その頃 モスバーガーでは 新規産地の開拓をしていました
玉名ユートピア農業研究会は、福田さんが肥料を販売する会社として、40年前に設立しました。当時、肥料と言えば、「有機肥料」と「化学肥料」の2種類でしたが、福田さんは、そのどちらでもない、「発酵肥料」を販売し、発酵肥料で栽培した、生産者さんのトマトを東京の市場に出荷していました。 モスバーガーとの出会いは、20年以上前まで遡ります。その頃、モスバーガーでは、新規産地の開拓をしていました。 新規産地開拓をきっかけに、モスバーガーのお店へトマトを供給することになったそうです。 福田さん曰く、「玉名市には、たくさんのトマト生産者さんがいらっしゃいますが、モスバーガーの考え方を理解し、モスバーガーのお客さまのために、美味しいトマトを出荷したいという、熱い思いを持ったトマト生産者を集めて、モスバーガーへのトマト出荷を始めました。」と、熱く語ってくれました。
外食業界は、食を扱うという点で農業と親和性の高い業界である。業界でいち早く農業に参入した企業の一つが、モスバーガーを展開するモスフードサービスだ。自社ファームでの生産と協力農家からの供給によって、全国に約1300店舗あるモスバーガーで必要となる野菜の多くを賄っている。
なんとマクドナルドの総店舗売上高は5,000億円と、モスバーガーの約5倍もあります!このデータからもマクドナルドがV字回復していることが分かりますね。モスバーガーは概ね横ばいで推移していますが、平成27年度以降、若干売上を伸ばしています。これはマクドナルドからのお客さんが流れたのかもしれません。
他方で、モスバーガーは一時的に客単価や客数を増やせても長続きしていません。また平成30年度が落ち込んでいるのは食中毒事件の影響ですね。
ではモスバーガーは、どうすればこの苦境を脱することができるのか。
そんなモスも農業の経営では苦戦しているという。20年6月の広島県を最後に新規のモスファーム設立はない。現在は全国10拠点で、モスバーガーで使用する野菜のうち約1割を生産するにとどまっている。今後の拡大について、現時点では明確な計画はない。同社の商品本部アグリ事業グループJGAP指導員の近澤太輔氏は「今までは勢いで(モスファームを)つくっていた面もあったが、蓋を開けてみるとそんなにうまく事業は成り立たなかった」と振り返る。今後は、外部の協力農家からの調達を増やしていく方針だ。
現在のモスバーガーのクオリティーと価格を維持するためのコストカットは限界に近づいているのだ。
肝心のFC比率はモスバーガーの方が約10%ほど高いです。平成21年度時点でのマクドナルドのFC比率は54%と、ほぼ2つに1つが直営店だったようです。その後の4年間で一気にFC比率を68%前後まで上げ、今もその比率を保っています。モスバーガーは緩やかにFC率を下げつつ、近年は78%前後を維持しています。
全国で農業の就業者数が減少する一方、農業の法人化は緩やかに増加し続けている。農林水産省が2024年6月に発表した農業構造動態調査結果によると、全国の農業経営体は前年比で5%減少したが、法人数は1.2%増加し、約3万3400を記録した(24年2月1日現在)。会社法人は前年に比べ約300増加した。 【関連画像】静岡県に設立したモスファームサングレイス(写真=モスフードサービス提供) 農業は、就業者の高齢化と人口減少が著しい産業だ。企業が参入することで担い手不足の解消が期待されるものの、企業は農地の所有ができないなどの規制が存在している。 09年、改正農地法によって農地を賃借する形式で企業が参入できるようになった。しかし、「農家にいつ返せと言われるかわからない土地に投資を続けるのは怖い」と、参入したある企業の経営者は漏らす。 さらに23年3月には、地方自治体が申請を行えば企業の農地取得が実質的に可能となった。ただ、手続きが煩雑な上に条件も多い。依然として企業が農業に参入するハードルは高いままだ。 ●モス、自社ファームは10拠点で足踏み 外食業界は、食を扱うという点で農業と親和性の高い業界である。業界でいち早く農業に参入した企業の一つが、モスバーガーを展開するモスフードサービスだ。自社ファームでの生産と協力農家からの供給によって、全国に約1300店舗あるモスバーガーで必要となる野菜の多くを賄っている。 同社は青果店や卸売市場で野菜を仕入れていた時期もあったが、仕入れ先によって品質に差が出る問題があった。そこで1997年に、作り手の顔が見える安全な野菜を提供し続けることを宣言して現在の形になった。自社で野菜を管理することで、品質や鮮度が向上。来店客の多くが、モスと言えば、まず野菜を連想するようになっているという。 モスフードサービスが農業を法人化したのは2006年。農業生産法人の野菜くらぶ(群馬県昭和村)などと共同で農業生産法人サングレイスを静岡県に設立した。その後、北海道や熊本県などで社名に「モスファーム」を付けた農業法人を設立し、トマトやレタスなどを生産している。 そんなモスも農業の経営では苦戦しているという。20年6月の広島県を最後に新規のモスファーム設立はない。現在は全国10拠点で、モスバーガーで使用する野菜のうち約1割を生産するにとどまっている。今後の拡大について、現時点では明確な計画はない。同社の商品本部アグリ事業グループJGAP指導員の近澤太輔氏は「今までは勢いで(モスファームを)つくっていた面もあったが、蓋を開けてみるとそんなにうまく事業は成り立たなかった」と振り返る。今後は、外部の協力農家からの調達を増やしていく方針だ。
坂本さんにモスバーガーのお客さまに向けて一言頂きました。 「私が育った玉名市横島町は、干拓地で、海が近く、ミネラルが豊富なため、美味しいトマトを栽培するには最適な環境です。トマトを召し上がった方からは、“坂本さんのトマトは、切っても果肉が崩れず、完熟しても実がしっかりとしている”と好評をいただいております。モスバーガーをご利用されるお客さまに、一人でも多く、玉名のトマトを召し上がっていただきたいと思います!!」
マクドナルドは低(100円)~高価格(400円超)まで価格帯が広いのに対し、モスバーガーは中価格帯(300円)以上が中心ですが、主力商品で比べると商品単価には大きな差がありません。
しかしながら、セット価格では100円以上差があります。値上げにより単品価格を上げながらも、幅広い価格帯とお得感のあるセット価格によって(競合であるモスバーガーと比べて)割安感を演出しています。
本格的な分析に入る前に、もう少しイメージを揃えておきたいと思います。マクドナルドが「やすさ、はやさ」を重視、モスバーガーが「うまさ」を重視しているとするなら、こんなふうに整理することもできるかと思います。
次に、トマト栽培にかける思いを坂本さんに聞いてみました。 「トマトは人と同じだと思います。“病気にならない、健康な体”それは、“瑞々しく、美味しいトマト”だと思います。 だからこそ、先輩方の圃場を視察し、栽培方法、管理方法に刺激を受け、今よりも良い栽培方法、管理方法を身に着けるため、去年よりも、今年、今年よりも来年と、現状を維持することなく、日々、反省して、自分自身に問いかけています。 その思いの先には、自分のトマトを召し上がっていただける、モスバーガーのお客さまがいるからこそ、前進しなければならないと思うのです。」と、トマト栽培にかける思いを話してくれました。
以上のことから、マクドナルドは単価も客数も重視ということになるのですが、どうしてそれができたのでしょうか。モスバーガーの情報があまり集められなかったので、ここから先しばらくマクドナルド中心の分析になります。
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