来週の為替予想(ユーロ/円 ポンド/円) 「リスク回避の米ドル高、欧州通貨を抑制」ハロンズ FX 2024/11/24 #外為ドキッ

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来週の為替予想(ユーロ/円 ポンド/円) 「リスク回避の米ドル高、欧州通貨を抑制」ハロンズ FX 2024/11/24 #外為ドキッ
 

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執筆:外為どっとコム総合研究所 小野 直人
執筆日時 2024年11月22日 14時13分

リスク回避の米ドル高、欧州通貨を抑制

ユーロ/円、ポンド/円は地政学リスクが重石に

ユーロ/円、ポンド/円は上値の重い展開。地政学的リスク、トランプ次期政権を巡る思惑、主要国の金融政策の見通し、感謝祭休暇を控えたポジション調整などが複雑に絡み、明確な方向性は見極めづらく、ユーロ/円は161.193円から164.757円、ポンド/円は193.548円から197.786円と限られたレンジで振幅しました。ただ、東欧の地政学リスクが意識され、後半はさえない展開となる場面が多く見られました。

(各レート水準は執筆時点のもの)

FX実践解説、勝ったら笑顔「これがFX」(2024年11月21日)

※相場動向については、外為どっとコム総研のTEAMハロンズが配信している番組でも解説しています。

ユーロ、戻り鈍そう

ウクライナ戦争、ECBの利下げ観測、トランプ次期米大統領による関税強化策など、ユーロに対して下目線の材料は変わっていません。本格的にユーロを買っていく状況にはないように感じます。ただ、20日公表された妥結賃金は7-9月期に前年比で5.42%と、4-6月期の3.54%から伸びが加速するなど、労働市場が依然としてタイトであることが明らかとなっています。このことは、ECBの利下げトレンドに直ちに影響を及ぼすことはないと考えますが、少なくとも12月理事会での0.5%利下げ期待を後退させる要因にはなるでしょう。利下げスピードの減速観測は、ユーロの下落スピードを緩める可能性はあるものの、ネガティブ材料が多い中で、ユーロは上値の重い展開が続きそうです。

また、英国で発表されたインフレ指標は段階的な利下げへのアプローチを正当化する結果でした。特に、サービス分野でのインフレの粘着性が強いことが改めて示されており、12月会合での利下げ見送り観測を後押ししています。もっとも、米ドルの強さが一歩抜きん出ているため、ポンドに下押し圧力が掛かりやすくなっており、ポンド/円も調整的な動きが続きやすいのではないかと、考えています。

ポンド、一目雲の支持力確認へ(テクニカル分析)

ユーロ/円は21日移動平均線が低下に転じたほか、日足一目基準線も上値を切り下げており、下目線が徐々に強まっているように見受けられます。日足一目・雲に支えられて下げ渋っている様子もうかがえますが、雲の下限が位置する159.50円を割り込めば、158.00円付近まで目線が下がるのではないかと、考えています。

また、ポンド/円も多くの短期トレンドラインが頭打ちとなっており、目先は日足一目・雲のサポート力を確かめられるかがポイントになりそうで、雲にぶつかるレベルまでの調整は想定しておきたいです。サポート力が感じられれば、197円付近までの戻りを期待しますが、雲の中に突入すれば190.00円レベルまでの調整もあり得るのではないかと、考えています。

【ユーロ/円チャート 日足】

EUR/JPY日足チャート
出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」
予想レンジ:EUR/JPY:158.000-164.000

【ポンド/円チャート 日足】

GBP/JPY日足チャート
出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」
予想レンジ:GBP/JPY:190.000-197.000

11/25 週のイベント:

スケジュール

外為どっとコム「経済指標カレンダー」

一言コメント

来週の金曜日はブラックフライデーで、本格的に年末商戦の開始となりますね。今年は、ブラックフライデーからクリスマスまでの日数が26日と例年の31日から少ないため、売上高の伸びは期待しにくいとの観測もありますが、好調なインターネット販売がこの不安を後退させるのか個人的には注目したいです。

