ポンド/円 今日の見通し 「英CPIで今後の利下げペースを占う」FXトレード戦略 2024/12/18

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ポンド/円 今日の見通し 「英CPIで今後の利下げペースを占う」FXトレード戦略 2024/12/18
 

ポンドのFXデイトレードを行ううえで、インプットしておきたいトレードシナリオなどをギュッとまとめました。

執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
Twitter:@gaitamesk_naka
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ポンド(GBP)トレードに関わる現在までの相場トピック

本日16:00 英11月CPI発表!
・英10月消費者物価指数(CPI)は前年比+2.3%で予想(+2.2%)以上に前月(+1.7%)から反発した。CPIコアとサービスCPIはそれぞれ+3.3%、+5.0%となり、ともに前回(+3.2%、+4.9%)から反発した(11月20日)。

・12月17日に発表された英11月失業率は4.6%で前月(4.7%)から低下。8-10月週平均賃金(除賞与)は前年比+5.2%と予想(+5.0%)以上に前月(+4.9%)から伸びが加速した。

・英12月製造業購買担当者景気指数(PMI)と12月サービス業PMIはそれぞれ47.3、51.4となった。製造業PMIは予想(48.5)に反して前月(48.0)から減速。一方でサービス業PMIは予想(51.0)以上に前月(50.8)から改善を示した(12月16日)。

・12月13日に発表された英10月月次国内総生産(前月比)は予想(+0.1%)に反して-0.1%だった。11月15日に発表された、英7-9月期国内総生産(GDP、速報値)は前期比+0.1%で市場予想や前期(+0.2%、+0.5%)を下回った。

・11月7日の会合でイングランド中銀(BOE)は政策金利を5.00%から4.75%へ引き下げた。金融政策委員会(MPC)メンバーの9人中8人が利下げを支持、1名が据え置きを支持した。

今日のポンド(GBP)トレード メインシナリオ

英CPIで今後の利下げペースを占う

英国の総合インフレ率は今年の夏までは堅調に減速していたが、4月以降は2%を挟んだ動きとなっている。ただ、食品とエネルギーを除いたコアCPIは前年比+3.3%、BOEが注視するサービスCPIは+5.0%とともに前月(+3.2%、+4.9%)から反発した。本日発表の英11月CPIではコアCPIが+3.6%、サービスCPIが+5.1%へと伸びがさらに加速すると市場は予想している。昨日発表された英8-10月週平均賃金(除賞与、前年比)は反発。英12月サービス業PMIも予想に反して改善を示している中で、インフレの高止まりが示唆される結果となれば、BOEの追加利下げ期待がさらに後退し、ポンドは買いで反応することになりそうだ。ただし、本日は米連邦公開市場委員会(FOMC)も控えている。英11月CPI発表後はFOMCの結果を見極めたいとの見方から、ポンドの値動きが狭まる可能性があることは留意しておきたい。

ポンド/円 最新チャート分析

今後の注目経済指標・イベント

16:00 英10月CPI
28:00 FOMC

「ぴたんこテクニカル」内「お天気シグナル」の分析結果

外為どっとコムのテクニカル分析ツール「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」ではポンド/円は晴れ、ポンド/米ドルは雨。11時にポンド/円の移動平均でシグナルが点灯。

【情報提供:外為どっとコム】

<「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」 詳細はこちら>

  • ※ 「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」とは、選択した通貨ペア・足種に対して、複数のテクニカル分析を行った結果をパネル形式で一覧表示することにより、直感的に相場状況を把握することができるツールのことを指します。
  • ※また、高機能チャート(パソコン版)/(スマホ版)では「取引分析」 を選択することで、外為どっとコムの『外貨ネクストネオ』でお取引をされているお客さまの指値やストップ注文の状況をチャート上に表示が可能です(「外為注文情報」)。
  • ※ なお「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」や、「外為注文情報」は情報提供を目的としており、投資の最終判断は投資家ご自身でなさるようお願い致します。

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外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員
中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。

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これら2つが 特にポンドが高い要因となる

もうひとつは、日本の輸出品である工業製品の質が年々良くなっており、図式的に言えば、日本は2倍性能が良い製品を同一価格で売れるようになっている。そうすると従来の製品の価格は半額になることから、そうした進歩がない英国の工業製品との購買力平価は半額の円安になる。これら2つが、特にポンドが高い要因となる。

為替相場は、各通貨の交換比率(値段、レート)である。銀行間では、ドル、ユーロ、円の主要三通貨で毎日平均8000億ドル(90兆円、4500億ポンド)もの取引が行われ、毎秒刻々レートが変わる。いわば卸売価格である。一方、銀行や両替屋が個人や企業と売買するレートは、いわば小売価格で1日1回決められる。卸売にせよ小売にせよ、レートは需要と供給で決まるのだが、その需給は売買する銀行、企業、個人のニーズにより決まる。

トリベディ氏らストラテジストは、「リスクのベータ値と堅調な成長の勢い、さらに辛抱強い英中銀がポンドの支援材料となっている」と指摘。「市場は米リセッション(景気後退)リスクを除外しており、ポンドのようなプロシクリカルな通貨やリスク資産が有利となっている」と論じた。

8月15日のロンドン銀行間市場でのポンドの対円為替レート(両通貨の交換比率)は、198円50銭である(歴史的推移は表参照)。1ポンド=100円の方が実感に合うとよく言われる。それならどうして200円前後が8年も続いているのか。今回は、世界一の為替取引量があるロンドンで、為替レートの決まり方について考えてみる。

(1)1秒~1カ月(超短期)──予想銀行の為替ディーラーの投資期間は、1日、いや1時間、極端な場合には1秒である。最近のディーラーはプレステ世代なので、速射砲のように端末を叩く。また機械取引も飛躍的に増大している。超短期の間に値上がりすると予想するか、否かが支配要因である。値上がり予想は買い、逆は売りである。この予想は、バックにある企業や個人の需要(経済のファンダメンタルズ)を基礎にしつつも、それに影響を与える政治・経済・文化的な出来事など一切合切が瞬時に考慮され、また他の人がどう思うかにも非常に影響される。黒でもみんなが白と思えば、そうなる自己実現的な世界なので、流れを読めるかという理屈を超えた世界である。ただし、短期間だけに、英国株の暴落や当局の合意による誘導(プラザ合意など)など、ディーラーの予想を極端に変える事件でもなければ、1ポンドが1日で300円や100円になることは考えにくい。また1つの要因を巡って、今日の予想と明日の予想が逆になることもありうる。予想という要素が持つ為替相場への影響は、超短期では非常に大きいが、持続性はなく、毎日の振れを説明できる。

18日のポンド円は、195.20付近で推移。

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