本末転倒 AV新法の問題点とは
現場では先に「撮影内容、ギャラ、拘束時間、日にち」を決めておき、契約書は撮影当日に書くのが慣習になっていたという。これはAV女優全員が首都圏に住んでいるわけではなく遠方に住んでいる女優もいるから取られた措置のようだ。
その背景には、メーカーが新しい契約書を作るなど対応に追われている状況があるという。金苗さんは、AV新法には良い部分もあるとしながらも、いわゆる適正AVでは本人確認を徹底しているとして、「取り締まるべき部分がズレている、制作者側を悪と決めつけないでほしい」と訴えた。
写真:ImpressWatch グッドスマイルカンパニーは、プラモデル「MODEROIDAV-2ヴァリアント」の出荷を8月9日より開始する。価格は4,500円(税込)。【この記事に関する別の画像を見る】 本商品は、「機動警察パトレイバー2theMovie」に登場する、篠原重工製の新型パトレイバー「AV-2ヴァリアント」を1/60スケールでプラキット化したもの。リボルバーカノン、ス...
AV新法の施行前にもかかわらず撮影中止などの影響が出ているのかについて、業界の「適正AVプロダクション」でつくる日本プロダクション協会の担当者は6月22日、J-CASTニュースの取材に次のように説明した。
新法の国会審議に当たっては、第3者団体のAV人権倫理機構はヒアリングに呼ばれたものの与えられた時間はわずか数分、メーカーやプロダクションの業界団体はどこも呼ばれなかったという。
最初のツイートには、AV新法の音頭を取った立憲民主党の塩村文夏参院議員が20日、「決まっていた撮影が中止に?なぜ?」とツイッターで反応し、こう説明した。
このAV新法は、出演強要などの被害をなくそうと超党派の議員から提案され、2022年6月15日の国会で、与野党の賛成多数で可決・成立した。
AVなどをめぐっては、出演契約を強要される被害があるだけでなく、貧困などを背景に出演する人もいる。映像が販売されてから周囲に知られて心身の健康を崩したり、私生活に大きな悪影響を受けたりするケースもある。
この法案は僅か3ヶ月程度の密室での検討と、衆議院参議院でたった1日の会議で作成された代物。しかも現在のAV業界の現場からヒアリングもしないで作られたからだ。
アダルトビデオ(AV)のような性的動画の撮影や配信による出演者の心身や私生活への被害を防ぎ、救済する「AV出演被害防止・救済法」が15日、参院本会議で可決、成立した。
AV新法の反対の「撮影被害当事者声明」では、「本来、AVは全面的に禁止すべき」と書かれていたけれど、アムネスティ・インターナショナルに代表される国際的な人権保障の取り組みと、完全に逆行していることが分かるでしょう。
当事者である業界団体へのヒアリングが行われず、施行直後から混乱が続出 今年6月に公布・施行されたAV出演被害防止・救済法、通称「AV新法」をめぐり、業界団体から困惑の声が上がっている。女優や男優、撮影スタッフの仕事が奪われているほか、むしろこれまで以上に悪質な被害に遭う女性が増えるのではという声も……。文字通り、AV出演被害を防止・救済するはずの同法の何が問題なのか。日本プロダクション協会(JPG)事務局の中山美里氏に聞いた。
今年6月に公布・施行されたAV出演被害防止・救済法、通称「AV新法」をめぐり、業界団体から困惑の声が上がっている。女優や男優、撮影スタッフの仕事が奪われているほか、むしろこれまで以上に悪質な被害に遭う女性が増えるのではという声も……。文字通り、AV出演被害を防止・救済するはずの同法の何が問題なのか。日本プロダクション協会(JPG)事務局の中山美里氏に聞いた。 【写真】天使もえ、月島さくら、稲森美優らズラリ…おそろいのTシャツ姿の現役女優たち AV新法は、すべてのアダルトビデオの撮影に際し、契約書や内容説明の義務化、契約から1か月間の撮影禁止、撮影後4か月間の公表禁止、公表から1年間の契約解除や販売・配信の停止を可能とすることなどを盛り込んだもの。今年4月1日の民法改正に伴う成人年齢引き下げを受け、これまで未成年者取消権のあった18歳、19歳が契約を取り消せなくなるのではとの懸念から、緊急課題として議論開始から2か月あまりでのスピード立法となった。一方で成立に際し当事者である業界団体へのヒアリングが行われず、業界では混乱のために施行直後から新規の撮影スケジュールが次々と白紙に。日本プロダクション協会が現役女優を含む業界関係者441人を対象に行ったアンケート調査では、収入が50%以上減ったという回答が37%、7.8%は収入が0になったと回答している。 「いわゆる素人さんやデビュー前の新人さんに、きちんと時間をかけて撮影内容を説明してから契約するという点は、出演被害をなくす上で意味のあるものだと思います。ただ、すでに何年も活躍されているベテラン女優でも、毎回何十枚もの膨大な契約書を交わすのはお互いに煩雑でしかありません。撮影の1か月以上前に関わるスタッフ全員と契約を交わし、一度決まった撮影日は動かせない、1人でも欠員が出れば代役を立てられず撮影そのものが流れるというのは、あまりに業界内の事情を分かっていません。撮影に1か月、公表まで4か月と契約からおよそ半年先まで販売ができないため、中小のメーカーではキャッシュフローが追いつかず経営困難となってしまいます」
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