欧米市場オープニングコメント
「ドル・円は底堅い値動きか、円買い先行もドル選好地合いは変わらず」
29日の欧米外為市場では、ドル・円は底堅い値動きを予想する。日本銀行の12月利上げ観測から、円買い圧力継続の見通し。ただ、米トランプ次期政権への政策期待でドル選好地合いに変わりはなく、150円台中心の値動きとなりそうだ。
28日は米感謝祭に伴う休場で薄商いのなか、27日の米コアPCE価格指数の高止まりを改めて材料視。米連邦準備制度理事会(FRB)の利下げペースを緩めるとの期待感から、ユーロ・ドルは1.0550ドル付近で上げ渋り、ドル・円は151円半ばを維持した。本日アジア市場で東京都区部のインフレ指標が予想外に堅調で日銀の12月利上げを見込んだ円買いが優勢となり、ドル・円は1カ月超ぶりに150円を割り込んだ。この後の海外市場はドルと円の強さを見極める展開。日銀は来月の金融政策決定会合で追加利上げに踏み切るとの期待が高まるなか、円買いが主要通貨を下押ししそうだ。一方、今週公表された連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では緩やかながらも緩和的な政策を継続する方針が示された。半面、足元のインフレ指標は高止まりの様相で、FRBは来年以降に利下げを休止する可能性への思惑から、ドルには買戻しが入りやすい。
通貨別分析
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こうした動きもドル円の底堅さの要因にあると言えるでしょう
【米・2月製造業PMI速報値】(22日発表予定) 2月22日発表の1月PMIは前回から改善するか注目される。前回に続き節目の50を維持できればソフトランディングへの期待が高まり、ややドル買い材料になりやすい。
5月30日(木)ドル円はNYダウの下げで日経平均株価も大幅安となったことからリスクオフの円買い戻しが先行しました。欧州市場序盤には156円台半ばへと水準を下げ、NY市場では1-3月期のコアPCEが予想よりも弱かったことから米金利が低下、ドル円は一時156.37レベルまで下押しし、上値が重たいまま引けました。5月31日(金)ドル円は週末と月末が重なったこともあり東京市場では小動き、欧州市場序盤に日銀が四半期買いオペ予定を現状維持と発表したことをきっかけに円売りが先行しました。157.37レベルまで上値を広げたものの戻り売りも見られ反落、NY市場に入り発表された経済指標が予想よりもやや弱かったことから米金利が低下、一時156.56レベルの安値をつけました。しかし月末実需のドル買いと引けにかけて株が大幅高となったことから高値圏へと戻しての月末クローズとなりました。
【FOMC議事要旨】(21日公表予定) FRBは2月21日、FOMCの議事要旨を公表する。利下げ開始時期が3月から5月以降に後ずれするなか、ハト派色の弱いトーンならドル買い要因となろう。
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、日銀による12月利上げ観測が強まったことから一カ月ぶりに149円台を付ける場面が見られた。
最近は日米金利差が縮小傾向にあるにもかかわらずドル円が上昇していることから相関係数(中段)は0.8(赤の水準)を大きく下回り0.28まで下げています。昨年5月の値を下回り2022年8月以来の水準まで下がって来ていますが、過去2回とも相関係数の戻りは日米金利差拡大によって解消しました。そして、その後は相関を高めながらドル円は円安へと動いていたことがわかります。今回どうなるのかはFOMC後にわかるという感じがします。また、同じチャートの下段にはシカゴ通貨先物の円売りポジションが示されていますが、約15.6万枚と再び増加傾向に戻してきています。こうした動きもドル円の底堅さの要因にあると言えるでしょう。テクニカルには日足チャートをご覧ください。
3月開催の連邦公開市場委員会(FOMC)では政策金利の据え置きは確実視され、現時点で利下げは5月以降の見通し。ユーロ圏経済の減速を受けたユーロ安・ドル高の影響でドル高・円安の可能性があろう。一方、日本銀行によるマイナス金利政策の解除時期は3月以降となる可能性があり、金融政策修正を期待した円買いは縮小し、政府の円安けん制の効果を和らげる。
東京市場はドルが大幅安。150円を割り込み、10月21日以来の149円台も。
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