24日の日経平均は4日ぶり反発。終値は38円高の38143円。米国株安を受けて300円近く下げて始まると、場中はプラス圏とマイナス圏を行き来した。安値を早い時間につけると、半導体株の多くに買いが入ったことでプラス転換。10時近辺では上げ幅を200円超に広げた。38300円台に乗せたところで上値が重くなって失速し、前引けは小幅なプラスにとどまった。後場に入ると再び下げに転じたが、節目の38000円近辺では切り返してプラス圏に浮上。終盤には上げ幅を3桁に広げるも、引け間際に萎んで小幅高で取引を終えた。
東証プライムの売買代金は概算で3兆7100億円。業種別では電気機器、その他製品、倉庫・運輸などが上昇した一方、電気・ガス、ゴム製品、海運などが下落した。上期の営業利益が同期間の過去最高を更新したニデックが大幅上昇。買い気配スタートから一時下げに転じるなど値動きは荒かったが、終値では5%高となった。半面、3Q累計で営業赤字となった小野測器が後場に入って急落した。
東証プライムの騰落銘柄数は値上がり596/値下がり980。レーザーテックやアドバンテストなど半導体株の一角が大幅高。日立、フジクラ、IHIなど今年の人気銘柄に強い動きが見られた。本日IRイベントを開催したセブン&アイが3%近い上昇。決算を材料に日本航空電子やキヤノン電子が急伸した。
一方、前日人気化した東京メトロがきょうは弱く2.1%安。傘下アームの急落を受けてソフトバンクGが売りに押された。セクターとして電力株が弱く、関西電力や北海道電力が大幅安。下方修正や減配を発表したKOAが急落した。
日経平均は大幅安スタートからプラス転換し、12営業日ぶりに陽線を形成した。それでも、スカッとした上昇にはならず、上値は重かった。プライムでは値下がり銘柄の方が多く、足元さえない動きが続いていた主力の一角が買い戻された分、下がらなかったという程度。切り返す動きが出てきたのであれば全面高で値幅を伴った上昇になってほしかったが、そうならなかったというのは、今の日本株に対する警戒感が相当強いということなのだろう。
日曜27日が衆院選投開票日で、これを前にあすは不安定な地合いが想定される。米国要因で高く始まっても、リスク回避の売りが上値を抑える可能性がある点には注意したい。ただ、各種報道と今週の下げにより、自公で過半数割れのバッドシナリオに関してもある程度織り込みは進んでいると思われる。その分、自公で過半数を確保する結果になれば週明け28日の大幅ギャップアップスタートも予想されるだけに、悲観一辺倒にはならないだろう。きょうの安値は37712円で、終値は38143円。13週線(37838円、24日時点)を割り込んだところで切り返した格好となっている。この13週線よりも上で週を終わることができるかに注目したい。
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
見通し 株式明日の戦略12日ぶりの陽線も上値は重い あすは選挙を前に不安定か
21日の東京株式市場は前週末の米株高を受けて買い優勢の地合いが想定される。ただ、外国為替市場が円高方向に押し戻されているほか、衆議院総選挙の投開票を27日に控えて政局の不透明感も意識され、日経平均株価の上値は重そうだ。前週末の海外株式市場の動向は、欧州株市場は高安まちまちだったものの、独DAXは史上最高値を更新するなど上値追い基調を継続し、仏CAC40も上昇しており、総じてリスク選好の流れは維持されている。その流れを引き継いで、米国でもNYダウが小幅ながら3日続伸し最高値街道を走っているほか、前週末はS&P500指数も最高値を更新した。ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数も3日続伸と主要株価指数は揃って堅調だった。個別ではネットフリックス
18日の米国株式市場では、NYダウ平均株価が前営業日比36ドル86セント高の4万3275ドル91セントと3日続伸。ナスダック総合株価指数は同115.944ポイント高の1万8489.553だった。
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