ドル円相場9/23週振り返り 自民党総裁選受け乱高下

ドル円相場9/23週振り返り 自民党総裁選受け乱高下

ドル円 自民党総裁選受け乱高下

今週初めのドル円は、先週の日米の政策金利発表イベントを経て143円台後半でスタートしました。

先週末の植田日銀総裁による会見の内容が早期の利上げに慎重と受け止められたことで一時円売りが強まり、ドル円は144円台半ばまで上昇しましたが、週明けの23日(月)は上値の重い動きとなり143円台前半へと下落しました。

24日(火)には日銀の植田総裁が講演で利上げについて「時間的な余裕はある」などと発言したことを受けて再び円売りが強まり、ドル円は144円台後半へと上値を伸ばしましたが、上昇の勢いは続かずその後144円台前半へと押し戻されました。さらに米9月消費者信頼感指数が予想を下回ったことでドル売りが強まり、25日(水)朝にかけて142円台後半まで下落しました。

25日(水)は米長期金利の上昇とともにドル買いが強まり、26日(木)に145円台に乗せた後、米長期金利の低下や米新規失業保険申請件数の予想下振れを受けて神経質に上下しました。

27日(金)は日銀の利上げに反対する高市早苗氏が自民党総裁選に勝利するとの見方が強まったことで、ドル円は一時146円台半ばまで上昇しました。しかし決選投票の結果、石破茂氏が高市氏を抑えて新総裁に選出され、結果を受けてドル円は143円台へと急落しました。

今週のドル円は神経質に上下する動きが続いた後、自民党総裁選を受けて乱高下する展開となりました。来週は米9月雇用統計などの重要イベントが予定されています。先週のFOMCで4年半ぶりの利下げに踏み切ったFRBの今後の政策が注目される中、米9月雇用統計は先行きを見通す上で注目度が高く、結果を受けて相場がどのように反応するか注意深く見極める必要がありそうです。

 

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ドル円相場9 23週振り返り 自民党総裁選受け乱高下

ドル円上昇は意外と地味ですが、ユーロ円、ポンド円、豪ドル円、キウイ円などクロス円の上昇が加速。ポンド円は200SMAを突破。ユーロ円はレジスタンス突破です。これはリスク選好相場の特徴です。

原油価格の定位安定は、日本にとっては大変いいことです。22年はロシアのウクライナ侵攻などもあって原油価格が130ドルにまで暴騰しましたが、この時、日本は貿易赤字が急拡大し急激な円安に見舞われました。

通貨インデックスで俯瞰してみると、ドルはあまり動いていません。ドル以外の通貨が強い。リスクオン相場なので円は選好されていません。つまり緩やかに円キャリーが起こっているものと推測されます。

昨日はドル独歩高でしたが、ドル高は持続しませんでした。今夜ドル金利がこれだけ勢いよく上昇しているのにもかかわらず、どちらかというとドルは軟調です。

今日は昨日の急落で手が出なかったドルストレート通貨が反発してきたのを見て、豪ドルドルを0.6831ドル、ポンドドルを1.3366ドルでロング。ポンド円を192.88円でロング。144.38円ドル円ロングは同値撤退。

原油などのエネルギーは長期契約であることが多いため、必ずしも原油相場と現在の為替レートが一致して動くわけではありませんが、原油価格に遅れてドル円が動くのがわかります。貿易赤字が拡大すれば円安になるということですが、このまま原油が下がっていけば円安圧力は小さくなっていきますね。

ヘッジファンドは8月5日以降、ブラジル・レアルやトルコ・リラといった新興国通貨を購入するためにドルを使っている。ドルは3月以来の安値で推移している。

OPECプラスは、2016年12月から協調減産を開始。2014年から続く原油価格の下落に対応するために実施されていますが、2020年のパンデミックで1日あたり約970万バレルの大規模減産を実施して、原油価格の下落を支えています。2023年には、主要産油国であるサウジアラビアやロシアが自主的な減産強化に踏み切っています。(追加で日量360万バレルの減産)この自主減産を12月から縮小していく、原油100ドル目標は撤回する、というニュースですね。そもそも米国が世界一の産油国でOPECプラスが生産を減らしても需給が逼迫することはありません。米国は原油高となればインフレが加速し不満が高まりますので原油価格を抑えたい。つまり米国が原油価格をハンドリングできる時代となったために(シェール革命以降)もはや原油価格の不当な高騰はなくなったとも考えられます。今日のニュースを受けて、原油価格はさらに下落していますね。

8/5は8/2に発表された米7月雇用統計の失業率悪化を受けて米国の9月利下げが確実視され、ひょっとすると緊急利下げもあるかも、と緊張が高まった日ですね。日本では令和版ブラックマンデーがあった日でもあります。この日以降、ヘッジファンドはドルキャリーで新興国通貨を選好しているというのですが、新興国通貨だけでなくポンドやユーロ、豪ドルなど主要国通貨でもドルキャリーが活発化している可能性がありますね。

クロス円に比べるとドル円相場の上昇は地味です。ドル金利上昇で下値は固いものの、リスク選好相場となるとドルキャリーも旺盛になるためドルは売られやすくなるためです。これは1ヶ月ほど前のBloomberg記事ですが、米国の利下げがドルキャリーを活発化させるとの指摘。

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