金(ゴールド)は上昇継続。投機筋の買い越しポジションは4年ぶりの高水準に近づく(XAU/USD 市況と分析)2024/9/23

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金(ゴールド)は上昇継続。投機筋の買い越しポジションは4年ぶりの高水準に近づく(XAU/USD 市況と分析)2024/9/23
 

金

金(ゴールド)CFD(外為どっとコムの取引口座「CFDネクスト」の銘柄名:金スポット)について、昨日の振り返りと現在のポイントについて短時間で確認できるようまとめました。

※最新の金(ゴールド)レポートはコチラ

金(ゴールド)市場の値動き まとめ

9月20日、金相場が急上昇し、新たな記録的水準に到達しました。ニューヨーク商品取引所(COMEX)の12月限金先物は、1オンス2646.20ドルで取引を終え、これは前日比で1.21%の上昇となり、過去最高値を更新しました。

この上昇傾向の主な要因は以下の通りです:

1. 金融政策:米連邦準備制度理事会(FRB)が0.5%の利下げを実施し、さらに年内に追加の利下げを示唆したことが、金市場にとって追い風となっています。利回りのない資産である金は、低金利環境下で魅力を増す傾向があります。

2. 地政学的緊張:中東地域、特にイスラエルとレバノンの間の緊張が高まっており、これが安全資産としての金の需要を押し上げています。イスラエル軍のベイルート空爆や、ヒズボラによるロケット攻撃など、紛争のエスカレーションが懸念されています。

3. 通貨動向:米ドルの弱含みが、ドル建てで取引される金の相対的な魅力を高めています。

4. 投資家動向:投機的資金の金市場への流入が継続しており、商品先物取引委員会(CFTC)のデータによると、投機筋の買い越しポジションは4年ぶりの高水準に近づいています。

5. 長期的トレンド:金価格は年初来で約27%上昇しており、この上昇トレンドが新たな投資家を引き付けています。

専門家の見解によると、利下げサイクルの開始は通常、金価格にとってポジティブな要因となります。過去20年間のデータでは、利下げサイクル開始後6ヶ月間で金価格は平均6%上昇しています。

また、中央銀行による金購入の継続、地政学的リスクによる逃避需要、個人投資家の関心の高まり、そしてアジアの消費者による旺盛な需要など、複数の要因が金価格を支えています。

ただし、一部のアナリストは短期的な調整の可能性も指摘しており、現在の市場ポジションが「極端」であることを理由に挙げています。

今後の金相場を見通す上では、FRBの追加利下げの実現可能性、地政学的リスクの推移、米大統領選挙など政治的要因、そしてグローバルな経済指標の動向が重要なポイントとなるでしょう。これらの複雑な要因を慎重に分析しながら、金市場への投資戦略を立てていくことになると予想されます。

最新の金(ゴールド)CFD 日足チャート

30分足チャート

金(ゴールド)30分足チャート

日足チャート

金(ゴールド)日足チャート

金(ゴールド)CFDについて、テクニカル分析では、単純移動平均線(10日)が右肩上がりで推移する中、価格は移動平均線の上に位置している。また、相場の過熱感をはかるRSIは、「買われすぎ」とされる70を超えて推移している。
 ※リアルタイムの価格はこちらから確認できます。

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金(ゴールド)の上昇・下落変動要因

上昇要因

インフレの期待:物価上昇の予測が強まると、金を価値保存手段として買う動きが強まる。
経済的不安定性:経済危機や金融市場の不安定時には、安全資産としての金への需要が高まる。
実質金利の低下:金利がインフレ率を下回ると、金への投資が魅力的になる。
通貨価値の低下:特に米ドルが弱まると、金価格は上昇する傾向がある。
地政学的緊張:紛争や政治的不安が高まると、リスク回避のため金への投資が増える。
中央銀行による購入:中央銀行が金を買い増すと、供給が減り価格が上昇する。

下落要因

インフレ率の安定または減少:物価上昇の懸念が和らぐと、金への投資需要が減少する。
経済的安定:経済が安定し、リスク資産への投資が増えると、金への需要が減る。
実質金利の上昇:金利がインフレ率を上回ると、金に対する魅力が減少する。
通貨価値の強化:特に米ドルが強まると、金価格は下落する傾向がある。
地政学的緊張の緩和:地政学的リスクが減少すると、金へのリスク回避需要が落ちる。
中央銀行による売却:中央銀行が金を市場に売り出すと、供給が増え価格が下がる。

 
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●投資信託は預金等ではなく元本および利回りの保証はありません

金を買うタイミングを見極めるうえで、相場が変動しやすい状況を知っておくことは大切です。ニュースや為替市場に日頃から目を通し、金相場の変動がある程度予測できるように備えておきましょう。

