美容室の倒産 年間最多を更新

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美容室の倒産 年間最多を更新
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美容室の倒産が過去10年で最多となる公算が大きくなっている

2024年1-11月「美容業」の倒産状況 コロナ禍で痛手を受けた美容室の倒産が、最悪ペースで増加中だ。2024年1-11月の美容室の倒産は、107件(前年同期比37.1%増)に達し、すでに2000年以降で年間最多の2019年(105件)を超えた。

2024年1-11月「美容業」の倒産状況 コロナ禍で痛手を受けた美容室の倒産が、最悪ペースで増加中だ。2024年1-11月の美容室の倒産は、107件(前年同期比37.1%増)に達し、すでに2000年以降で年間最多の2019年(105件)を超えた。

2023年1-4月の「美容業」倒産は31件(前年同期比40.9%増、前年同期22件)で、前年同期の1.4倍と増勢を強めている。このうち、「新型コロナ」関連倒産は17件で、構成比は5割(54.8%)を超えた。 近年、美容室は事業者数の増加による過当競争や人手不足などで、倒産は増勢をみせていた。2019年には105件と年間最多を更新したが、コロナ禍では外出自粛や利用控えが広がるなか、コロナ関連支援の効果で倒産は2年連続で減少。2021年は過去10年間で最少の65件にとどまった。 だが、2022年に入ると、コロナ対策の資金繰り支援効果が薄れる一方、電気代や商材価格の高騰、人手不足による人件費上昇に見舞われた。こうした動きを背景にして、2022年10月以降は2023年1月と2月を除き、美容室の倒産は前年同月比50.0%超の増加率で推移している。現在のペースが続くと2023年の美容室倒産は、過去最多を記録した2019年の105件を上回る可能性も出てきた。

美容室の倒産が急増した背景には、新規開店が続いたことによる店舗間競争の激化があげられる。加えて、円安や原材料高の影響によるシャンプーをはじめとした美容資材の価格高騰、スタイリストなどの獲得難を背景とした人件費などの各種コストアップが追い打ちとなった。

美容室の倒産が急増した背景には、新規開店が続いたことによる店舗間競争の激化があげられる。加えて、円安や原材料高の影響によるシャンプーをはじめとした美容資材の価格高騰、スタイリストなどの獲得難を背景とした人件費などの各種コストアップが追い打ちとなった。こうしたコスト高を理由に、各美容室では施術費用の値上げなどを行っているものの、値上げをしても利益が「不変・減少」となったケースが8割を占める(日本政策金融公庫調べ)など、メニュー料金の引き上げに失敗し、不安定な経営が続いている美容室も少なくない。2023年度における美容室の業績を見ると、損益面で「赤字」となった企業は4割を占めた。

美容室の倒産が過去10年で最多となる公算が大きくなっている。東京商工リサーチの調査によると、2024年1~4月の倒産件数は46件となり、前年同期と比べ約1・5倍。このペースが続けば19年に記録した年間105件を上回りそうだ。

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