東京市場は堅調か。米国株は上昇。ダウ平均は461ドル高の43870ドルで取引を終えた。週間の新規失業保険申請件数が前の週から減少し、雇用環境は良好との見方から景気敏感株を中心に買いが入った。米司法省から「クローム」の売却要求を受けたアルファベットが大きく下げており、ナスダックは横ばい程度のプラスにとどまった。ドル円は足元154円50銭近辺で推移している。CME225先物は円建てが大証日中終値と比べて190円高の38230円、ドル建てが225円高の38265円で取引を終えた。
米国株高を好感した買いが入ると予想する。決算発表後に時間外では下落していたエヌビディアは0.5%高。下げる場面もあったがプラスで終えた。きのうの日本株はエヌビディアの時間外の下落に神経質に反応して大きく下げており、ダウ平均の大幅高やエヌビディアの上昇を受けて、悲観に傾いた分の修正が入るだろう。ギャップアップスタートが見込まれることで、きのうの38000円割れでいったん底を打ったとの見方も強まりやすい。下値不安が後退して、場中もしっかりとした動きが続くと予想する。日経平均の予想レンジは38200円-38450円。
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
また 中東情勢の見通し悪化も投資家のリスク回避姿勢を強める要因だ
こうした、米経済のソフトランディング見通し強化や、米利下げペース鈍化見通しが強まったことで、為替市場が円安で反応したことなどが、日経225先物を上昇させました。
ブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.1%上昇した。ただ、月初来では1.8%低下。米金融当局が利下げ開始を示唆したことが背景にあり、このままいけば月間で今年最大の下げとなる見通しだ。
イスラエルとイランの対立が中東での戦火を拡大させれば、原油価格上昇が世界経済を揺さぶることも考えらえる。米国経済の安定化という好材料はあるものの、日経平均の今後の見通しをめぐる不確実性が消えたわけではなさそうだ。
一方で「30日発表の個人消費支出(PCE)コア価格指数が米金融当局が目指す2%のインフレ目標からさらに遠ざかったことを示唆するようなら、積極的な利下げを織り込んできた米金利市場はハト派な見通しを見直し始める可能性がある」と指摘。「そうなれば、外為市場ではとりわけ円、スイスフランといった低利回り通貨やユーロに対するドルショートの一部が巻き戻されるだろう」と述べた。
つまり、米雇用統計の結果を受けた米国株の動きを見ると、米経済のソフトランディング見通しに自信を深めるポジティブな面がある一方で、今後のFRB(米連邦準備制度理事会)の利下げペースの鈍化見通しが強まり、米10年債利回りなどの金利が上昇したことがネガティブ視され、両者の見方で揺らぐ局面があったと考えられます。
また、中東情勢の見通し悪化も投資家のリスク回避姿勢を強める要因だ。イスラエルによるレバノン南部への侵攻とイランによるイスラエルへのミサイル攻撃が起きた翌日にあたる2日には、日経平均は前日比843円安となった。
S&P500種構成銘柄のうち、大半がプラス圏で終えた。米経済の底堅さを示す指標に加え、市場関係者からエヌビディアの成長見通しに変わりはないとの声が相次ぎ、投資家の買い安心感につながった。エヌビディアがハイテク株の足を引っ張った一方、「マグニフィセント・セブン」を構成するテク大手7社のうち5社は値上がり。小型株で構成するラッセル2000指数も高い。
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