メキシコペソ/円 月間予想「ペソ円は7.78円を上抜けできれば8円を目指す可能性。ただ米大統領選挙でペソが売られる場合は7円付近を試すか」FXレポート 2024年11月 #外為ドキッ

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メキシコペソ/円 月間予想「ペソ円は7.78円を上抜けできれば8円を目指す可能性。ただ米大統領選挙でペソが売られる場合は7円付近を試すか」FXレポート 2024年11月 #外為ドキッ
 

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米大統領選の影響

トランプ大統領候補はメキシコに対して厳しい政策を打ち出しており、トランプ大統領当選となるとペソは下落圧力がかかる可能性が高い。もちろん議会がどうなるかによっても大統領の影響力は変わってくる。
トランプ候補は世界の国に対して10%の関税、対中関税は60%、メキシコから輸入される自動車には100%の関税をかけると述べている。その後10月6日には200%の関税をかけると表明した。米国で車を売りたければ米国に工場を作れという主張になっている。
2020年7月以降USMCA(米国、メキシコ、カナダ協定)が発効されている。この協定は2026年7月に最初の共同審査が行われる予定になっている。この見直しでトランプ候補は激しい条件を突きつけるのではないかと予想され、このこともペソにとっては売り圧力になるかもしれない。
一方でハリス候補も上院議員時代に気候変動対策の懸念からUSMCAに反対票を投じたことがあり、環境問題でメキシコに圧力がかかる可能性もある 。

メキシコの政治

メキシコ中銀は10日に9月26日の理事会の議事要旨を発表した。メキシコ中銀は政策金利を0.25%引き下げ10.5%とした。ほとんどのメンバーはインフレ率の改善には同意しており、コアインフレの低下傾向には一致した認識となった。ただメンバー全員がサービス部門のインフレに対して粘着性があると懸念を示したことが分かった。サービスインフレのレベルが高いことを指摘、民間消費が回復していることを考えるとインフレの粘着性が継続する可能性を指摘している。
ヒース副総裁は9月の会合でただ一人利下げに反対した委員で、粘着性のあるサービスインフレを低下させるには忍耐力が必要と述べ、緩和のサイクルが時期尚早に開始した場合は高いサービスインフレを容認していると間違ったシグナルを送ることになると述べた。
ヒース副総裁以外は現状のインフレに対してある程度満足しており、緩和サイクルが継続しそうだが、サービスインフレの動きには注目が必要だろう。

メキシコペソの投資戦略

10月のドルペソは25日まで19.1050~20.09ペソのレンジで推移し、月初から1.04%ほど上昇している。9月安値19.10ペソ付近が中期のサポートになっている。また9月高値の20.14ペソ付近もレジスタンスになり、このレンジが続いている。20.15のレジスタンスを上抜けする場合は22ペソ付近への上昇の可能性があり米大統領選挙は重大なイベントになるだろう。
10月のペソ円は25日まで7.22~7.78円のレンジで推移しており、月初から4.7%ほどの上昇となっている。9月11日の安値6.99円付近からの上昇は続いており、短期的には7.46円付近がサポートとなっている。短期的には7.6~7.78円のレンジが続いている。7.78円を上抜けできれば9月の高値8円を目指す可能性は高い。ただ米大統領選挙でペソが売られるケースでは前回安値の7円付近を試す可能性もある。

メキシコペソ/円 週足チャート

メキシコペソ 特設サイト:
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チャート:
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店頭FX(外国為替保証金取引)における新興国通貨取引のリスクについて
当社取扱通貨のうち、いわゆる新興国通貨に分類されるトルコリラ・南アフリカランドおよびメキシコペソ(MXN)はインターバンク(銀行間為替市場)における流動性が主要国通貨に比べ相対的に低く、経済指標発表のみならず金融政策変更やその他政治的要因、さらには地政学的リスク等の要因による突発的な相場急変動が起こりやすい環境下にございます。また、こうした急変動時には実勢インターバンクレートのスプレッド(BidとAskの差)も平常時に比べ大幅に拡大する傾向にあり、その場合には当社でもやむなく提示スプレッドを一時的に拡大することがございます。あわせて、相場状況により「ダイレクトカバーの対象となる注文」の基準Lot数(最低数量)を一時的に変更する場合がございますので、あらかじめご承知おきくださいますようお願いいたします。これら新興国通貨のお取引、およびこれらを対象とするキャンペーンへのご参加に際しては、以上につきあらかじめご留意のうえ、ポジション保有時、特に法人会員様の高レバレッジ取引における口座管理には十分ご注意くださいますようお願い申し上げます。以上の新興国通貨それぞれのリスク、および直近時点でのリスクレポートにつきましては、こちらのページをご参照願います。
新興国通貨が高金利である理由について
新興国に分類される国々は概して政治リスクや財政リスクが先進国よりも高く、したがってその経済的信用度は相対的に低い水準にあります。こうした条件下では海外投資家の資金を呼び寄せられず、経済発展の支障となるため、金利を上げたり税金を安くしたりすることで、信用度の低さを補いうる投資環境を構築しようとします。そのため新興国通貨は一般に先進国通貨よりも高金利となる傾向にありますが、前述したように各種リスクが高い水準にあることから、長期的には先進国通貨に比べて価値が下がる(=通貨が下落する)条件を備えているともいえます。
 

