ドル円午前の為替予想、米雇用統計への前哨戦 ISM製造業景況指数に注目 2024/9/3

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ドル円午前の為替予想、米雇用統計への前哨戦 ISM製造業景況指数に注目 2024/9/3

午前の為替予想は… 米雇用統計への前哨戦 ISM製造業景況指数に注目

作成日時 :2024年9月3日7時00分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部 中村勉

ドル円予想レンジ

146.200-147.800円

前日の振り返りとドル円予想

昨日のドル/円は約2週間ぶりに147円台に乗せる場面も見られ、終値ベースでは前週末の31日から0.5%上昇した。ドイツやユーロ圏の8月製造業PMI・改定値が速報値から改善していたことを手掛かりに対ユーロで円売りが強まったことや、日経平均先物が堅調に推移したことなどを材料に円売り、ドル買いの流れが優勢となった。
市場は今月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げ開始を完全に織り込んでいるが、利下げ幅が25bp(25%ポイント)か50bpかは決めかねている。米連邦準備制度理事会(FRB)は政策判断の重心をインフレから労働市場の動向に移しているため、6日の米8月雇用統計に注目が集まっている。本日は米8月ISM製造業景況指数が発表される。この構成項目の中に雇用指数があることから注目度も高い。明日以降も米7月JOLTS求人件数や米8月ADP全国雇用者数などの雇用関連の経済指標が発表される。ドル/円はこれらの結果に一喜一憂しながら米8月雇用統計を待つことになりそうだ。

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外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員
中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。

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ドル円午前の為替予想 米雇用統計への前哨戦 ISM製造業景況指数に注目

ドル円がさらに上値を目指す局面では、3つの水準に注目したい。ひとつは、7月11日の高値161.76レベルを起点としたフィボナッチ・リトレースメント23.6%水準の146.43レベルである。先月の21日以降、このテクニカルラインで相場の反発が止められている(日足ローソク足の実体ベース)。

チャート:ドル円、2022年10月以降の日足チャート、米10年債利回り(緑線、左軸)が急伸する一方で、ドル円は逆に急落。

・7月3~7日は、タカ派のダラス連銀総裁を始め、ハト派のシカゴ連銀総裁も追加利上げの可能性に言及したが、ドル円の影響は極めて限定的だった。欧州中央銀行(ECB)からは、独連銀総裁がタカ派的な見解を維持した半面、イタリア中銀総裁やスペイン中銀総裁など、ハト派から利上げに慎重な意見が聞かれた。英国では、イングランド銀行のグリーン委員が利上げの必要性を唱えた。日本からは、神田財務官や鈴木財務相が、6月30日のイエレン財務長官の発言を踏まえ、米国と連携していると言及するなど、口先介入を続けた。

ドル円は10月4日深夜安値で110.81円へ下落し9月30日夜高値112.07円以降の安値を更新したが、その後米長期債利回り上昇を見て持ち直し、深夜高値で111.55円へ上昇した。

週明けの市場で、ドル円は146.43レベルを上方ブレイクする状況にある。2日のNYクローズで146.43以上の水準を維持すれば、地合いの強さを市場参加者に印象付けよう。

なお、チャートのフィボナッチ・エクステンションはレポート掲載時点の水準である。ドル円がさらに上昇する場合は、エクステンションの水準も上昇しよう。その都度、上で取り上げたサポート水準を確認したい。

週明け2日(月)のドル円相場は堅調な値動き。

ドル円が143円台へ下落する場合は、サポート水準145.30レベルの維持が焦点となろう。この水準の下方ブレイクする場合は、143円台の維持が焦点として浮上しよう。テクニカルの面では、フィボナッチ・エクステンション61.8%水準142.91レベルの攻防に注目したい。

5日の東京市場はドルが小高い。前日に続き本日も株安が進行したものの、円買いは限られ、むしろドルは全面高の様相だった。

4時間足のストキャスティクスは買われ過ぎの水準へ到達している。デッドクロスへ転じる場合は、上で取り上げたサポート水準を視野に反落相場を想定しておきたい。特に、さえない重要指標でデッドクロスへ転じる場合は、ドル円の下落幅が拡大する展開を想定しておきたい。

今週のドル円(USD/JPY))は、上で述べた米経済指標で上下に振れる展開が予想される。重要指標で米景気の底堅さを示す内容が続けば、ドル円は「米金利の上昇→米ドルの買戻し」にサポートされ、反発トレンドを維持すると予想する。

〇米国の経済指標⇒米6月ISM製造業景況指数が8カ月連続で50の分岐点を割り込んだが、米5月建設支出が市場予想を上回るなど、企業部門の活動はまちまち。一方で、米6月ADP全国雇用者数が2022年2月以来の水準へ増加したほか、米6月ISM非製造業景況指数が4カ月ぶりの水準へ上昇するなど、米景気の堅調ぶりが示された。米6月雇用統計・非農業部門就労者数こそ市場予想を下回ったが、失業率は前月から改善し、平均時給も前月比と前年同月比ともに市場予想を超え、米景気後退懸念を払拭させた。

147.87レベルの突破は、ドル円が148円台へ上昇するサインと捉えたい。そして、3つ目の上値水準である7月11日の高値を起点としたフィボナッチ・リトレースメント38.2%水準の149.36レベルをトライするシグナルにもなろう。後者のテクニカルラインは、8月15日と16日に相場の反発を止めた重要なレジスタンスの水準でもある。

フィボナッチ・エクステンション76.4%の水準は142円前半へ上昇している(レポート掲載時点で142.04レベル)。このテクニカルラインの下方ブレイクは、ドル円が141円台へ下落するシグナルと捉えたい。

上で取り上げた米経済指標で景気懸念が再び意識される場合、ドル円(USD/JPY)は再び下落相場へ転じよう。このケースでは、141円を目先の下限と想定し、まずはトレンドチャネルの下限と145.50レベルの攻防に注目したい。これらのテクニカルラインを下方ブレイクする場合は、144円台の維持が次の焦点として浮上しよう。フィボナッチ・エクステンション38.2%の水準144.32の下方ブレイクは、144.00をトライするシグナルと想定しておきたい。

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