その結果、政策金利が引き上げられたタイミングで金の需要は減っていき、金価格も安くなる傾向があるため、買い時のひとつと考えられるでしょう。

金投資は資産がゼロになるリスクはないと言っても、高値のタイミングで大量に購入してしまうと大きな損失を生む可能性もあります。

ただし、前述のとおり複数の要因が絡み合った結果として金の需給バランスが決まるため、金価格の上昇要因を理解しきることは容易なことではありません。

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下の図は、筆者が考える、現代の金(ゴールド)市場と向き合う上で必要な七つのテーマです。足元の株と金(ゴールド)の値動きが、教科書や過去の常識のとおりになっていない理由についても、説明することが可能です。

工業分野において、導電性が高く加工もしやすい金は電子機器などで多く使われており、IT化が進むにつれて金の需要も高まることが予想されます。人工的に作ることが極めて難しいことも考慮すると、希少性の高さは今後も金価格上昇の要因となるはずです。

金は利息を生まない資産であるため、金利が低下する局面では投資対象としての相対的な魅力が高まることで、価格が上昇する傾向にあります。そのため、中長期的な金価格を見通す上では、特に米国の金融政策の動向が重要な要素となると考えられます。図表3は、2000年以降に米国の中央銀行が利上げサイクルを終了した時点を起点とした金価格の推移を示したものですが、これを見ると、利上げ終了後の金価格は短期的には下落したケースがある一方で、過去3回のうち2回(期間②と③)は、その後の景気後退に対応した利下げの実施に伴う米国金利の低下などを背景に大きく上昇しました。

では、今度は日経平均株価とゴールドを合わせたチャートを見てみましょう。2020年の2月の時は株価が徐々に下げ始めたときにゴールドは買われていました。コロナショックに対する懸念から買われていたのです。しかし、その後株価が更に大きく下落するとゴールドも同様に反落しました。いわゆる換金売りという流れが起きました。株式市場の下落が大きくなりすぎると買われていたゴールドを売って資金を作る動きのことです。その後は株高とゴールド高が共存するという珍しい動きになりました。不安を抱えながら株価を買うという動きだったのです。しかし、8月以降は株価が更に上昇することで、マーケットへの懸念が薄らぎゴールドは安心感から売られてきました。そして、2021年になってからは株価とゴールドの動きが逆相関の動きになってきました。前回の原油市場は株式市場と相関関係が高かったのですが、このゴールドは基本的には株価とは逆の相関関係が高いのです。つまり、ゴールドが上昇するということは株式市場にとっては懸念材料が出てきているか、インフレが起きているかといった情報を教えてくれます。このように、前回の原油と今回のゴールドを合わせて見れば更に株式市場の動向や変化をいち早く察することが出来るようになるのです。今回は逆の相関関係ではありましたが、それでも世界が連動しているという点については変わりありませんので株式市場の動きを捉えるためにもゴールドも合わせて見ていくようにしましょう。

利上げや利下げ、資産の買い取りや放出などの金融政策をつかさどる中央銀行は、特に景気動向が不安定化して市場が金融緩和を求めている時に、市場全体の最も大きな関心事(材料の頂点)になり得ます。こうした状況においては、株と金(ゴールド)の値動きの関係において、教科書や過去の常識と正反対のことが簡単に起きます。

足元では金融市場で米国の利下げ転換を織り込む動きが急速に進んだと見られるため、その反動から短期的には金利が上昇する可能性もありますが、中長期的には米国金利が低下すると見込まれることは金価格にとってプラス要因になると考えられます。また、米国金利の低下観測を背景に米ドルが主要な通貨に対して下落した場合には、金価格の上昇につながる可能性があると考えられます。

発言を受けて、普段は冷静に対応する同国の債券市場が大きく動き、長期金利が一気に低下基調を強めたのを見ても、それは明らかだった。こうした状況下で、金市場は再び史上最高値更新をうかがう展開となっている。

ただし、一度に大量の金を買うと、運悪く相場が高値のときに当たってしまうこともあります。長期投資で金を買うときは、リスクヘッジとしてタイミングを分散しながら、コツコツと購入して保有資産を増やしていく方法がおすすめです。

歴史を振り返ると、2000年にドットコム・バブルがはじける直前まで、米金利は上昇し、金価格は下落していました。価格下落の要因は、金利上昇の影響というよりは、欧州勢の売りだったといえます。その後、バブル崩壊で株価が急落すると投資資金は債券市場に流入し、米金利は低下し始めました。

なお、金は価格変動の相対的に大きい資産であるほか、投機的な資金の流出入の影響などから、今後も短期的には価格変動が大きくなる可能性があります。しかし、中長期的な視点からは、上述の「地政学的リスク」や「金融政策」、「通貨価値の低下」といった要因が金への需要増加に繋がり、金価格を下支えする要因になると考えられます。

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