ドル円午前の為替予想、FOMC通過 次のテーマは? 2024/9/19

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ドル円午前の為替予想、FOMC通過 次のテーマは? 2024/9/19

午前の為替予想は… FOMC通過 次のテーマは?

作成日時 :2024年9月19日8時00分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部 中村勉

ドル円予想レンジ

141.200-142.800円

前日の振り返りとドル円予想

昨日のドル/円は140円台半ばまで下落したのちに142円台後半まで持ち直す荒い展開となった。米連邦公開市場委員会(FOMC)が50bp(0.50%ポイント)の利下げを実施。市場では50bp利下げが優勢との見方ではあったが、完全に織り込みきれていなかったこともあり利下げ発表直後には140.43円前後まで下落した。ただ、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長が「適切であれば利下げを早めたり遅らせたり、一時停止したりする」と述べるなど、大幅利下げの継続が既定路線ではないと強調したことで米長期金利が上昇に転じると142円台後半まで反発した。
FOMCを通過したことで市場の注目は米国の労働市場を中心とする経済データに向いている。本日発表される米新規失業保険申請件数は12日を含む週のものであり、米雇用統計のデータが集計されるのと同期間のものとなるため注目が集まる。ドル/円は次のテーマを探しながら方向感を模索することになりそうだ。

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外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員
中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。

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ドル円午前の為替予想 FOMC通過 次のテーマは

金融不安の高まりの中で、利上げ見送り観測もあった今回のFOMC。記者会見にてパウエルFRB議長は、利上げ停止も協議したものの「利上げが強いコンセンサスだった」と明かした。FRBは声明文を前回の「利上げ継続が適切である」から、「委員会は2%の目標達成のために金融政策においていくらかの追加引き締めが適切となる可能性が強い」に修正した。

3月21~22日の日程で開かれた注目の米連邦公開市場委員会(FOMC)は、大方の予想通り0.25%の利上げを決め、政策金利はこれで4.75~5.00%となった。声明文では、これまでの「利上げ継続が適切」という文言が削除され、先行きの利上げへの慎重さが意識されたことから、発表後の時間外取引でNY金は1,970ドル台に水準を切り上げた。

同じ3月22日はカリフォルニア州地盤のパシフィック・ウエスタン・バンクが、3月20時点の預金総額が271億ドルと2022年12月末から20%(68億ドル)の減少となったことを資料にて公開。資本増強の対応策を終えているとした。

こうした中で先週のニューヨーク金先物価格(NY金)は週末6月7日に大幅反落となる荒れた展開となった。この日の通常取引終値(清算値)は2,325.00ドルで、5月8日以来1ヶ月ぶりの安値水準となる。6月7日の前日比下げ幅65.90ドルは1日としては4月22日以来の大きさとなった。

ロンドン午前の時間帯には、一時2,014.90ドルと2022年3月10日以来の高値を付け、これが先週を通しての高値となった。ただし、終値は利益確定や高値警戒感からの売りで、1,982.80ドルとなっていた。

ドル円は今朝、151円台へ難なく上昇した。日足のモメンタムは再びゼロラインを上回り、強気相場に勢いが出始めていることを示唆している。RSIも上昇基調にある。ストキャスティクスは買われ過ぎの水準へ上昇しているが、現状デッドクロスは確認されていない(いずれも下の日足チャートを参照)。

FOMCという注目イベントを通過したことで、目先の材料出尽くしというのが一般的な流れとなるが、そうはいかないのが現在の市場環境でもある。

今週は3月31日に発表される2月の米個人消費支出(PCE)価格指数(デフレーター)に注目したい。FOMCの後ではあるが、インフレの高止まりは利上げ継続の見方に繋がる要因となる。

この状況を考えるならば、目先のドル円の焦点は、新たな上値の水準を見極めることにある。

注目のFOMCメンバーによる政策金利の見通しでは、先述のように2023年末中央値は5.1%と前回(2022年12月)から結果的に据え置かれた。あと1回、0.25%の利上げが行われると、この水準に達することになる。

0.5は予想外でしたが、0.25 or 0.5と前々から言われてたので織り込み済みでしたかね?それよりFOMC警戒の買い控えを狙った投機筋が為替&日経を連日過剰にいじってたので…それが消えて一旦、通常位置に戻ったと見えなくもないですな。 今日から買い控えも減って、9月高配当獲りに向かって頑張ってほしいところ。

今後、与信管理が厳しくなる中で行き詰まりが表面化し、市場の反乱要因になるというのが、次の流れと思われる。先週のコラムで解説した「影の銀行(シャドーバンキング)」の動向に注意が必要だ。

これは2月のFOMCのパウエルFRB議長の発言(ディスインフレのプロセスが始まった)を受け金市場にて織り込みが進んだ水準であるとともに、5月会合での利上げを最後に今回の利上げサイクルの終了が見通せる内容と言える。インフレ圧力も根強く残る中でデータ次第で利上げ継続の可能性はあるものの、まずは流動化した足元の金融環境の沈静化が必要となるだろう。

こうした展開の中で先週のNY金のレンジは1,938.60~2,014.90ドルとなった。先週のコラムでは想定レンジを1,960~2,020ドルに置いていた。2022年4月以来の2,000ドル大台乗せを想定する強気の見方の一方で、2,000ドル超での売り圧力の強さも同時に想定した。

今週の金市場は2,000ドル大台を巡り売り買い交錯状態となった前週の流れから、やや沈静化を想定している。目先の材料一巡で、NY金は1,900ドル台後半を固める値動きとなりそうだ。それに準じて、国内金価格の値動きもレンジとなりそうだ。NY金については1,955~1,990ドル、国内金価格は8,150~8,400円を想定している。

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