欧米市場オープニングコメント
「ドル・円は底堅い値動きか、米追加利下げ観測も日銀にらみ円売り地合い」
5日の欧米外為市場では、ドル・円は底堅い値動きを予想する。米雇用情勢が悪化すれば景気減速の懸念から、追加利下げ観測を背景としたドル売りが先行する見通し。ただ、日銀の年内利上げ期待は後退し、円売りがドルを支えそうだ。
パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長は前日の講演で引き続きハト派姿勢を弱めた。ただ、この日の米国のADP雇用統計は民間部門雇用者数が前回から減少し、ISM非製造業景況感も低調でドル売り基調に振れた。ユーロ・ドルは失速も1.05ドル付近を維持し、ドル・円は150円付近まで下落後に戻りは限定的。本日アジア市場で日銀当局者の追加利上げに慎重な発言で円売りに振れたが、午後の取引でドル・円は150円を下回った。この後の海外市場は引き続き日米金融政策がテーマ。パウエル氏はハト派的な政策スタンスを弱めたものの、他の当局者からは緩和支持の見解が目立ち、今月開催の連邦公開市場委員会(FOMC)での追加利下げへの観測が続く。今晩の新規失業保険申請件数など雇用関連指標が弱い内容ならドル売りは続く。一方、日銀は今月開催される金融政策決定会合で現行政策の維持が見込まれ。ドル・円は円売りにより下値が堅いとみる。
通貨別分析
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