ドル・円は主に146円台で推移か、日銀による年内追加利上げ観測後退で円売り継続の可能性

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ドル・円は主に146円台で推移か、日銀による年内追加利上げ観測後退で円売り継続の可能性

 

東京市場オープニングコメント

「ドル・円は主に146円台で推移か、日銀による年内追加利上げ観測後退で円売り継続の可能性」
2日のドル・円は、東京市場では143円43銭から144円19銭まで上昇。欧米市場では143円95銭から146円51銭まで続伸し、146円46銭で取引終了。本日3日のドル・円は主に146円台で推移か。日本銀行による年内追加利上げ観測は後退し、リスク選好的な円売りは継続する可能性がある。
報道によると、石破首相は10月2日、日本銀行の金融政策について「追加の利上げをするような環境にあるとは考えていない」と述べた。石破首相は植田日銀総裁と面会し「これから先も緩和基調を維持しながら経済が持続的に発展していく、デフレ脱却に向けてこれから先経済が推移していく、そういうことを期待している」との意向を伝えたようだ。一方、植田日銀総裁は「経済・物価が日銀の見通し通りに動いていけば金融緩和の度合いを調整するが、本当にそうか見極めるための時間は十分にあると考えている」と石破首相に伝えている。石破首相(政府)はデフレ脱却を目指しているため、日銀が政府の意向を重視した場合、年内に追加利上げを行うことは難しくなりそうだ。

《午前8時現在》 ドル・円: 145.50円-147.50円 145円台半ば近辺でドル買い興味
         ユーロ・円: 161.00円-162.50円 161円近辺でユーロ買い興味
         豪ドル・円:100.00円-101.50円 100円近辺で豪ドル買い興味

通貨別分析

 

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[紹介元] 外為どっとコム マネ育チャンネル ドル・円は主に146円台で推移か、日銀による年内追加利上げ観測後退で円売り継続の可能性

しかし トランプ候補の優勢は 本当にドル安・円高要因なのだろうか

しかし、トランプ候補の優勢は、本当にドル安・円高要因なのだろうか。筆者は、潜在的にはその逆のドル高要因だとみている。拡張的な財政運営は、米長期金利を高止まりさせる。再生エネルギー普及にブレーキを踏み、化石燃料を重視すると、それは物価上昇要因になる。中国からの輸入品に高関税をかけると、米消費者が割高な輸入品を買わざるを得なくなり、これも物価上昇要因である。FRBは政治的要因があっても、インフレ再燃に傾けば利下げが十分に行えなくなる。長期金利が高止まりすると、ドル高円安の要因になる。

円の急騰により、日本株が急落。タイミング悪く同時に米景気後退懸念が浮上するなど、市場心理が悪化するなかで、VIX指数は昨晩66付近まで急上昇しました。確かに、米景気については今後慎重に見ていく必要はあるものの、ドル円の今回の急落は単なるポジション調整に過ぎないと思っています。日米の短期金利差に着目した円キャリー取引により、過去最大まで膨らんだ円ショートポジションがほぼアンワインドされた今、円高・株安がこのままの勢いで続く可能性は低いのではないでしょうか。ただ、日米金融政策の不透明感から当面ドル円のボラティリティーは下がりにくいことを踏まえれば、ドル円が反発しても上値は限られると思います。

もしも、為替介入の実施だとしたら、その規模は3兆円程度だとみられる。4月29日・5月2日のときは9兆円台だから、それよりも遙かに少ない規模になる。ドル円レートの変動は、円安進行が1ドル161.8円程度まで行って、そこから1ドル157.3円程度まで▲4.5円の振れになる。これは相対的に小さい印象だ。

一方、ドル円レートが1ドル161円に接近すると、「3度目の介入があるかもしれない」という牽制効果が働くので、161円までのレンジを容易には抜けないだろう。秋(7~11月)くらいにかけて1ドル155~162円程度の相対的に円安水準で推移するとみる。

パウエル議長がジャクソンホール・シンポジウムで、利下げの方向性を明確に示した上、同日植田日銀総裁も、出口への意欲を明らかにしたことで、日米金融政策の方向性の違いが浮き彫りになりました。ただ、注意すべきは、それぞれの政策変更のペースはあくまで今後のデータ次第であるということです。足下市場ではFRBの年内1%超の利下げが織り込まれていますが、個人的にはやや織り込み過ぎで、今後そこまで速いペースの利下げにならないとの見方に変わったときに、ドル円が反発する局面もあると思っています。いずれにせよ不透明感は残り、ドル円のボラティリティーは比較的高止まりしそうです。

基本的には、FRBの利下げに伴うドル安は、新興国通貨全般にとって追い風となると思いますが、通貨の強弱は各国の経済状況次第ということに加え、米大統領選でも明暗が分かれるところかと思います。特に、トランプ候補が勝利した場合は、対中関税を60%超に引き上げると明言していますから、足下景気が減速している中国にとってはマイナス要因で、人民元にも下落圧力が掛かるかもしれません。また、中国と経済面で関連の強い国の通貨は、これに連動して売られる可能性もありますから、一概に「ドル安=新興国通貨高」と一括りにしないほうがベターかと思います。

