万博 独自パビリオン外観簡素化も

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万博 独自パビリオン外観簡素化も
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万博に参加を表明している海外の国・地域は合計で163

万博に参加を表明している海外の国・地域は合計で163。これらが万博でそれぞれパビリオンを出し、訴えたいメッセージや技術などを「展示」する。

タイプAは建物のデザインが展示の一部で、その国の文化や歴史、イメージなどを表現する場で「万博の華」と呼ばれる。自見氏はタイプAが減った理由について「それぞれの国の財政事情や政権が変わったこと、あるいは国際的なイベントをその国で開催するのに人手が取られるとか、各国に様々な事情があった」と説明した。

だが、このままでは、やはり万博開催に間に合わないのが確実だ。

2025年大阪・関西万博の会場建設で、参加各国が独自で設計、建設する「タイプA」パビリオンの外観部分の完成時期を巡り、少なくとも半数の国で、日本国際博覧会協会が要請していた10月中旬に間に合わない可能性が高いことが10日、分かった。協会は来年4月の開幕までの内外装を含む全体の完成を求めているが、工期を圧縮して外観を簡素化するなどの事例もあるとみられ、万博の魅力が薄れることが懸念される。

自見氏は、6月末までに万博を主催する日本国際博覧会協会が各国に聞き取りした結果として、全161の参加国・地域の出展タイプ別の内訳を公表した。タイプAが47、協会が建てた施設内に独立した展示部屋を設ける「タイプB」が17、数多くの国が一緒に入って展示スペースを構える「タイプC」が92、プレハブ工法で建てて引き渡す簡易型の「タイプX」が5となった。

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万博協会は、大型重機を使ったパビリオン建設の主要部分の工事期限を10月中旬に設定、各国とも内装含め遅くとも来年3月までに完成させ、開幕に間に合わせたい意向だ。

大阪・関西万博の目玉である8つのシグネチャーパビリオン。その中でも、テーマ事業プロデューサーの1人である慶応義塾大学教授の宮田裕章氏が手掛けるテーマ館は外から丸見えにもかかわらず、謎めいたものになりそうだ。森の上空に不定形なキャノピー(天蓋)を架けただけのパビリオンになる。キャノピーの下で霧や雨、光といった自然現象のようなインスタレーションを展開する計画だ。

万博会場で建設が進むパビリオンは、細い鉄骨の建築物と表現すべきだろうか。白く軽やかな網状のキャノピーが森の一部を覆う。「空を見上げる舞台装置」(宮田氏)にもなる。

簡易な工法なので、スピーディーに工事を進めることができ、万博開催に間に合わせることができる代替案として、日本側はタイプAからタイプXへ変えることを各国に促している。

そうなれば、たとえば、夢洲で建設中の新駅まで延伸される大阪メトロ中央線沿線などの宿泊客需要や工事関係者、IRで働く人などを見込んだ賃貸需要の拡大は想定通りにはいかないだろう。今後の万博の準備状況を、注意深く見守っていきたい。

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