「メキシコペソや南アフリカランドではトルコリラがもたらすリターンは得られない」と述べ、約300万円相当をトルコリラに投資していると明かす。最近では利益の一部をタイ・プーケット島への旅行費用に充てた。

トルコではエルドアン氏が常々「金利は悪だ」として利下げを求めていた。3月にはタカ派の前総裁を更迭し、現在のカブジュオール総裁を登用した。

こうしたなか、中銀は7月の定例会合で300bpの利下げによる緩和再開に舵を切ったが、9月の前回会合では利下げ幅を250bpに縮小させるとともに、今回は100bpと一段と縮小させるなど緩和ペースを大きく後退させた。この背景には、このところの国際金融市場においてはトランプ米政権の政策運営の不確実性や、FRB(米連邦準備制度理事会)の利下げ実施などを追い風に米ドル相場の下落が意識されやすい展開が続いてきたにもかかわらず、トルコリラの対ドル相場は継続的に下落している。足元のリラの対ドル相場は3月末の市場混乱に際して記録した水準を下回り、日々最安値を更新する展開をみせている。なお、中銀のカラハン総裁は、足元のインフレが加速に転じたことを受けて、ディスインフレの進行が鈍っているとの認識を示した。さらに、今回の定例会合の直前に中銀は外国人投資家に向けた会合を開催し、利下げペースの縮小を示唆していたため、事前の市場予想では追加利下げを行うも、利下げ幅は大幅に縮小するとの見方が大宗を占めていた。こうしたことから、中銀による利下げ決定にもかかわらず市場は落ち着いた動きをみせている。

トルコ中銀は明日の会合で政策金利を19.75%から17.00%に引き下げる予定。トルコではインフレ上昇率が安定して、リラも最近は急落もなく落ち着いているため、利下げ余地が生まれてきました。したがって利下げそのものはサプライズではなく、マーケットは今回、300bp程度の利下げを予想しています。

今週(1月18日~)のトルコリラですが、米ドル/トルコリラは13.50リラ前後、トルコリラ/円は8.50円前後で動いていて、先週(1月10日~)より若干上昇したレンジとなっています。

加えて円が対ドルで156円台と約10カ月ぶりの安値、対ユーロでは180円台と過去最安値を更新しており、政府・日本銀行が今後円買い介入に踏み切ると、高金利通貨から一気に資金が流出する可能性も否定できない。金融サービス会社のイーブリーで市場戦略責任者を務めるマシュー・ライアン氏も、「キャリートレードの主な脅威は日本の通貨当局による為替介入だ」と言う。

トルコリラは長年、世界で最も変動の激しい通貨の一つで、今後の値動きや材料次第で一気に強気のポジション(持ち高)を組む日本のFXトレーダーらを窮地に陥れかねない。さらに、米ドルやユーロなど主要通貨に対し下落基調を強める円相場の動向に日本の通貨当局は警戒感を強めており、将来的に為替介入による円の急騰リスクにさらされる可能性もある。

トルコリラ(TRY)はトルコ共和国の通貨です。

トルコリラ安と欧州経済の回復が、トルコの製造業に追い風となっています。

主要国、新興国の中銀の多くはインフレを懸念して金融引き締めの方向にかじを切っている。トルコでは足元の消費者物価指数(CPI)上昇率が前年同月比19%を超えており、利上げをしてもおかしくない局面だ。

ブラジルレアルなど円キャリートレードの対象となる他の高金利通貨でも今年、スポット価格のパフォーマンスはトルコリラを上回るケースも見られたが、金利水準は総じて低い傾向にある。

ところが、トルコのエルドアン大統領はそれ以上の大幅な利下げを強く要求していることから、政治圧力に押し切られたトルコ中銀が500bp利下げするリスクもあるとの見方が出ています。中銀独立性の懸念と資本流出の不安がトルコリラの下落要因になっています。

みずほ証券の大森翔央輝チーフ・デスク・ストラテジストは、トルコリラは日本の個人投資家が最も手を出すべきではない通貨だと警鐘を鳴らす。

トルコリラは、対ドルでは4月12日に33.02でリラ安が一服、さらにドル円の円安進行とともに対円でも3月11日の4円52銭から7月3日には年初来高値となる4円98銭まで上昇しました。 しかし、その後、円キャリートレードの巻き戻しにドル円が7月3日の161円95銭を高値に急落すると、再びリラ安トレンドを辿り、8月28日には4円割れと史上最安値を更新しました。 しかし、政府の緊縮財政策や正常な金融政策への転換、さらには、高インフレの緩和や財政規律など経済ファンダメンタルズの土台を強化するなどエルドアン政権が様々な構造改革を進める中、9月に0.50%の利下げを決めたFRBをはじめ日本を除く先進各国で金融緩和に転換したことによる対主要通貨での上昇にサポートされたほか、日本での衆議院選を経て円安が進んだことから、10月28日には4円48銭まで持ち直しています。 今後経済改革を進める中、インフレの鈍化を通じてリラ安からの本格的な脱却を図れるか注目されます。

コメント

` this.fetchProxy(url, options, 0).then( res => res.json() ).then( data => { if (data.body) this.srcdoc = data.body.replace(/]*)>/i, `
タイトルとURLをコピーしました