来週の為替予想(米ドル/円)「トランプ取引に狂い生じる?短期調整警戒も」ハロンズ FX 2024/11/16 #外為ドキッ

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来週の為替予想(米ドル/円)「トランプ取引に狂い生じる?短期調整警戒も」ハロンズ FX 2024/11/16 #外為ドキッ
 

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執筆:外為どっとコム総合研究所 小野 直人

執筆日時 2024年11月15日 13時20分

トランプ取引に狂い生じる?短期調整警戒も

米ドル/円、156円台へ上伸

米国の大統領府と上下両院を共和党が主導権を握る「トリプルレッド」の状況になるとの見方が高まったことで、次期政権下でのインフレ上昇期待をベースにして、米ドル/円は155.242円まで買いが先行しました。その後、落ち着いた内容となった米消費者物価指数(CPI)を受けて調整売りが強まる場面はあったものの、押し目を拾う動きも相応に強く、パウエルFRB議長の「堅調な米景気を踏まえれば、利下げを急ぐ必要はない」との見解もあって、米ドル/円は156.746円まで上昇幅を広げました。

(各レート水準は執筆時点のもの)

FX実践解説、共和党完全勝利のRed Sweep「I Love Trump Trade」(2024年11月14日)

※相場動向については、外為どっとコム総研のTEAMハロンズが配信している番組でも解説しています。

日銀会合へ視線移行か

日本サイドでは10月の全国CPIが発表されます。日銀の年内追加利上げ期待が燻る中で、日銀のタカ派姿勢を後押しする内容となるのか着目されます。13日に発表された企業物価は、コメの価格高騰などから前年同月比+3.4%とインフレ加速が示唆されていますので、CPIへの警戒は必要でしょう。また、21日の植田総裁が12月会合に向け手掛かりを出すのかが着目されます。

これらを通じて12月会合に向けた方向性を見極めることになりますが、「春闘」や「103万円の壁」の議論を確認したいとの思いもあり、恐らく日銀内でも意見集約には時間がかかりそうで、利上げ議論が盛り上がるかは判断が難しいところです。日銀への判断がつきづらい中で、トランプ氏の政策期待やFRBの利下げペース減速期待から、米ドル/円の底堅い展開を基本に据えています。

しかしながら、想定していた「株高・金利高・ドル高」のトランプトレードから、市場の動きが乖離し始めている点は気になります。このまま、通商政策を警戒して株式市場の調整圧力が強まれば、米ドル/円の上値を抑制する展開も考えられます。感謝祭前のポジション調整の動きも加われば、短期的に想定以上に米ドル/円の下値が広がる危険もあるのではないかとも、考えています。

158円到達なら売り目線に(テクニカル分析)

米ドル/円は、期間21日のボリンジャーバンドでのバンドウォーク中で、底堅さが感じられる格好になっています。しかし、5月29日高値157.709円を下回り、9月にかけ139.576円まで下げた経緯を踏まえると、158円付近が短期的な高値として意識される可能性はありそうです。このレベルを超えても、160円は相応なレジスタンスになりそうで、158円付近からは短期で売り目線に変えたいと考えています。

【米ドル/円チャート 日足】

ドル円 日足チャート

出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」
予想レンジ:
USD/JPY:152.500-158.500

11/18 週のイベント:

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来週の為替予想 米ドル 円

中期:円高 7月1日から8月15日までのドル/円のレンジは、141.68円から161.95円。 レンジ幅は20.27円。 高値と安値の50%(中間点)は、151.82円。現在の水準は、中間点よりも「円高」。 安値と中間点の50%は146.75円。現在のレートは、この水準よりも「円安」。

安値と中間点の50%は143.98円。 高値と中間点の50%は148.59円。現在のレートはこの水準より円安に位置。

長期:円高 2024年のドル/円のレンジは140.79円から161.95円 レンジ幅は21.16円。 高値と安値の50%(中間点)は、151.37円。 現在の水準は、中間点よりも「円高」。

安値と中間点の50%は146.08円。現在レートはこの水準よりも「円安」。

11月11日-15日のドル・円は上昇した。週初11日は、トランプ米次期大統領の政策によりインフレが再燃するとの見方から、ドル・円は堅調に推移した。12日は、米金利の上昇を背景にドル買い・円売りが優勢。13日は、米金利の上昇が継続しドル・円は7月末以来の1ドル=155円台に乗せる場面があった。同日発表の米10月CPI(消費者物価指数)が市場予想通りの結果となり、その後はドル売り・円買い優勢となった。14日のドル・円は一段高。パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長が講演で、「堅調な経済が続きFRBは利下げを急ぐ必要はない」とタカ派的な発言をしたことが材料視された。15日は、円安進行に伴い、日銀が追加利上げに踏み切るとの思惑が広がっており、上値の重い展開となった。

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