【見通し】【松のすっとびストラテジー】(1)原油:流れは徐々に弱気に傾いてくるとの…

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【見通し】【松のすっとびストラテジー】(1)原油:流れは徐々に弱気に傾いてくるとの…

原油 ・・・ 目先は投機的な売り買いが交錯、不安定に上下に振れる展開が続くと思われるが、流れは徐々に弱気に傾いてくるとの見通しを維持したい。OPECプラスは減産幅の縮小開始を来年4月まで先送りしたが、相場を押し上げる材料としては不十分だろう。需要が低迷する一方で、米国などの非OPECプラスの生産が増加基調にあることを考えれば、現状維持だけで世界需給を引き締めることは難しい。状況次第ではサウジが方針を転換、増産に踏み切る可能性も残っており、その際には流れも一気に弱気に傾くのではないか。 〓乱高下〓

天然ガス ・・・ 目先は季節的な暖房需要の増加観測が下支えとなる中、流れが改めて強気に転じると予想する。在庫は過去5年平均を7.8%上回るという、冬の始まりとしては2016年以来の高水準に積み上がっており、供給が潤沢との見方が上値を重くする可能性は依然として高いと見ておいたほうが良いだろう。もっともこの先本格的に気温が低下、取り崩し量が増えてくれば、平年並みあたりまでなら簡単に在庫水準が下がってくる可能性も高い。冬の寒さのピークには5ドルを超えて推移するのが当たり前という相場だけに、今の水準はまだまだ割安ではないか。 〓強気〓

金 ・・・ 目先は地政学リスクやFRBの金融政策、トランプ次期政権の打ち出す経済政策の影響を睨み、売り買いに振り回される不安定な展開が続くと予想する。短期的には安全資産としての需要が相場を一段と押し上げることになりそうだが、中長期的には米長期金利の上昇やドル高の進行が売りを呼び込む可能性が高いと考える。更に長期的な視点では、景気が本格的に減速基調を強める中で下げが加速するシナリオも頭に入れておきたい。 〓乱高下〓

株価指数 ・・・ 目先はまだしばらく投機的な売り買いに振り回される形で、上下に不安定に振れる展開が続くことになりそうだが、中長期的には流れが大きく弱気に転じると予想する。消費者物価指数の内容を見てみるまでは何とも言えないが、今月のFOMCで追加利下げが見送りとなるほどに強い伸びとなるには至らないだろう。大幅な企業減税や規制緩和など、トランプ次期政権の経済政策に対する期待は依然として大きな下支えとなっており、物価指数の発表で当面の懸念材料をこなしてしまえば、改めて買い意欲が強まってくる可能性は高いと考える。 〓堅調〓

為替 ・・・ 目先はまだしばらく不安定な値動きが続くかもしれないが、その後は流れが一段とドル高に傾くと予想する。トランプ次期政権が公約として掲げている大幅な企業減税などによって米国の財政赤字が拡大、長期金利が一段と上昇するとの見方は、今後もドルの大きな下支えとなるだろう。実際に政策が打ち出されるのは来月の就任式以降の話だが、市場のインフレ期待が先行して強まってくるだけでも影響は出てくると見ておいたほうがよい。 〓ドル高〓

※この記事は松本英毅氏より提供を受けております。著作権は同氏が有しており、無断での転載等は固くお断りいたします。

執筆者略歴

松本英毅(まつもと えいき)

よそうかい・グローバル・インベスターズ・インク代表。

会員制米国市場情報サイト「よそうかい.com 」を運営。

ニューヨークを拠点に活動し、実際のトレードに役立つ情報提供を身上とする。

金融から商品市場まで幅広い知識を有しており、一つの銘柄に捉われることなく総合的な判断を下すことができるのが強み。

中でも、1バレル=10ドル時代から追い続けてきた原油市場については造詣が深い。

トレード経験を活かした切り口の鋭い分析に定評がある。

なお、「米国商品情報を活用して待ち伏せする先取り株式投資術」の著者としても知られている。

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ

[紹介元] 外為どっとコム マネ育チャンネル 【見通し】【松のすっとびストラテジー】(1)原油:流れは徐々に弱気に傾いてくるとの…

見通し 松のすっとびストラテジー 1

もっとも中長期的には、史上最高値を超えて一段と値を切り上げるとの見通しを維持したいところです。その際に相場の大きな下支えとなるのは、もう一つの変動要因、安全資産としての需要となるでしょう。昨年からFRBが積極的に利上げを進めたことの影響が出てくれば、米景気が一段と減速するのは避けられない状況です。米経済がリセッションに陥るのかについては意見の分かれるところですが、少なくともリセッションに対する懸念が高まるのは間違いなさそうです。そうなれば安全資産としての金に対する需要が、一段と相場を押し上げると思われます。

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