YEN蔵
株式会社ADVANCE代表取締役 米系のシティバンク、英系のスタンダード・チャータード銀行で、20年以上にわたり、為替ディーラーとして活躍。現在は投資情報配信を主業務とする株式会社ADVANCE代表取締役。ドル、ユーロなどメジャー通貨のみならず、アジア通貨をはじめとするエマージング通貨でのディーリングについても造詣が深い。また、海外のトレーダー、ファンド関係者との親交も深い。ブログ「YEN蔵のFX投資術」、メルマガ「YEN蔵の市場便り」で個人投資家に対して為替に関する情報を発信しており、人気を博している。

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特に注目したいのがメキシコペソである

①メキシコペソ/円を新規で買う(買いポジション) 通貨ペア「MXN/JPY」を選択し、買い注文を出す。

メキシコが抱えるファンダメンタルズの問題は、メキシコペソを圧迫している。この点を対米ドルのチャートで確認すると、総選挙・大統領選挙が行われた翌日の6月3日以降、米ドル/メキシコペソ(USDMXN)の上昇幅が拡大した(米ドル高・メキシコペソ安となった)。そして調整の反落を挟みながら、直近は節目の20.00レベルを突破する局面が見られた。この時の日足ローソク足では長い上ヒゲが現れた。

短期的な調整(メキシコペソの短期買い戻し)で米ドル/メキシコペソ(USDMXN)が下値をトライする場合、まずは10日線(18.94レベル)の攻防を注視したい。この移動平均線が相場をサポートする場合は、節目の20.00を再びトライする展開を意識したい。

メキシコの主要な輸出品目は、工業製品や機械部品で、全体の9割近くを占めています。 輸出の相手国としては8割以上が米国です。米国にとってもメキシコの存在感は大きく、2023年の貿易統計では、メキシコが米国における輸入額で中国を抜いて首位になりました。こうしたことからメキシコペソはアメリカ経済の影響を強く受けると言われており、好調なアメリカ経済はメキシコペソの上昇要因、不調なアメリカ経済はメキシコペソの下落要因とされています。また、メキシコは産油国としても知られており、メキシコ政府の重要な歳入の一つとなっています。原油価格の高騰はメキシコペソの上昇要因に、原油価格の下落はメキシコペソの下落の要因となります。メキシコペソを取引する際は、米国経済の動向、原油価格に関して情報収集するとよいでしょう。

メキシコペソ円が7.00レベルをも下方ブレイクする場合は、23年3月の下落相場(ペソ安・円高)を止めた6.80レベルまでの下落を想定しておきたい(下のチャート、赤ラインを参照)。

メキシコペソ円が5日線の突破に成功しても、次は10日線が控えている。この移動平均線は今日現在、7.87レベルで推移している(下のチャート、青ラインを参照)。直近1カ月間の高安、フィボナッチ・リトレースメント38.2%の水準7.85レベルの存在も考えるならば、メキシコペソ円が反発しても10日線前後までが限界と想定しておきたい。

米ドル/メキシコペソがフィボナッチ・リトレースメント61.8%の水準17.94レベルを下方ブレイクする場合は、重要サポート水準の17.50が視野に入ろう。

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しかし、上で述べたファンダメンタルズの問題は今後もメキシコペソの下落要因となろう。よって、米ドル/メキシコペソの下値トライは下落トレンドへの転換ではなく、「調整の反落」と想定しておきたい。

メキシコペソ円の下落局面で注目したいのが、7月以降の下落相場を止めたフィボナッチ・エクステンション161.8%の水準7.09レベルである(下のチャート、赤矢印を参照)。長い下ヒゲでの反発は、この水準の底堅さを示唆している。ゆえに7.09の下方ブレイクは、節目の7.00レベルをトライするシグナルとなろう。

日足のRSIは買われ過ぎの水準にある。モメンタムの勢いも後退している。株安がひとまず一服するムードにあることも考えるならば、目先はメキシコペソの買戻し(米ドル/メキシコペソの下落)が予想される。

上で述べたメキシコが抱えるファンダメンタルズの問題も考えるならば、メキシコペソ円(MXNJPY)は、引き続き下値トライを意識したい。

特に注目したいのがメキシコペソである。6月2日の大統領選挙で、ロペスオブラドール現大統領の政策を継承することを公約に掲げたシェインバウム前メキシコシティ市長が圧勝したことで、場当たり的なインフラ建設や年金改革などによる財政悪化の懸念がメキシコペソを圧迫している。

RSIは売られ過ぎの水準にある(下のチャート、緑矢印を参照)。ゴールデンクロスへ転じる場合は、メキシコペソ円(MXNJPY)の反発を想定しておきたい。しかし、反発の局面では常にブルトラップ(強気の罠)を警戒したい。

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