カレーライス物価 最高値更新
【2024年6月は過去最高値! 1食329円】 カレーライス1食当たりのトータルコストを示す物価指数では、調理に必要な原材料や光熱費等の全国平均の価格を基に算出。結果を見ると、2024年6月にカレー物価指数は329円に。2023年8月以降11カ月連続で300 円台となり、さらに単月で2015年以降で最高値を更新。1年前の2023年6月(299 円)から 10%も値上がりしています。【要因は具材と米の価格高騰】 カレーライス物価を構成する費用の内訳で、最も高いのが全体の約6割を占める「カレー具材(肉・野菜)」。円安の影響により輸入牛肉の価格が上昇したことに加え、野菜類も前年同月からキロあたり各100円超の値上がりとなったことが影響。前年同月と比べると20円増の203円でした。また、品不足が懸念された「ごはん(ライス)」の価格が急上昇したことも要因に。1食当たり97円で、前年同月から8円増加しています。
カレーライス物価を基に、2020年平均を100とした独自算出の「カレーライス物価指数」をみると、2024年9月の指数は133.1となり、5年間で3割を超える上昇率となった。同指数の前年同月比では18.8%上昇し、16カ月連続のプラスとなった。
カレーライス物価は、「具材」「ルー」「ライス」「水道光熱費」で構成される。前提とする条件は緻密だ。調理シーンは大鍋1個分、大手食品メーカーが販売する「カレールー」半箱分(トレー一つ)、6人前をまとめて調理する場面とした。カレーの「具材」は、ジャガイモ・ニンジン・タマネギに加え、輸入牛肉を6人分の量で設定している。
7月に発表されたカレーライス物価は342円でしたが、8月は1人あたりの費用で350円を超える見通しと、さらに大幅に上昇する可能性があります。農林水産省が発表した9月分の野菜価格動向では、じゃがいもとたまねぎの価格が「平年を上回って推移」と予測されており、カレーライス物価指数にも影響を与える可能性があります。コメの価格高騰の落ち着きも数ヶ月先になるとみられ、今後もカレーライス物価は値上がりが続くと考えられます。
株式会社帝国データバンクは、生鮮食品などの値上げを加味した食卓への影響度を示す「カレーライス物価指数」を独自に試算し分析を行った。
株式会社帝国データバンクが独自に試算した「カレーライス物価指数」調査によると、2024年6月のカレーライス1食当たりの調理費用は329円となり、過去10年で最高値を更新しました。
帝国データバンクは、生鮮食品などの値上げを加味した食卓への影響度を示す「カレーライス物価指数」を独自に試算した。カレーライス物価を構成する費用の内訳をみると、最も費用が高いのが全体の約6割を占める「カレー具材(肉・野菜)」で、前年同月から13円増の201円だった。輸入牛肉の価格は円安を背景に上昇が続いたものの、ジャガイモ・ニンジン・タマネギ(野菜類)の価格がいずれも年内のピーク時から大幅な値下がりが続き、3カ月連続で前月を下回った。 他方で、「ごはん(ライス)」価格は142円と前年同月(91円)から51円の大幅増だった。足元のコメ価格高騰を背景に、前年同月からの金額増加幅は拡大傾向にあり、10月単月のカレーライス物価を大幅に押し上げた主要因となった。炊飯器での炊飯やガス調理などの「水道光熱費」(4円)、「カレールー」(25円)は価格の変動がなかった。 カレーライス物価を基に、2020年平均を100とした独自算出の「カレーライス物価指数」をみると、2024年10月の指数は135.6となり、5年間で3割を超える上昇率となった。同指数の前年同月比では20.5%上昇し、17カ月連続のプラスとなった。伸び率が20%台となるのは過去10年で初めて。
「カレーライス物価指数」は2020年平均を100とした価格推移を示しており、2024年6月の指数は120.0、前年同月比では9.8%上昇し、13ヶ月連続のプラスとなりました。調理費用はコロナ禍以降で約2割増しとなり、物価上昇の影響を強く受けています。
カレーライス物価は、当面の間、例年に比べて大幅な高値圏での推移が予想される。
なお、コメ5kg価格が全国平均で4,200円台に到達した場合、カレーライス物価は、過去10年で初となる1食400円台まで上昇する可能性がある。
東京都区部の物価動向を基に予想した10月のカレーライス物価は、1食380円に到達する可能性がある。野菜類では、ジャガイモ(バレイショ)などで値下がり傾向が見られ、「カレー具材」が6カ月ぶりに1食200円を下回る可能性がある。他方で、足元では2024年産米を中心に店頭価格ベースで前年比3~5割高となる大幅な価格高騰がみられ、野菜類の値下げ効果を上回る価格上昇圧力がかかる見通し。なお、コメ5kg価格が全国平均で4200円台に到達した場合、カレーライス物価は過去10年で初となる1食400円台まで上昇する可能性がある。カレーライス物価は、当面の間、例年に比べて大幅な高値圏での推移が予想される。
<カレーライス指数とは>「カレーライス物価指数」は、株式会社帝国データバンクが作成した、「カレーライスの原材料や調理にかかる水道光熱費を独自に試算した指標」です。カレーライスの価格変動から、物価の動向を客観的視点で観察することができると思われます。なお指標を算出する各価格データは、総務省公表の「小売物価統計調査」の全国平均値を基にしていて、指数は2020年(令和2年)の平均を100として、各月の価格推移を示します。
この「カレーライス物価指数」は、特に企業の採用担当者や経営者にとっても興味深いデータと言えます。物価上昇が従業員の生活費にどのような影響を与えているかを理解し、給与や福利厚生の見直しを検討する一助となる可能性があります。物価上昇による生活コストの増加が従業員の士気や生産性に及ぼす影響を最小限に抑えるために、賃金調整や食費補助といった対策が必要とされる場面も増えるでしょう。
帝国データバンクは、生鮮食品などの値上げを加味した、食卓への影響度を示す「カレーライス物価指数」を独自に試算。
家庭の食卓で人気のメニュー「カレーライス」の調理費用で、過去最高値を更新する値上がり局面が続いている。カレーの調理に必要な原材料や光熱費等の価格(全国平均)を基に算出した、カレーライス1食当たりのトータルコストを示す「カレーライス物価」は、2024年9月に364円となった。360円を突破したのは過去10年で初めてで、6カ月連続で最高値を更新した。1年前の2023年9月(307円)から57円の大幅上昇を記録し、物価高の影響が深刻化している。野菜を中心とした「カレー具材」の価格が落ち着きつつある一方で、コメ価格高騰の影響を受けた「ライス」が1食131円と記録的高値を更新したことが、カレーライス物価の上昇に強く作用した。
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