「サラダチキン」香港へ攻勢

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「サラダチキン」香港へ攻勢
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サラダチキン 香港へ攻勢

食品製造のアマタケ(岩手県大船渡市)が、看板商品「サラダチキン」の香港向け輸出販売を拡大させている。地域商社の九州農水産物直販(福岡市)の協力を得て、2023年3月から香港市場を本格的に開拓。主に福岡市の博多港から船便で輸出していたが、製造拠点に近い仙台港からの発送も今月2日に始め、物流の効率化を図りつつ販売を伸ばそうとしている。 ■2024年問題に対応 アマタケは岩手県内で生産した鶏ムネ肉を原料に、同社の多賀城工場(宮城県多賀城市)で「サラダチキン」を製造。国内各地の小売店のほか、冷凍した商品を香港の小売り大手、香港デイリーファーム・グループ向けに出荷している。香港には24年1~11月に約80トンを輸出した。 香港の小売店では主に冷蔵商品として1パック(100グラム)ずつ販売される。しょうゆやハーブで味付けした商品もあり、調理せず手軽に味わえるのも特徴。アマタケの担当者は「香港は健康志向の消費者が多く、低カロリーで高タンパクの食材として支持を得ている」と話す。 今月2日には初めて仙台港から商品約2・8トンを横浜港経由で輸出した。従来は多賀城市から輸出港の博多まで陸送していたが、トラック運転手の残業規制強化による物流の「2024年問題」の影響もあり、出荷が遅れるリスクに対応するため、仙台港の活用を決めた。輸送時間は博多から出荷する場合とほとんど変わらないという。 今後は仙台、博多の両港を活用しながら、仙台港からの輸出量を徐々に増やす方向で検討する。担当者は「小売店側のニーズに応えられる物流体制を整え、販売をさらに拡大したい」と語る。 アマタケは01年、国内の食品業者として初めて鶏ムネ肉の加工品を「サラダチキン」の名称で発売。現在は全国各地の小売店が取り扱う人気商品となった。 九州農水産物直販は、九州経済連合会が主導して設立した地域商社。19年から東北経済連合会と連携し、東北産の野菜や果物などを輸出してきた縁もあり、アマタケを支援した。

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