奨学金を「肩代わり」企業の狙い

これから社会に出る若者にとっても、経済的な負担が軽くなることは大きなメリットであると言えるでしょう。実際に制度を利用した人からは、「精神的な不安感の解消につながった」「新しいことにチャレンジする意欲が芽生えた」「奨学金を無理なく返還する計画を立てることができ、結婚を現実的に考えられるようになった」など、この制度が人生を前向きに歩むための後押しになったという声が多く聞かれます。

奨学金の代理返還制度とは、企業等が従業員の経済的負担の軽減を目的として、奨学金を代わりに返還する制度です。

具体的には、奨学金を返済中の従業員に代わって企業が返還を肩代わりする仕組みを利用した場合、佐賀県がその企業を支援します。企業は奨学金返済額や支払い方法を決定し、直接日本学生支援機構に送金することで、法人税の控除を受けることができるというメリットがあります。

就職活動においても良い作用をもたらしています。数十年先まで奨学金を返還していかなければならないことに不安を感じていたという若者は、「本制度を利用できる企業であることが就職先を決める上で後押しになった」といいます。「UIJターンの決め手になった」といった声も少なくありません。