 
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来週の為替予想 ユーロ 円

ドル円は方向感が定まらなかった。週明けは155.36円まで値を上げた後、ウクライナ情勢の悪化で153.29円まで下落。その後、ロシア外相が核戦争を否定すると一転して155.89円まで反発した。一方で、「ロシア側がICBM発射」と伝わると再び上値が重くなっている。

本日のドル円は153円30銭〜155円程度を予想します。

1999年に誕生した欧州の統一通貨。EU加盟全28か国中19か国で採用されている。統一通貨により域内の貿易障壁をなくし、単一市場を形成することで、域内の経済成長に寄与する。一方で、統一通貨の性格上、各国は経済状況に合わせた柔軟な金融政策の実施が難しい。また、単一市場を維持するために、財政赤字が単年度でGDPの3%を超えないこと、累積の国債残高がGDPの60%を下回ることという制限がかかっている。こうした状況から加盟国の一部でユーロに対して批判的な姿勢が見られ、ユーロ懐疑派が選挙で躍進する場面がみられる。 世界の外国為替市場ではドルに次いで取引量第2位。第3位の日本円とかなりの差があることもあり、ドルの代替通貨として、基軸通貨の役割を果たしている。 ユーロ圏全体の経済指標に加え、域内最大の経済大国であるドイツの経済指標でも相場が変動する。その他の加盟国の経済指標に対する注目度は低い。

IMM通貨先物11月19日主要国通貨 円の売り越し減少円 46868枚の売り越し18034枚の売り越し減ユーロ 42557枚の売り越し35120枚の売り越し増ポンド 40315枚の買い越し15735枚の買い越し減スイスフラン 37071枚の売り越し4377枚の売り越し増ICEドル指数 2713枚の売り越し401枚の売り越し増レバレッジド・ファンズ11月19日主要国通貨 円の売り...

ドル円は、米大統領選でのトランプ前大統領および共和党の圧勝により、財政拡張政策が順調に進むとの思惑から米金利の先高観は根強く、引き続き下値は堅いだろう。ただ、ロシア・ウクライナ情勢を巡る地政学リスクが高まっており、情勢次第では不安定な動きにもなりそうだ。

ドルの代替通貨としての役割や、実際に世界の為替取引の約四分の一がユーロドルということもあり、ドルが上がるとユーロが下がり、ユーロが上がるとドルが下がる傾向にある。 中東・東欧・ロシア・アフリカとの関係が、他の先進国よりもつよく、これらの国で有事が起こった際には売りが出る傾向がある。

ドル円は、ここしばらくレンジ内での動きが続いているため、「日足」では「三角保ち合い」を形成しつつあります。153〜156円のレンジをどちらに抜けるのか、足踏みを続けている状況ですが、筆者は、ドル高トレンドはまだ継続中であるとみています。

ユーロドルは、欧州中央銀行(ECB)の利下げ観測の高まりから軟調な地合いが続きそうだ。足元で弱い経済指標が目立っているほか、トランプ次期米大統領が公約に掲げる一律10%の関税の欧州経済に与える悪影響が懸念されている。米国は欧州連合(EU)にとって最大の貿易相手国で、輸出品の約25%が米国向けであり、関税が実現されればGDPが大きく押し下げられる見通しだ。ECBメンバーからも12月利下げを支持する声が相次いでおり、追加緩和期待を背景とした売りが続く可能性が高い。また、チャートを見ても昨年10月3日安値1.0448ドルに接近しているが、割り込むと約2年間続いたレンジを下抜けるためテクニカル的な売りも出やすそうだ。

なお、来週は27日に10月耐久財受注や7-9月期国内総生産(GDP、改定値)、前週分の新規失業保険申請件数、10月PCEコアデフレータと指標が集中するため、米金利の動きにも注意したい。

通常、地政学リスクによる相場変動は短期的に終わることがほとんどであり、核攻撃などに進展しない限り影響は限定的となりそうだ。ただ、来週は28日に感謝祭を迎える為、週後半にかけて市場参加者が減少する点には注意が必要だ。感謝祭からクリスマスまで長期休暇を取る参加者も多く、年末にかけて市場の流動性が極端に悪化するため、突発的なニュースに対して通常以上に値が振れる可能性がある。ヘッドラインリスクには十分警戒したほうがよいだろう。

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