日本の長期金利が上昇しているのにも関わらず、ドル円はなぜ円高に振れないのかとの質問を受けますが、10年金利と共に、期待インフレ率がパラレルに上昇しているために、日本の実質金利がほとんど上昇していないことが背景として挙げられると思います。期待インフレ率の上昇の理由は定かではありませんが、おそらく足下の円安基調に加え、日銀の追加利上げがあったとしても、その後継続的な利上げは考えにくいとの見方が背景としてあると思われます。一方、米国ではFRBがしばらく様子見の姿勢なので、同じく実質金利は動いておらず、結果的にドル円は横這いとなっています。

本当に評価が難しいのは、それらを総合した為替レートへの影響である。トランプ候補自身は、ドル安を求める志向が強い。FRBには、高金利是正を強く求め、パウエル議長にも明示的に圧力をかけることもあり得る。パウエル議長自身も、議会証言などで年内利下げに前向きな姿勢を強調するようになった。9月と12月という利下げ開始の選択肢のうち、9月利下げの方が有力視されるようになっている。11月5日の大統領選挙前に、FRBは利下げを実行し、政治的圧力を緩和させる構えにあると、筆者の目には映る。これは、米株価上昇の要因でもある。2016年のトランプ大統領当選のときには、株式市場で「トランプラリー」が起こった。その再現も、FRBの利下げ観測と相まって、今秋に予想される。

パウエル議長の会見から窺えるのは、足下の米国経済は堅調な一方でインフレは低下してきており、良好な環境であるということ、ただ、雇用については下振れリスクのほうが高まってきているため、あくまでも「予防的」な利下げであるということだと思います。ドットチャートは来年の利下げも前回と同じ4回に留まっており、今回50Bps利下げした割にはさほどハト派的ではなかったということに加え、今回大幅利下げに踏み切ったことで先々のインフレリスクもむしろ高まったとの見方も、為替がさほどドル安に振れなかった背景にあるのではないでしょうか。

逆に、もしも円高が急速に進むのであれば、米経済が悪化するシナリオである。2025年にかけて追加利下げが継続する見通しになる。筆者は、米経済が強いとみているので、それほど物価上昇圧力は弱まらず、米長期金利は依然として各国の長期金利よりも高いとみる。トランプ候補の優勢は、そうした下地もあって、物価上昇圧力を高めて、ドル高基調を継続させると予想する。

石破氏は近著で、日銀による異次元緩和の長期化に触れ、これにより「国家財政と日銀財務が悪化した」としていました。これに対し高市氏は「金利を今、上げるのはあほやと思う」と述べており、両者の政策のコントラストは明確だったため、ドル円相場が直後に3円ほどの「往って来い」と乱高下したのも頷けます。ただ、石破新総裁は、経済政策については「岸田路線を継承し、新しい資本主義を加速する」としており、これまでと大きく変化する可能性は低いです。加えて、日銀の独立性を尊重するとの立場も取っていますから、金融政策についてはあくまで日銀次第となり、円相場や市場の混乱も一過性で徐々に落ち着いていくのではないでしょうか。

一旦は円高方向に向かった流れは意外に早く160円前後まで戻るのではなかろうか。今後は、トランプ候補に注目が集まり、そこでの言動はドル高要因と映るだろう。するとい、円高は進みにくくなると予想される。

トランプ候補の狙撃前には、日本政府の為替介入が実施されたという観測が強まっていた(図表)。7月11日の米消費者物価の発表直後、それから12日の日本時間に入ってからの2つのタイミングで介入観測がある。米物価の前月比の伸び率が予想以上に鈍いという見方は、FRBの早期利下げの開始を想起させる点で、ドル安円高要因である。もしも、そこで為替介入(ドル売り・円買い)が行われていたのならば、円安阻止ではなく、円高促進の取引になる。これは、異例に思える。161円台に進んでいく円安に歯止めをかけるのではなく、そこから円高に反転する流れを後押しする。介入の意図は、なるべく円高方向に押し下げたいというものだ。相場の流れを操作する意味で、スムージング・オペレーションとは違い。為替介入かどうかが疑われる面もある。

先週金曜日に公表されたシカゴIMMの投機筋による円ポジションを見ると、ネットの円ショートは7万3000枚と、過去最大に膨らんでいた7月2日の規模(18万枚)から、急速に縮小したことが分かります。7万枚台というと今年1月下旬の水準で、年初来日米の短期金利差を狙った円キャリー取引により積みあがった円ショートが、これでいったんほぼリセットされました。先週の日米中銀の会合により、日本は利上げ、米国は利下げと、金融政策の方向性自体は明確になったものの、今後の政策変更のペースはあくまで「データー次第」ですから、不透明感が残るうちはボラティリティーは高水準で推移し、ドル円は当面上値重く推移しそうです。

短期的には、ドル安に向かっても、トランプ大統領の政策がより強く意識されてくれば、ドル安からドル高への流れに傾くのではないかと予想する。

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