大口投資家の動向は?「ドル円7月末以来の水準へ上伸 円ネットロングは大幅に減少」【最新IMMポジション】2024/10/28

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大口投資家の動向は?「ドル円7月末以来の水準へ上伸 円ネットロングは大幅に減少」【最新IMMポジション】2024/10/28

シカゴIMM通貨先物ポジションの推移から為替市場の全体的な状況と投資マインドを読み解きます。

執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部 中村勉

目次

▼IMMポジション ドル/円
円ネットロング大幅に減少

▼IMMポジション ユーロ/ドル
ユーロネットショートに転じる

ドル/円

IMMポジション ドル/円

ポイント

【円ネットロング大幅に減少】
10月22日時点で円のポジションは、ドルに対して約1.3万枚の買い越し(ネットロング)。
ロングが取り崩され、ショートが大幅に積み増されたことから、ネットロングは前週から約2.1万枚減少。
期間中のドル/円相場は、一時7月末以来となる151円台へ上伸。
日銀の早期追加利上げへの期待が後退した一方で、米連邦準備制度理事会(FRB)の大幅利下げ観測が後退した。そうした中で、投機筋の円先高観は急速に低下しているようだ。

ユーロ/ドル

IMMポジション ユーロ/ドル

ポイント

【ユーロネットショートに転じる】

10月22日時点でユーロのポジションは、ドルに対して約2.9万枚の売り越し(ネットショート)。
ロングが大幅に取り崩され、ショートが大幅に積み増されたことで、7月1週目以来となるネットショートに転じた。
期間中のユーロ/ドル相場は、欧州中銀(ECB)が25bpの利下げを実施したことなどから、約2カ月半ぶりとなる1.07ドル台へ下落した。
ユーロ圏の弱い経済指標の結果も相まって、ECBの追加利下げ及び利下げ幅拡大の可能性を一部では織り込み始めている。そのため、投機筋は見通しをユーロ安方向へ修正したようだ。

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IMMポジション

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外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員
中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。

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大口投資家の動向は ドル円7月末以来の水準へ上伸 円ネットロングは大幅に減少

これら3つのラインの他、144.00レベルも重要なレジスタンスポイントである(下の日足チャート、赤ラインを参照)。この水準はサポートからレジスタンスのラインへ転換している。また、すぐ下にはレジスタンスラインが推移し、今週は21日線が144.00と交錯する。ドル円が140円の維持に成功しても、現状では144円レベルまでの反発が限界と想定しておきたい。

リスクリバーサルと予想変動率の動きは、通貨オプション市場の参加者がドル円の下落と140円のトライを意識していることを示している。ドル円が節目の140円を完全にブレイクアウトすれば、下落幅の拡大が予想される。

このとき、投機筋は米国と日本の金利差が拡大する、との見通しのから、高金利通貨のドルを買い、低金利通貨の円を売る動きが活発化。あるいは、米国と日本の金利差が今後、拡大してくのでは?との思惑から、先回り的な円売り・ドル買いの動きが強まったと見られます。

ドル円の反発を止める可能性があるテクニカルラインとして10日線、21日線そして上値の抵抗線(レジスタンスライン)に注目したい。

この状況でパウエルFRBが0.5%の大幅利下げを決定すれば、円高と米ドル安が同時に進行する展開が予想される。このケースでのドル円は、節目の140円をあっさりと下方ブレイクするだろう。大幅利下げの期待が高まれば、FOMCを前にドル円が140円を下方ブレイクすることも十分にあり得る。

図表2は円相場(ドル円相場)のネット・ポジション(円買いポジション-円売りポジション)の推移を見たグラフです。円売りポジションが相対的に増加(グラフの緑棒が上昇)しているときは、円相場で円安・ドル高が進んでいます。

ドル急落の第2の要因として,資本移動に影響を与える各国金利差の動きが挙げられる。94年末から95年2月初めにかけて,アメリカとドイツや日本との金利差が縮小,その後,しばらくの間,金利差が縮小していくとの予想が存在したといわれる。アメリカで94年11月,95年2月に金利が引き上げられて以来,利上げ打ち止め感,インフレ懸念の後退が生じ,94年11月からアメリカの長期金利は下落に転じた。一方,①94年後半から95年年初にかけてドイツの景気が拡大したこと,②日本の景気が回復基調に転じたと見られたことから,94年年末から95年2月にかけてドイツ,日本の両国においては,金利引下げ観測が後退した。そのため,アメリカとドイツ,日本との金利差が縮小するとみられ,ドル資産保有のインセンティブが弱まり,市場においてドル売りの材料とされた。

次に,90年代に入ってからのアジア通貨の動きを見てみよう。90~94年の間において,円はドルに対して4.2%増価した。こうしたドル・円の展開の中で,アジア通貨は,円に対しては1~9%程度減価している。ドルに対しては,シンガポール・ドル(2.7%増価),マレイシア・リンギ(0.6%増価)が強含んでいるものの,他のアジア通貨はほとんど変化がないか,あるいは減価している。

ドル円(USD/JPY)のトレンドを週足チャートで確認すると、下値の支持線を完全に下方ブレイクし、2023年1月の安値127.22レベルと2024年7月の高値161.95レベルのフィボナッチ・リトレースメント61.8%の水準140.49レベルの攻防にある。先週は安値140.28まで下落し、このテクニカルライン(140.49)を下方ブレイクする局面が見られた(下の週足チャート、黒矢印を参照)。

95年前半のように急速に円高・ドル安が進行する中で,アジア通貨が対ドルで増価しなければ,対円では円高・ドル安の変化をそのまま受けて,大幅な減価となる。対円での減価率が大きければ,全輸入額に占める日本からの輸入のシェアが高いアジア諸国では(93年日本から22.1%,アメリカからは13.7%),インフレ圧力が一段と強まる。また,ASEAN諸国や中国では,円建て債務の負担が増加する。

現状(7/29)の円相場は1ドル=153円台と7月上旬に比べると円高・ドル安に揺り戻されています。投機筋や実需筋の動向を踏まえると、歴史的な円安は既にピークに達した可能性が考えられます。

今回の円高・ドル安が進行するなかで,アジア諸国の通貨当局としては,次の2つの相反する政策目標に直面したと考えられる。すなわち,①通貨増価圧力を受けるなかで,対ドルでの増価をある程度防いで,対米輸出競争力の維持を図る一方,②対円での減価幅を縮小し,対円での減価によるマイナスの影響を和らげる,ことである。こうした配慮などから,現実には,多くのアジア諸国の通貨当局は,アジア通貨が,対ドルで若干増価するのを許容し,対円で大幅に減価するのをある程度回避したものと考えられる。また,95年前半の局面においては,台湾,韓国,シンガポールを始めとする多くのアジア諸国で,対米貿易収支はかなりの黒字となっており,ドルに対する増価を受け入れる余地があった,あるいは受け入れざるを得なかったということが考えられる。

アジア通貨は,ドルとの連動が依然として強いものの,対米輸出比率の低下,対日輸入比率の上昇などを背景に,ドルとのリンクを弱める傾向にある。

22年10月21日は公表済みの日次で過去最大となる5.6兆円の円買い介入を実施した。直前の1ドル=151円94銭は、その後1年超にわたり突破されることがない安値水準となった。今後は今回の介入直前に付けた160円24銭が安値のめどとして意識される。

財務省は31日、4月26日から5月29日の為替介入実績を公表した。介入総額は9兆7885億円だった。4月29日と5月2日に実施したとみられる円買い・ドル売りの介入を反映しており、2022年10月以来およそ1年半ぶりとなる。過去の円安局面での介入と比べて過去最大となった。

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